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11月22日、大樹町の旭浜海岸にトーチカを見に行ってきた。
トーチカとは、コンクリートで作られた小型の防御用陣地。
旭浜海岸にあるのは昭和19年、第二次世界大戦対応のために
構築されたものである。

「トーチカ」という言葉の響きは、「ペチカ」や「マトリョーシカ」
などと雰囲気が似ているので、ロシアにあるものだと思い込んでいた。
ところが驚いた。
昨年の春、広尾町に行った際、
海岸方向に矢印が付されて「トーチカ」と書かれた看板があるではないか。

広尾町にトーチカがあるのか?
この違和感はすぐに興味に変わり、調べて見たところ、
大樹町と広尾町にトーチカがあることを知った。
なかでも比較的行きやすく、集中的に存在しているのは、
旭浜海岸にあるトーチカだった。

昨年は結局行けなかった。
今年も「いつかそのうちに」と思っていたら、
雪の積もる時期が間近となってしまった。
今年も行けずに終わるのか。
行けない理由は思いつく。
しかしそれは言い訳にすぎないのではないか。
言い訳していいわけ?
そう自分に問いかける。

今年行けるチャンスはまだある。
しかし11月の勤労感謝の日を絡めた3連休がラストチャンスだろう。
土壇場にきている。
私は土壇場でキャンセルをするタイプではない。
キャンセルするなら、もっと早い段階でしている。
ならば行くしかないだろう。
「私」というアイデンティティをキープするためにも。

そんな面倒くさい思考の過程を経て、海へと車を走らせた。
(結果論だが、トーチカ訪問の翌々日には帯広では29cmの積雪を記録。
ほんとにこの日がラストチャンスだった)

帯広から旭浜海岸までは約75km
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旭浜漁港から海岸線を北上していくと、
10基ほどのトーチカに出会える。

最初に現れるトーチカがこれ。
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傾きはなく、地面と平行にがっちりした形で存在している。

しかし、こうしたトーチカは稀。
さらに北へと歩いて行くと、ほぼ砂に埋まっているものや、
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傾いているものがほとんど。
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なぜこのような形状で存在しているのか。
そもそもトーチカはどんな場所に建てられたのか。
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調べてみたところ、海岸近くの低い丘の上に建てたものの、
浸食などによって、砂浜に転げ落ちてきたものが多いようだ。
海に流されたものも少なくないらしい。
とはいえ、砂浜に埋もれたように存在している姿は

なんとも異様であり、ミステリアスだ。

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砂と空と海。
余計なものがないすっきりとした空間に、
余計なものがあるのだ。
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強烈であり、キテレツだ。
捉えようによっては神秘的でもある。

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この廃墟感と奇怪さは魅力にあふれている。
何がどうしてこうなったのか。
私にとっては完全に観光スポットだ。

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安定感のない足場の砂浜を歩き、トーチカがあれば立ち止まり、
四方から観察しては写真を撮り、また歩く。
結局1時間30分ほど海岸を散策した。

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それにしても北海道にトーチカがあるとは。
しかも十勝にあるとは。
帯広に住むまでは、十勝の自然といえば、
果てしのない空と広大な平野、大きな川というイメージだったが、
海岸だってすごいんだぜ。
こんな景色は見たことがなかった。

また、トーチカの迫力もさることながら、海はやっぱりいいですね。
浜の街で生まれ育った私は、海に来るとホッとする。
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呼吸が深くなる気がするし、心が開いていくような感覚になる。
しかも、旭浜海岸は民家や車道が近くにないので、
生活の音が全く聞こえてこない。
風と波の音だけだ。
それもまた贅沢な時間だと思う。
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トーチカの存在感はすごい。
積雪間近の寒い季節ではあったが、訪問できてほんとうに良かった。
ただ一般的には観光スポットとするには厳しいだろう。
廃墟マインドを持った人にしかウケないだろう。

トーチカは動かすことも飾ることもできない。
何も手を加えられない。
「誰の手にもかからないぜ」という、
ある種ロックンロール的な生き様のようでもあり心をくすぐる。

トーチカはどうすることもできない。
そのままにしておくしかない。
トーチカを放置か!
それでいい。
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