ADMIN TITLE LIST
小樽に「亀十」(かめじゅう)というパン屋がある。
1949年創業。65年を超える歴史がある。
昨年の春、入船十字街から運河方向に向かって
緩い坂道を下っている途中、亀十の店舗が目に入った。
2016012701 
「亀十かあ、もう15年くらい食べてないなあ」。
そう思ったら、無性に食べたくなり、
一度通り過ぎたのに引き返して入店。

今時のパン屋のスタンダードであるオープン形式ではなく、
クラシックなショーケースに商品が陳列されている。
オーダーは口頭で行うシステムだ。
2016012702
過去の訪問歴は5回くらいだと思う。
当時は、あんぱん、豆パン、クリームパンなどの
ベーシック菓子パンと、
たまごサラダ、焼きそばパンなどのベーシック調理パンを
好んで食べていた。

昨年の春に訪問した際も、ベーシックものを食べようと思った。
ところが、他のお客さんを見ていたら、
「厚切りクリーム」(160円+税)を買っていく人が多い。
2016012703 2016012704
陳列していた分がなくなり、
ほどなくして店の奥から持ってきて再度陳列。
店の方は、「今日はこれで最後だから」と、
誰かに伝えているのか、そうでないのか判然としない
ボリュームとトーンでつぶやいた。

このチャンスを逃してはならぬ。
焦るあまり、すべての陳列が終わる前に、
食い気味状態でオーダーした。

これが驚くほどに美味しかった。
分厚い食パンに大量のバタークリームがビトウィーン。
2016012705 2016012706
パンの厚さは約7cm。
もちもち度は中の上くらい。程よい旨みのある素朴な味。
クリームなしで食べても十分にいける。

そこにバタークリームがプラスされるのだ。
これがまた凄まじく美味しい。
1970年代後半から1980年代にかけての時代、
そう、背中を丸めながら指のリングを抜き取る女性や、
人もうらやむような仲がいつも自慢の二人が街にいた時代の
ケーキに塗られていたバタークリームのようだ。

というか、その時代にすこぶる美味しく感じたバタークリームを、
素朴さは失わせずに洗練させたような完成度の高さだ。
思えば食パンの生地も若干ケーキっぽい。
この組み合わせ、この出会い、このハイブリッド感。
奇跡的な美味しさだ。

ちなみに「薄切りクリーム」(140円+税)もある。
パンの厚さとクリームの量が異なるものの、
厚さは約4.5cm、クリームの量も十分だ。

もうひとつ、ちなみに情報だが、
亀十では徴収される消費税がなぜか3%である。
理由はあるだろうが、あえて聞かない。

                      ◆


厚切りクリームにすっかり魅了されてしまい、
以降小樽を通るたびに亀十に立ち寄るようになった。
この9か月の間に5、6回訪問していると思う。
ただ、いつも厚切りクリームがあるわけではない。
これまでの傾向からして、
13時が売り切れのボーダーラインではないか。

昨年の秋、枯れ葉散る夕暮れに訪問した際は売り切れており、
来る日の寒さを物語る結果となった。
しかし、ストレートに残念な表情をした私に、
店の女性は美味しい情報をくれた。
「“ふらんすクリーム”も同じクリームを使っていて、
これも人気がありますよ」。
2016012707 2016012708
ふらんすクリームもすこぶる美味しかった。
パン生地の密度が高く、つまってる!と
思わず言葉にしてしまいそうになるし、実際重みがある。
いやいやこれまた絶品だ。
こういうパンは亀十にしかない。

それ以来、厚切りクリームもふらんすクリームも買うようになった。
その日に食べる分と冷凍庫に保存する分とで、
それぞれ3、4個ずつ買っている。
2016012709 2016012710

                     
                       ◆

亀十は日曜日と祝日が休み。
また、基本的に午前中に行かなければ、
厚切りクリームもふらんすクリームもゲットできない。
帯広に住む私には厳しい条件だが、
地元が近いので色々とやりくりをして訪問している。

昼時に訪問したのに、
厚切りクリームもふらんすクリームもなかったこともある。
「勝手にしやがれ」な気分になったが、
これらのパン以外も、きちんとした素朴なつくりをしており、
投げやりにならずに済む。
なかでも「あましょく」と「ナポリタン」はお気に入りだ。

「勝手にしやがれ」といえば、小学生の時、
沢田研二氏の大ヒット曲によってその言葉に初めて出会い、
その3年後くらい、中学時代に、
セックス・ピストルズのアルバムによって再度その言葉に出会った。
2016012712 2016012711
セックス・ピストルズのアルバム、
Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols」が
なぜ「勝手にしやがれ」という邦題になったのか、
全く理解できないまま35年以上過ぎた。

今更ながら気になって調べてみたら、
沢田研二氏の「勝手にしやがれ」は1977年5月リリース。
ピストルズの「勝手にしやがれ」は1977年10月リリース。
そうか、同じ年にリリースされていたのか。
ピストルズの放題は、沢田氏の曲と無関係とも言えないのではないか。

サウンドや歌詞の内容からすると、
ピストルズの方が勝手にしやがれ感が強い。
沢田氏のは、「勝手にしやがれ」と看板を出しているわりには、
寝たふりをしている間に出て行ってくれと、
出て行くタイミングをかなり限定している。
勝手に出て行くことなどできない。

また、「戻る気になったらいつでもおいで」とか、
「少しはカッコつけさせてくれ」など、
勝手にしやがれという高圧さや横暴さはなく、
むしろお願いしているではないか。

いい時代だった。
でも今も決して悪い時代じゃないと思っている。

スポンサーサイト





もうなんか「分厚い食パンに大量のバタークリームがビトウィーン。」と、懐かしい曲がめちゃめちゃ詰まっている内容に、仕事場で笑いそうになってました。
今度は小樽に行ったら亀十さん、行ってみたいなぁ、と思いました♪
【2016/01/28 13:19】 URL | mitsumi #-[ 編集]

mitsumiさん、どうも。
亀十さんのラインナップでは、
厚切りクリームとふらんすクリームが別格に好きです。
帯広からは遠いですし、昼時までに行かなければ
売り切れ商品も多いですし、
午後4時頃には閉店しています。
制約が多いですが、機会があったら是非どうぞ。
【2016/01/31 23:43】 URL | 本人 #-[ 編集]















管理者にだけ表示を許可する



| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2017 トゥナイト今夜もRock Me Baby, All rights reserved.