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帯広から根室へと敷かれたレール。
終着である根室駅の二つ手前にあるのが「花咲(はなさき)駅」
2016年3月25日をもって廃止される。

その報道が流れたのが昨年9月。
以来、廃止前になんとしても行かねばと考えていた。
以前に訪問したことはある。
それは2013年の9月で、
根室さんま祭りが開催されている時だった。

帯広に住む前から、冬の根室を訪問してみたいと思っていた。
北海道の東の最果ての冬はどんなものかを体感したかったし、
エスカロップ、ホームラン焼き、オランダせんべいという、
私がイメージする根室3大フードを現地で食べたかったからだ。

この季節、札幌から根室に行くのはかなり難儀だ。
しかし帯広からであれば日程を考える上で選択肢は多い。
私の「帯広に住んでいる間に行くべきところリスト」には、
「冬の根室訪問」がクリアされずに残ったままだ。
そんな中、「さよなら花咲駅」が目前に迫ってきた。

早く行かねば。
片道約250km
本来ならば宿泊してディープに根室を巡りたいところだ。
しかし花咲駅が廃止となる3月25日までに
2日連続のフリーを確保するのは困難だ。
ならばどうする。
日帰りしかない。
往復500km
いいじゃないか。
走ろうじゃないか。
冬の根室とさよなら花咲駅への思いは、
ハードなワンデイ・トリップによってもたらされるであろう
アイム・ソー・タイアドを凌駕するだろう。

というわけで2月下旬の某日、朝6時に帯広を出発。
早朝の道東の国道を走る車は少ない。
白糠まで来ると太平洋が現れる。
海から登る朝日は道東だからこそだ。
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やっぱり海はいい。
ウニを食べるより、海を見る方が私は好きだ。

釧路を越え、厚岸、浜中を過ぎれば根室市のエリア。
最初に登場する無人駅は「厚床駅」。
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この風光明媚さがたまらなくいい。
道東の中で特にお気に入りの駅だ。

厚床駅からは国道を離れ、花咲駅を目指しつつ、
全ての無人駅に立ち寄った。
初田牛駅、別当賀駅、落石駅。
味わい深い駅が続く。
落石市街は何度見ても美しい。
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右側に写っているのはユルリ島だったか。
写真だと伝わりにくいが、じかに見るとかなりダイナミック・ジャガーで、
異国チックでもある。

その後、昆布盛駅、西和田駅を訪問し、
到着しました「花咲駅」。
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大地の中にぽつんとある。
孤立しているのではない。
孤高なのだ。
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ここは花咲の市街地とは数キロ離れている。
周囲に民家はほとんどない。
孤高なのだ。
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なぜにここに駅ができたのか。
その理由をイマジンしてみる。
イマジンするだけでいい。
本当の答えはわからなくていい。
答えは風の中だ。
エルビス・コステロを聴きながらそう思った。
(レノンでもディランでもないのか)
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駅ノートには多くの書き込みが。
この2週間は平日、休日を問わず毎日2、3人が書いている。
駅ノートによると、車で来られなかった人は、
バスで来たり、隣の駅から歩いて来ている。
激しいパッションだ。
ロット・スチュワートにも勝るとも劣らないパッションだ。

私も「花咲駅があったことをイマジン・オーザピーポー」と書いて
花咲駅を後にした。
来て良かった。
来られて良かった。
雪が溶けて春になると、駅はなくとも花は咲くだろうし、
つくしの子が恥ずかしげに顔を出すだろう。
もうすぐ春ですね。

                     ◆

花咲駅を後にして、エルビス・コステロを聴きながら花咲市街へ。
目的は「ホームランやき」。

メインストリートにあるものの、見過ごしてしまいそうな店舗。
ついに発見、ホームランやき。
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ボーイ・ミーツ・ガールなテンションだ。
そんなに食べるのかと思いつつ、勢いのあまりホームランやきを5個注文。
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おおー、少年野球っぽい縫い目だぜ。
私が少年野球をやっていた頃、つまりは、
渚にシンドバッドがいたり、失恋をして津軽海峡を渡る女性がいた頃を
思い出せる軟球のようだ。

おやきをひと回り小さくして、丸みをつけた形状。
生地にカリッと感はなく、しなっとしている。
おやきよりはお好み焼きに近い。
あんは甘さを控え、結構な大人味。

興奮と雰囲気に引きづられ、店内で一気に5個を完食。
いいな、ホームランやき。
名称だけで客を引き寄せられるし、
根室市街から離れたこの小さな集落で、
「ホームラン焼き」をメインに長く営業をしていることに
大きな意味と価値がある。
いいもので出会えた。

                     ◆

その後、根室市街へ。
次の目的は、「どりあん」のエスカロップ。

根室市街は道が狭いですね。
仲通りも裏道も広い帯広に慣れてしまうと尚更そう思う。
で、本場のエスカロップを味わいたく、「どりあん」へ。
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ついに訪問できた。
聖地に来られた。
これまでスーパーケットの「根室フェア」みたいので食べたことはあるし、
自宅でも作ってみたことはあるが、やはり現地で本物を食べなきゃ。

というわけで、長年の念願が叶う時が。
トンカツ、バターライス、ドミグラスソース。
濃いものオンリーの組み合わせだ。
胃袋が重たくなり、血管がギトギトになるだろう。

オーダーして5分くらいで出てきた。
既に準備はできていて、盛りつけただけなのだろう。
それでもいい、本物に出会えるのならば、。
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おお、来たね。
思ったより小ぶりだ。
見た目はいたってライト。
ライスの量も少なめ(茶碗一杯強くらいか)。
カフェめしのようだ。

食べてみると、あつあつではなく、ぬるめの温度感。
見た目どおりに味もライト。
くどさは全くなし。
強烈さはないが、やさしい味で柔らかな食感。
繰り返すがカフェめしのようだ。
さらっと食べられた。
エスカロップで五臓六腑も喜んだ。

ただ、私の胃袋の座りを良くするにはもう少しボリュームが欲しい気が。
でも、本物を食べた感動は大きかった。
根室に行ったら食べるべきだよ、と素直に思えた。

腹八分目まで到達しなかったのは決して悪いことばかりじゃない。
なぜなら別の根室フードを味わえるスペースがあるということだ。

今回の根室訪問では、端谷菓子店のオランダせんべいを
本店で購入して食べことも宿題のひとつだった。
実際、端谷菓子店に行きオランダせんべいを買った。
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しかし、胃袋に入ったのは別のものだった。

根室市街地にある「マルシェ・デ・キッチン」というスーパーで、
「山森製パン」なる根室の地場のパン屋の商品に出会った。
結構なスペースを占拠していた。
これは地元で根強い支持があるということだろう。
ちなみに、「マルシェ・デ・キッチン」だけではなく、
イオン根室店でも「山森製パン」は多く売られていた。

陳列状況からして看板商品はカステラサンドとふんだ。
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迷わず購入、すぐさまイート。
昭和のコッペパンのような生地にカステラがサンドされている。
カステラとパンの間には薄くクリームが塗られている。
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パンもカステラも水分が少ないタイプで、

空気にさらしていると、すぐに乾燥してくる。
まさしく昭和の給食のコッペパンだ。
袋に入れているのは乾燥対策なのだろう。

パンもカステラもナチュラルでライトな味。

さらっとした身近な味だ。
パンとカステラの組み合わせもいけるが、
コッペパン然としているので、「カセイ」のジャムも合うだろう。

こんな感じで冬の根室を楽しんできた。
根室の甘太郎のおやきも買ったし、北の勝も買った。
根室、いいっすよ。
帯広にいるうちに、また行かなきゃ。

今回は納沙布岬まで足を伸ばす時間がなかった。
次回は北方領土を眺めたい。
なお私は「歯舞」を全く迷いなく「はぼまい」と読める。
北海道に思いがある人なら誰でも読める。
北海道に住んでいるから読めるのではない。
思いがあるから読めるのだ。
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