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今回は、毎年恒例、私が選ぶ「2013・アルバム・オブ・ザ・イヤー」。
2013年にリリースされたアルバムからセレクトされる新作部門と、
2012年に以前にリリースされた旧作部門について、
洋楽、邦楽それぞれ、特に心に残った作品を紹介する。

ただ、「2013・アルバム・オブ・ザ・イヤー」などと銘うって
おきながら、大変恐縮ではあるが、
2013年はあまり音楽を聴かなかった。
4月からレコーディングの準備に入り、
6月から10月までレコーディング。
その期間は収録する曲のアレンジの見直しとリハを繰り返したため、
他人様(ひとさま)の音楽を堪能するには
私の音楽容量が足りず、余裕がなかった。

こうした事情から、「2013・アルバム・オブ・ザ・イヤー」の
ラインナップは、刺激よりも癒やし、興奮よりも安らぎを
感じたようなアルバムが多くなった。
しかし、そういう状況だったからこその素晴らしい作品ばかり。
よろしくどうぞ。

【新作部門】
〈洋楽〉
2013年に購入した洋楽の新譜は3枚のみ。
数少ない候補作の中から選ばれたのはこれだ。
ちなみに選ばれなかった他の2枚は、
アイルランドの新人バンド、ストライプスの「Snapshot」と
ジャック・ジョンソンの「From here to now to you」。

■ロドリゲス「Searching For Sugar Man」(2013年)
      2013ロドリゲス
1970年代に2枚のアルバムをリリースしただけで
シーンから忽然と姿を消したデトロイトのシンガー、ロドリゲス。
しかし、南アフリカでは、彼は国民的人気を誇っていた。
シンガー廃業の後は肉体労働などで家族を養っていた彼のもとに、
約30年の時を越えて、南アフリカからライブの話が舞い込む。
それを記録したドキュメントが映画化され、
2013年に日本で公開された。

4月の平日の夜、ディノスシネマに観に行った。
観客は私を含め3人だった。
こういう環境は大好きだ。
映画についての詳細は、2013年4月22日の記事にあり。

このアルバムは、映画のサウンドトラックである。
リリースされたのは2013年だが、
収録されているのは1970年から1972年にリリースされた曲ばかり。
映画を見ている最中から、これはCDも買わなきゃならないなと思うほど
心に響く音楽だった。

アコースティック・ギターをサウンドの基本とした、
カントリー、フォーク、ブルース。
陰のある、それでいて、瑞々しいメロディ。
力みがなく、語りかけるような歌はとてもやさしい。
夏の夕暮れにも、秋の長雨にも、冬の晴れた朝にも似合う。

ロープーだとかアマチュアだとか、売れたとか売れなかったとかは
どうでもいい。
音楽が人生なんだということが伝わってくる。
そこに生活があり、そこに音楽がある。
実に居心地のいいアルバムである。

〈邦楽〉
2013年に聴いた邦楽の新譜は6枚。
どれもクオリティは高かったが、それだけでは選ばれない。
新作部門ならば、時代背景やそのアーチストのキャリアにおける
アルバムの位置づけ、存在感というのが重要になる。
そういう視点からこの2枚を選出。

佐野元春「ZOOEY2013年)
      ZOOEY
大人のポップスだなと思う。
前にもこういう感じの曲あったよなと思いながらも新鮮。
長いキャリアのミュージシャンの場合、
ライブでは代表曲を中心としたセットリストにしてほしいと
オーディエンスが思うのが一般的である。
私もそう思う。
ミックジャガーでさえ、新しいアルバムの曲ばかりやると
客がひくのがわかる、と言っているくらいだ。

だが、佐野元春はちょっと違う。
一連の往年のヒットナンバーよりも、
純粋にこのアルバムの曲をライブで見たいと思う。
新しいことや変わったことをやっているわけではないのに新鮮であり、
また、アルバムとしての一体感があるから迷いがなく、間違いがない。

彼のポップスは、閉じていた心のドアをやさしくノックするような
温度のある刺激をくれる。
3月で58歳になる彼だが、ハートは相変わらず熱い。
音楽に対するモチベーションの高さに感動する素晴らしい作品。

PerfumeLEVEL3」(2013年)
      LEVEL3
2008年にリリースされたアルバム、「GAME」には衝撃を受けた。
実はその後もパフュームのアルバムはチェックしていた。
映像は口パクなので熱心に見る気はしないのだが、
音源は私にとっての癒やしミュージックとして確固たる存在である。

ただ、2009年以降は変化の方向性が、
私の志向とちょっとズレてきている感じがして、
ささってくるものに乏しくなっていた。
彼女達自身が曲を作ったり、アレンジしているわけではないので
責められないところではあるが。

9月頃、このアルバムに収録されている「1mm」という曲が
ラジオから流れてきた。
これはささった。
新しいアルバムに期待を抱かせる1曲だった。
そして実際アルバム全体を通して良かった。
奥田民生氏の新譜より聴いた。

あまりわからないかもしれないが、
パフュームの皆さんは、歌がだんだん上手になっている。
表現の加減が良くなっている。
それが聴き心地の良さにつながっている。
何にも考えたくない時なんかに聴くと実にマッチする。
特に、11曲目に収録された「Handy man」と
最後に収録されている「Dream land」は、
私の求めるパフュームが凝縮された名曲だ。

【旧作部門】
〈邦楽〉
FISHMANS「空中~ベスト・オブ・フィッシュマンズ」(2005年)
      空中
90年代の半ば頃から5年おきくらいに、
「フィッシュマンズはいいよ」と、その時々で誰かから言われてきた。
しかし、高音のボーカルとフワフワ感が馴染めず、
きちんと聴かずに過ごしてきた。

2013年になって、なぜ突然きちんと聴こうと思ったのか
覚えていない。
これまで何人かの人にフィッシュマンズを薦められたことが、
今になって貴重なアドバイスだったように思えたのだ。
おそらく私ならフィッシュマンズを好きになるだろうと思っての
薦めだったのではないかと。
確かに、「これを薦めても、この人には向かないだろうな」というときは
薦めない。

ポップ・レゲエというべきか、エレクトロ・ファンクというべきか、
浮遊感と温かみが同居した独特のサウンド。
歌い回しや節回しはキヨシローさんの影響を色濃く受けているが、
90年代の日本で、私と同じ年の人がこういう音楽を
やっていたことに驚く。

エレクトリックであり、コンピュータ的な技巧もあるのだが、
手作り感があって近くに感じる。
それでいて手の届かないところへ、ゆっくりと飛び立っていくような
儚さや虚無感や厭世観がある歌詞。

BABY BLUE」、「MY LIFE」、「忘れちゃうひととき」、
「いかれたBABY」など名曲揃い。
「宇宙」というベストアルバムも、「空中」と同時にリリースされており、
これまた雰囲気のあるアルバムだが、
ヘビーに聴いたのは「空中」だったので、こちらをチョイス。

〈洋楽〉
THE ROLLING STONES
  
「メインストリートのならず者」(1972年)
      メインストリートのならず者
なんとなくBGMが欲しい時、
古いストーンズの曲にでもしておくかとi-pod touchを操作。
そうすると、そのままずっと聴いてしまう。
「今オレはロックンロールを聴いてるんだぜ」という、
全く役に立たない自分本位の優越感に浸る。

10代の頃は、ジャンキーで粘つくように思えたミックジャガーの
歌声が、今はなんと優しく心地よいことか。
キースリチャードはなぜあんなふうにギターを弾けるのか。
シンプルでありながら深みがあり、アクが強いせいで、
あの空気感には全く近づけない気がする。

2013年の秋以降、ベガーズ・バンケットやLET IT BLEEDなど、
60年代後半から70年代前半のアルバムを脈絡もなく聴いたが、
「メインストリートのならず者」はやっぱりすごいなと改めて感激。
今にして思うことではないが、
ストーンズはベスト盤で聴くべきバンドではない。

「メインストリートのならず者」に関して、非常に気になったこと。
英語のタイトルは、「Exile On Main Street」。
「ならず者」と和訳した部分の英語は、「Exile」である。
あのユニットは、ここから名付けたわけではあるまい。
しかし私はこれからも、このアルバムのタイトルに関しては、
英語ではなく、「メインストリートのならず者」と言っていきたい。
ローリング・ストーンズの名誉のためにも。
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北24条のカフェでフィッシュマンズの音楽を
ひたすらBGMとする「フィッシュマンズアワー」
という企画をしてます。
お店のBGMがフィッシュマンズなだけで、お客様は
普通に飲食してます。
特別な出し物もなく淡々と時が過ぎるだけです。(^_^;)
今年の日程は決まってませんが、決まりましたら
是非いらして下さい!\(^o^)/
【2014/02/03 17:19】 URL | マキシ #-[ 編集]

マキシさん、どうも。
色々やってますね。
しかも北区まで。
すごい活動力です。

フィッシュマンズは根強くファンがいますね。
ただ一般社会では全く会話が通用しない。
そこがまたいいのですが。
北24条のカフェ現場、気になります。
【2014/02/03 23:56】 URL | 本人 #-[ 編集]















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