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共和町は後志地方の西部に位置する農業の町だ。
私の地元の隣町でもある。
なので親しみが深いし、愛着もある。
新聞やテレビで共和町のニュースを目にしたら敏感に反応するし、
新聞の「おくやみ申し上げます」のページを確認するのは毎朝の日課だ。
共和町とはそういう間柄であるため、
公式には故郷だとは言えないが、マインド的には地元だと思っている。

そんな共和町に長く愛されている和菓子がある。
「トンネル餅」だ。

JR函館本線の小沢(こざわ)駅のすぐ近くにある「末次商店」
トンネル餅01
「トンネル餅」を製造、販売している店だ。
おそらくトンネル餅以外には製造していないのではないか。
選択の余地はない。一択だ。

トンネル餅は地元ではかなりメジャーだ。
しかし、共和町から30kmも離れるとノーバティ・ノーズだ。
つまり超マイナーなのである。

何年かに一度のかなり緩いペースで食べている。
帰省するたびに食べているわけではない。
帰省の途中、共和町を通る際、
時々ふと「しばらくトンネル餅食べてないなあ」と思い、
なんとなく立ち寄る。
そんな付き合い方をしている。

10月某日、末次商店を訪問。
店頭にトンネル餅は置かれていない。
「トンネル餅ください」とオーダーすると、
店の奥(居間の方)から持ってくる。
それが末次スタイルだ。

この日は入店したものの、しばらく待っても店の方は現れず。
店の奥(居間の方)からは生活の音が聞こえてくる。
誰かはいる。
大きな声を出して、店の方を呼ぼうか。
しかしなぜかそういう気になれなかった。
なんとなくがんばる気になれなかった。
それが私のスタイルか。

がんばらなかったのは、他の店でも買えるからだ。
共和町役場の近くにある「くすみ支店」。
そちらへ行き、なんなくゲットした。
ちなみに、400円だ。

トンネル餅03 トンネル餅04
やっぱりいいなあ、このパッケージ。
蒸気機関車もいいが、色合いも心をくすぐる。
そして、製造日が消費期限である。
六花亭の「サクサクパイ」の「賞味期限3時間」ほど条件は厳しくないが、
全道的には知名度が低く、
地元民だって滅多に食べないであろうこの和菓子を、
一日限りの消費期限としているのは見事だ。爽快だ。

トンネル餅02
いいなあ、この素朴さ。
木目の発泡スチロール的なおりに、ただ置いているだけな感じ。
空間がやけに広い。
本来ならばもう少し小さめのケースが相応しいはずだ。
揺らせば、おりの中でトンネル餅が動き回る。

トンネル餅は簡単に言えば超ライト感覚な「すあま」だ。
味は極めて素朴。
添加物を使用していないからこその独特の香りがしつつも、
食べると、甘さ控えめで、白砂糖の味しかしない。
そのまま度が激しく高い。

勇猛果敢に、がつーんと主張するぞ、という意気込みは皆無。
いい意味で淡泊な味。
しかし、こだわりは十分に感じる。
食べていくほどに、生半可な個性ならそんなものいらないっすよ、
という意思を、味と食感が伝えてくれる。

かつて列車の本数が多く、
小沢駅が岩内線と函館本線を結ぶターミナル駅であった
昭和中期には相当売れただろう。

今、小沢駅の利用者はわずかで、駅前も閑散としている。
末次商店に行っても誰も出てこない。
なのにトンネル餅は生き続けている。
ちょっとした奇跡じゃないか。
正直なところ、どんな人が購入しているのか不思議だし、興味がある。

今後も爆発的に売れることはないだろう。
何かのメディアで大々的に取り上げられない限り、
前年よりも売れる、という状況は考えにくい。

コストパフォーマンスも低い。
地元の伝統の和菓子であり贔屓マインドはあるが、
この量で400円はちょっと高め設定だ。
しかし、製造数を想像すると致し方ないだろう。

永くあり続けてほしいと切に願う。
そのために私ができることは、
ピーアールをすることと、自らが定期的に買い続けることだ。
それくらいやろうじゃないか。
なぜならトンネル餅のある共和町と、トンネル餅のない共和町は、
札幌市にテレビ塔があるかないかと遜色がないくらい
象徴的なものだからだ。

現在のマイナー感がたまらなく良い。
メジャーのまま生き続けていくことは難しいが、
マイナー感を保ったまま生き続けていくのも容易ではない。
しかしちょっと憧れる。
マイナーにはマイナーなりの魅力があるからね。

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