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8月の相次ぐ大雨は、十勝に極めて大きな被害をもたらした。
私は災害関係の業務を担当しているため、
もう一ヶ月近くその対応にあたっている。

とりわけ8月30日からの雨による被害は尋常ではなかった。
その悲惨さと深刻さに大きなショックを受け、
テレビで堤防が決壊した川の映像を見ると激しく憂鬱になったりもした。

また、いつ食事がとれるのか、いつ眠れるのかすら
見通しが立たないのに加え、
バタバタ、カリカリ、イライラにあふれた環境で、
私の心の堤防も決壊しそうだった。
決壊しないまでも水は堤防を超え、足は水につかった感じだ。

この一週間は、相変わらず勤務時間こそ不規則であれ、
毎日自宅に帰れるし、毎日自宅で眠れるようになった。
これだけで貴重な権利を手にしたような気持ちだ。

日によってはブログを更新できる程度の時間も確保できるようになった。
しかし、被害のことや、ちょっと前までの
あの不快で不愉快なストレスを思い出してしまい、
キーボードをうつ気持ちになれなかったし、
時間があるならベッドに横になりたいという欲求が何よりも勝った。
やっとこうして文字にできるようになったのは、
肉体的にも精神的に落ち着いてきたということだろう。

川の水があふれた最悪の時は職場につめていたためわからないのだが、
水のひいた河川敷を見て力が抜けた。
川から堤防まで400mくらいもある緑の芝生は、
土砂によって灰色と化し、
遊歩道も「ぐにゃり」とねじ曲がった。
2016090503.jpg
川沿いの木々は根元からえぐられて、
至るところに流れ着いて積み上がっている。

亡くなった方、行方不明の方、床上・床下は多数、未だに断水が続く地域。
荒れ果てた農地、寸断された道路、営業できない店
また憂鬱な気持ちになってくる。
これを教訓にどうのこうの、など考えられない。
先のことより、少し前まで当たり前にあった生活に
近づけることで精一杯だ。
負けるなとか、かんばれなんて、とても言えない。
今は耐えるしかない、そんな心持ちではないか。
2016090501.jpg
8月は長期間の風邪と天候不良によって夏をあきらめた。
キャンセルと断念の夏だった。
この悔しさを晴らすべく9月はドアを外側に開けようと考えていたが、
まるで違う展開となった。
秋もあきらめなさい、ということか。
いやいや、そうはさせない。
あきらめムーブメントにのっかる気はないし、
あきらめ上手になる気もない。

毎日自宅に帰り、自宅で眠るという生活をほぼ取り戻した今、
静かに耐えつつも、次の希望に向かいたい。
また想定外に出くわすかもしれない。
しかし、そうなったら仕方がない。
想定外を想定内にすべく、想定の範囲を広げることは
生きる術として必要なことなのはわかる。
わかるが、そこにかける手間と時間とお金を考えると、
プライベート生活においては、
今はせめてピュアな想定内をメインに育ませてほしい。
その点で私は甘えがあるだろう。
それも認める。
ちょっとした甘えが大失敗を招くのが世の通例だ。
しかし、苦々しい毎日なんだ。
ちょっとした甘みが欲しい。
それが明日への小さな希望でもあるような気がするが。

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