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私の今年のエキセントリックなアクションのひとつが
「大人の遠足」である。
4月に清水町の御影(みかげ)まで歩いたのを皮切りに、以降、
帯広市から東西南北、午前中に歩けるところまで歩いて、
ボリュームのある昼食をとり、
公共の交通機関で帰ってくるという活動を行った。


その後、「さらば!いちまる」と題し、
マックスバリュに事業譲渡をされる前に、
いちまる全店に歩いて行ったりもした。

もうひとつ企画があった。
「ますやラリー」だ。
ますや全店を一日で歩いて訪問しようというものだった。
しかし、冬の訪れによる寒さと歩く距離の長さ(約40km)の前に断念。
2016年に持ち越すことにした。

しかし、このまま終わっていいものかと、
心の中に小さなわだかまりがあった。
いちまる全店制覇により、ある種の達成感はあったが、
それによって生まれた余熱がくすぶっており、
このくすぶりを燃やしきらなければいけないような気がしていた。

大相撲で言えば、13日目に勝ち越したが、
残り2日でもう一勝したい、あわよくばあと二勝して二桁にのせたい。
あるいは、「さらば!いちまる」がメイン作品だとしたら、
その勢いでスピンオフ作品をつくりたい。
それは「やりきる」というより、欲に近い心理だった。

カレンダーは12月になった。
そのタイミングで、偶然にある企画を知った。
「菓子王国十勝!スイーツめぐり券」なるものだ。
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所定のお菓子の引換券が4枚ついて500円
帯広市内の26店で使える。

そのラインナップを見て、
どのスイーツと交換しようかと考えを巡らせてみた。
クランベリー白樺通り店の「ポテトパイ」がいいな。
クランベリー弥生通り店の「タルトポテト」もいいな。
そうか、クランベリーは全店がこのイベントに参加しているのか。
ならばクランベリー全店に行こうじゃないか、歩いて。
JR帯広駅発着でおそらく15kmくらいだろう。
天候さえ良ければこの季節でも余裕で可能なディスタンスだし、
4時間以内で終わるだろう。

というわけで、「スイーツめぐり券」を持参し、
「大人の遠足・クランベリー全店訪問」を実施することにした。

                      ◆

12月23日祝日午前8時55分、JR帯広駅北口。
気温マイナス13度。
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自宅からJR帯広駅に向かっている段階で、
最早、頬から首にかけての寒さに屈しそうになった。
そのためJR帯広駅をスタートして一旦自宅に戻り、
ネックウォーマーを装着して、白樺通りを西へ向かった。

午前9時55分、クランベリー白樺通り店に到着。
マイルドな重厚感がある落ち着いた店構えだ。
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まだ早い時間なのに、お客さんは途切れない。
こちらのお店の引換指定のスイーツは「ポテトパイ」。
引換券は4枚綴りで500円なので1枚当たり125円。
「ポテトパイ」は普通に買うと151円。
いい感じのお得感だ。

とりあえず無事に一店目を訪問できでホッとした私は、
i-podを聴く余裕ができた。
70年代のデヴィット・ボウイの曲を並べたプレイリストを選択。
白樺通りを東に戻り、途中右折し、フロンティア通りを南へ向かう。

午前11時15分、クランベリー弥生通り店に到着。
明るく華やかでソフトな高級感が漂う素敵な店舗だ。
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入れ替わり立ち替わりお客さんがくる。
こちらのお店の引換指定のスイーツは「タルトポテト」。
タルト生地にスイートポテトのペーストをのせて焼いた商品。
普通に買うと151円。
引換券メリットを生んでくれている。
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(左)ポテトパイ、(右)タルトポテト

タルトポテトのクリスマスデコレーションに触発され、
シャッフルでクリスマスソングを聴きながら北上する。
しかし、なぜか気持ちにフィットせず、
3曲聴いてからピンクフロンドに変更。
すぐにしっくりときた。

12時05分、クランベリー東1条店に到着。
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ここの通りは市街地からも国道からも近いのに車の通りは少なく、
住宅街でもないので生活感にも乏しい不思議なエリアである。
この日は購入しなかったが、右の写真のシァンルルクッキーも
美味しいんだよなあ。

ここまで3店を訪問して気づいたのだが、
クランベリーはどの店も外観が整然としている。
装飾が最小限で、営業中かどうか一目ではわからないほどだ。
シックというか、洗練されているというか、
ガチャガチャしていないのがいいなと。

東1条店の引換指定スイーツは「ポテトパイ」。
白樺通り店とかぶるが、美味しいものだから問題はない。
むしろお得な商品をダブルでゲットできるから有り難い。

残り2店は市街地エリアにあるので距離が近い。
12時15分、クランベリー本店に到着。
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クールで、本店たる風格と品のある外観だ。

祝日の日中、お客さんが絶えない。
看板商品である「スイートポテト」を求める人が多い。
私もこちらの店舗では「スイーツめぐり券」を使わず、
「スイートポテト」を購入。

100gあたり205円であり、
売られているのは小さいもので500gくらいなので、
価格的には1,000円強がスタートの商品だ。

最後に、12時35分、クランベリー・エスタ店に到着。
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こちらの引換指定スイーツは「フィナンシェ」。
スイートポテトが生地に練り込まれている。
これで4枚の引換券を使い切った。

一応、大人の遠足における手続として、
スタート地点だったJR帯広駅北口に戻る。
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朝より気温は少し高くなったが、それでもマイナス5度。

そして帰宅して、いよいよクランベリーのフルコース・ランチ。
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スイートポテトはほんとに美味しい。
帯広スイーツの中で一番好きかもしれない。
私が道央圏に住んでいると仮定して、
帯広のスイーツ土産をいただけるなら、
クランベリーのスイートポテトが一番嬉しいと思うし、
帯広に住んでいる現在も、これをいただける場面では、
「ほんとにもらっていいの?いやぁ嬉しいなあ」と心から喜ぶだろう。

しょっちゅう食べると有り難みが損なわれてしまいかねないので、
意図的に3、4か月に一度程度しか買わないようにしているが、
もうそろそろ食べてもいいかな、という時期が近づいてくると、
楽しみでワクワクしたり、
より美味しく食べるために、何日か甘いものをセーブして、
かつ体調も整えてからバイ&イートをする気の入れようである。

ちなみに前回食べたのは、9月の彼岸の日あたりだった。
それからちょうど3か月。
まさに今が食べどきだったのだ。
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甘さに主張があるのにくどさはなく、すっきりしている。
さつまいものリアル感の加減が絶妙だ。
食感はさつまいもというよりムース寄りだが、
味自体はさつまいものいいところだけを抽出し、
さらにさり気なくうま味を練り込んでいる感じだ。
貫禄がありつつも優雅。そしてエレガント。何気にポップ。
これほど完成度が高いさつまいもスイーツはあるだろうか。

お金、時間、栄養、生活リズムなど全ての制限を取り払ったならば、
500gのスイートポテトなら余裕で食べきってしまう。
しかし、欲望のみに任せて付き合っていると、
スイートポテトの価値や尊厳を低下させそうな気がするので、
買ってその日に食べるのは半分程度(250gくらい)にとどめ、
残りは切り分けて冷蔵又は冷凍し、

後日、大事に食べるのがパターンとなっている。
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JR帯広駅でこれから特急に乗るような体(てい)をした人がいる。
その人が持っている土産とおぼしき紙袋で
圧倒的に多く目にするのはクランベリーのものだ。
六花亭、柳月の二大ビッグネームは、札幌や釧路に複数の店舗があるので、
JR利用客は帯広土産としてあまり買わないのかもしれない。
客観的に見て、二大ビッグネームの次にフェイマスなのはクランベリーだろう。

看板商品であるスイートポテトは病みつきになる美味しさ。
帯広でしか売っていない。
知り合いが帯広に行こうものなら、
「帯広に行くならクランベリーのスイートポテト買ってきて」と
選択肢なしの一択・単独指名でリクエストをする人も少なくないだろう。
私も帯広を離れたら、そういうクランベリストの一人になるだろう。

いや、クランベリーのスイートポテトだけではない。
高橋まんじゅう店のおやき(あん)を10個買ってきてくれ、
ますやパンで白あんぱん、ベビーパン、甘納豆パンを5個ずつ頼む、
ヤムヤムのザンギを、食事処おざわのザンギを、
あさひやのロールケーキを、不二屋か江戸屋のミックスナッツを、など、
リクエスト・バブルになりそうだ。
というか、こんなに頼むことはできない。
帯広を離れたら定期的に買い出しに来ることになりそうだ。
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まさに、「帯広オンリー」であることがインセンティヴになっているし、
付加価値を生んでいる。
帯広に行かなければ買えないという不便さが逆に行動を起こさせる。
今回のクランベリー全店訪問も、車を使う前提ならば、
全店に行こうとは思わなかっただろう。
なぜなら、バックボーンもドラマもロマンもユーモアもないからだ。

「一日で歩いてまわる、しかも冬に」という、
どうしてそんなことするの?と疑問を抱かれるような
不便な状況を設定したからやりたくなったのだ。
そう考えると、やる気を起こし、モチベーションを高めるのには、
不便さのコントロールというか、不便さと実現可能性とのバランスが
ポイントになるのかもしれない。

来年も自作自演で適度な不便さを設定して大人の遠足をします。

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