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先日、職場の21歳の女性と二人で出張へ。
私が運転し、彼女は後部座席に乗ってもらった。
往復4時間のロング・ドライブだったため様々な話をした。

音楽の話にもなった。
彼女はi-podで音楽を聴きながらバス通勤をしている。
現代のJロック・男性バンドを中心に聴いているようだ。

彼女は昨年の春に短大を卒業し就職した。
昨年12月に初めてそこそこの額のボーナスが支給された。
「ちょっと大きな買い物でもしたのかい?
 あるいは、するつもりなのかい?」とコールしてみると、
「するつもりですね」とのレスポンス。

「何を買おうと思っているんだい?」とコールしようと思ったら、
「新しいi-phoneを買うか、
 パソコンを買うか迷ってるんですよ」と連続レスポンスをされた。

彼女はパソコンを持っていない。
21歳のきちんとした社会人としては、今なら珍しいかもしれない。
就職してから色々と調べることが増えた。
インターネットはi-phoneにより対応しているが、
見ずらいし、保存にも困るという。
写真が増えて容量を使っていることもネックらしい。

しかし、話を続けていると、
調べものと写真保存がパソコン購入を検討している
最大の動機ではなかった。
i-podへの音楽取り込みの手段がないことだった。
i-podへの音楽の入れ替えは、
実家のパソコンを使うしかない状況らしい。
確かにそれは不便だ。
いちいち60kmほど離れた実家に行かなければ
i-podミュージックを更新できないとは。
それにしてもかわいらしい理由じゃないか。
音楽と写真をそれなりに保存できる容量と
インターネットがストレスなく使えるパソコンならそれでいいという。

そんな彼女だが、i-phone更新の気持ちの方が強そうだった。
よくわからないぜ。
でも、「それでいいんじゃないか」と言ってしまうのが私だ。

しばし音楽の話をしている中で、どんな音楽を聴くのかと聞かれた。
頭の中で即座に浮かんだのは「ザ・フー」だったが、
その回答は私にとっては正解だが、彼女にとっては不正解だ。
「フレディ・キングとキャロル・キングとキング・クリムゾン」
というキング攻めの回答も頭をよぎったが、
彼女にとってはやはり不正解だ。
そこで、「結局、ザ・ビートルズとザ・ローリング・ストーンズを
よく聴くんだよなあ」と答えた。
お互いにとって、とりあえず正解だろう。

そんな私の「2016・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を お送りします。

■スティーヴィー・ワンダー「バラード・コレクション」
   
2016_スティーヴィーワンダー
7月に帯広のライブハウス「チャボ」に出演した際、
共演したMichiさんという札幌の女性アーチストが、
アンコールでチャボ・バンドをバックに、
スティーヴィー・ワンダーの「リボン・イン・ザ・スカイ」を演奏。

プレイにも楽曲の素晴しさにもいたく感動し、
これを契機に、スティーヴィー・ワンダーをへヴィに聴いた。
特に、きちんと聴いたことがなかった70年代の作品を中心に聴いた。
などと言いながら、ここでセレクトしたのは「バラード・セレクション」。
オリジナルアルバムではなく、まとめモノだ。
恐縮です。

「リボン・イン・ザ・スカイ」が収録されているのが
このアルバムだけだったことが、本作をセレクトした要因だが、
癒し、和み、切なさ、すっきり感など、
あらゆる穏やかな感情を招く珠玉の曲が収録されている。

ストーリー性や方向性を感じない単なる寄せ集めのアルバムには
閉口するが、
スティーヴィー・ワンダーのパフォーマンスと楽曲のクオリティは、
まとめ系アルバムという小賢しさを完全に凌駕する。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン「IN STEP」
   
2016_スティーヴィーレイボーン
次もスティーヴィーだ。
しかし、今度はレイ・ヴォーン。ブルース・マンだ。

これまでレイ・ヴォーンに交わることなく生きてきた。
聴くきっかけになったのは、東山彰良氏の小説
「イッツ・オンリー・ロックンロール」に出会ったことだ。
主人公がレイ・ヴォーンの影響を色濃く受けたという設定だったのだ。

ベスト盤から入門したが、すぐにもっともっと知りたくなり、
最終的にはオリジナルアルバム4枚+ライブ盤1枚の
BOXセットを購入。
ストラト・ギターならではのキレと艶。
それでいて図太く、腰のあるモダンな音を出す。

このプレイに夢中になるブルースマンの気持ちがよくわかる。
その反面、レベルが高すぎて、どんなに努力をしても、
レイ・ヴォーンの部屋には入れないどころか、
同じ町内会にも入れないような気がして落ち込みもする。

セレクトしたアルバムは、生前に残した最後のスタジオ・アルバム。
初期作品のような勢いや圧倒感は控えられている感はあるが、
熟練ぶりと安定感が伝わり、私にとっては最も受け入れやすい作品。

■ねぎっこ「ティー・フォー・スリー」
   
2016_ねぎっこ
2016年最大の音楽的発見は「ねぎっこ」だった。
新潟県のご当地アイドル。
既に結成15年。
全国的な知名度は低い。
私が「ねぎっこ」を知ったのはラジオ放送だった。

シングル曲「矛盾、はじめました。」を激しく気に入ってしまい、
2016年4月にはブログでも語った
そして、5月にリリースされた本作も実に魅力的な作品だった。

70年代的ディスコミュージックや80年代的AOR、
あるいは90年代的ジャパニーズ・カフェミュージックを
現代的に味付けしたようなサウンド。
ボーカルの本格さ不足の加減がちょうど良く、
薄っぺらなテクニックに走っていないところもいい。

アイドルらしからぬ大人ポップだが、
変に頑張ってサウンドと喧嘩してしまうようなことはなく、
ねぎっこの個性とうまく馴染み、
気楽にずっと聴いていられる良質ポップに仕上がっている。
この方向性を見い出したことがすごい。
失礼かつ勝手な希望だが、今ぐらいのマイナー感を保ってほしい。

■エルヴィス・コステロ「ベスト・オブ・エルヴィス・コステロ」
   
2016_コステロ
このアルバムを購入したのは10年以上前だ。
にもかかわらず、最も聴いたのは2016年だった。
心がガヤガヤして落ち着かない夜、
CDライブラリーでたまたま目に入ったのがこのアルバムだった。

ひっかかりなく、すっとしみ込んでくる声とメロディ。
荒んだ心を何度となく和らげてくれた。
コステロってそういうアーチストだったか?
いや、年齢を重ね、私自身のコステロ・ミュージックへの
向き合い方が変わったのだ。

JポップやJロックをメインに聴く人には伝わりにくいサウンドだし、
事実キャッチ―なメロディラインは少ない。
しかし、ロックだよなぁとニヤリとしてしまうような
エッセンスと空気感にあふれた独自の世界を築いている。

2010年代も後半に突入してきた今、
「エルヴィス」と聞いて「プレスリー」を連想する人は減り、
何も連想できない若い世代が増えてきた。
「エルヴィス」と聞いて「コステロ」と反応するのは、
主に1960年代に生まれたロック好きだけだろう。
私はそんなマイノリティを守っていかなければならない。
それは責任でも、ましてや誇りでもない。
偶然の役割かなあ、と思っている。

                    ◆

出張に同行した21歳の女性とはテレビドラマの話にもなった。
彼女は、小栗旬、生地斗真、東出昌大が出演するテレビドラマは、
とりあえず第1回の放送を見てみるらしい。
私の日常において耳にしないし、口にも出さない俳優陣の氏名に
カルチャー的刺激を受けた。

「そういう俳優はいますか」と聞かれたので、
「オダギリジョーと大森南朋が出演するのは気になるね」と答えた。
「ああ」というレスポンスだった。
不正解だったようだ。
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