ADMIN TITLE LIST
2月1日、佐野元春氏のライブを見に行った。
場所は、札幌市教育文化会館大ホール。
私にとって、3年ぶりの佐野元春ライブである。
私は、万全の体制でライブを楽しむため、
この日、遅い冬休みを取り、仕事を一日休んだ。

ライブは午後7時からだったので、
仕事を終えてから、ライブ会場へ向かうことは余裕でできた。
しかし、一日休んだ。

仕事帰りにライブに行くということは、スーツ姿で行くことになる。
これまでの経験上、スーツ姿でライブに行っても、
何か気持ちが盛りあがらない。
どこか仕事をひきずっているような気がする。
それでは大切なものを見落としてしまう。
見落とすどころか、見失ってしまう。

着替えを持参して職場へ行き、
仕事の後、着替えをしてライブに行ったこともある。
しかし、それも面倒であり、苦痛だった。
着るものだけではない。
靴まで用意していかなければならないのだ。
靴は重要だ。
大切なことは、足もとから崩れていく。
靴をきちんとしなかったばかっかりに、「ぶーつぶーつ」言いたくないし、
靴は履いても、愚痴は吐きたくない。

佐野元春チケット

ライブ会場は、中年達でいっぱいだった。
佐野元春氏の本気ファンが一番多いのは45歳だと感じた。
50歳オーバーは非常に少ないわりに、
30代前半はそれなりにいたような気がした。
平均年齢は40歳と見た。

ちなみに、6年前に職場を共にした上司、IM千里(せんり)氏にも会った。
焼き肉と横浜ベイスターズの熱狂的ファンとして有名で、
音楽的趣味があることは、一切聴いたことがなかっただけに驚いた。
開演時刻が間近の通路でばったり会ったこともあり、
私「おっ!井馬(いま)主幹じゃないですか」、
IM「あっ!どうも」という、非常に短いやりとりだけだった。
その直後、「IM千里氏の職名は“主幹”で良かったのかな?
もう少し、上の職名だったかな?」と気になったが、1分後には忘れていた。

ライブの感想として、「いいライブ」、「素晴らしいライブ」、
「すごいライブ」、「貫禄のあるライブ」など、様々な表現ができるが、
佐野元春氏の場合は「素敵なライブ」である。
これほど、スタイリッシュにライブをする日本のアーチストを私は知らない。
そして、そのスタイリッシュぶりは、嫌味たらしくなく、
かといって、熱狂や興奮をかき立てるものでもなく、
「いいなぁ」と微笑ましく見られるような感じだ。

以前から彼は、アメリカ映画のワンシーンを直訳したようなMCが多い。
「この札幌の夜を最高のものにしたいんだ。
 そのためには、みんなの力が必要なんだ」、
「先日、この曲をやった時、
 お父さんと、その娘さんらしき人が、一緒にこの曲を歌っていたんだ。
 僕はとても勇気がわいた。とても誇らしく思えた。
 そして、世代を超えて音楽が結びつける力を感じたんだ」など、
こうした、ちょっとイッちゃってるようなMCをする。

僕は、それがとても面白いんだ。
それと同時に、彼以外にはできない、
彼しか様にならないMCだって感じるんだ、そうだろ。
このMCも、彼のライブの大きな魅力だと思うんだ。
(以上の4行は、佐野元春風)

ライブにおけるMCは重要である。
MCで、「熱い」と何度も繰り返したり、
「外は寒いけど、熱く盛りあがろうぜ」などと
ベタすぎることを言われると、見る気が失せてくる。

そういうバンドに限って、客が盛りあがらないと、愚痴っぽいことを言う。
そのくせ、「俺らは、ライブバンドだから」などと、
2+4な演奏やトーク、つまり、ろくな演奏やトークもできないのに言う。
さらに、そういうバンドに限って、
ボーカルは歌い終わると、一人でステージを去り、
バックメンバーだけで演奏が続いたりして、見ていてなんとも辛くなる。

ところで、佐野元春ライブで演奏された曲を記したものが、
ライブ後、会場の出口付近に張り出されていた。

佐野元春・曲目リスト

前半と後半は80年代の曲、中盤は最近のアルバムからの曲だった。
「シュガー・タイム」、「ロックンロール・ナイト」など、
80年代の名曲に楽しませてもらい、
「約束の橋」では、前奏や間奏で大合唱になる。
素晴らしかった。
いい中年の男達が女達が、「ラララララ~」と大合唱になるのだ。
私は、そうした中年達の姿に感動して少し泣けた。
日頃、仕事や家庭で色々なものを背負い、
悩んだり、疲れたり、虚しかったり、寂しかったり。
かといって、背負ったものを降ろすわけにはいかない。
でも、今夜だけは全部忘れて楽しみたい…。
そんな想像を勝手にして、勝手に泣けた。
だから、普段そうした一体感的なノリに同調しない私も、一緒に合唱した。
むしろ、周りより大きな声がでていたのではないか。

これ以外にも、客が一緒に歌っている曲が多かった。
また、1曲1曲が終わった後の拍手が長い。
客が彼を見る目が温かい。
客のリスペクト度や信頼度が非常に高いアーチストである。

去り際も良かった。客を客として見ている温かさがあった。
バックメンバーと一列に並んで、改めてメンバー紹介。
そして、何度も客に手を振り、客に拍手し、軽く頭を下げて、引っ込んだ。
彼は、大切なことをわかっている。
だから、彼の言葉は優しくしみ入ってくるのだ。

日頃、「もう、どうにもならなねえよ」と、失望感の濃い私だが、
彼の名曲「SOMEDAY」だけは、「いつかきっと」という気持ちにさせてくれる。
30代には30代の、40代には40代の、
50代には50代の「いつかきっと」が誰しもある。
明日以降も、なんとか生きていけそうだ。
スポンサーサイト

テーマ:ライヴレポ・感想 - ジャンル:音楽



















管理者にだけ表示を許可する



| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2017 トゥナイト今夜もRock Me Baby, All rights reserved.