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11月22日にリリースしたアルバム「愛しきこの世界」。
この完全ガイドの3回目。
これで完結である。
年越しさせるわけにはいかない。

■袋小路のブルーズ

考えて 考えて 考えることに疲れ
行き止まり 追い込まれ しぼり出した言葉こそ
それが袋小路のブルーズ
乾いた欲望のブルーズ 聴こえてくる

行けど虚しく 待てば辛く 探してるものはなくなった
ページはめくれてゆこうとも 戻るのさ 迷った場所まで

何かある 中にある けれど見つけられぬまま
もう忘れかけた頃に にじみ出てくるメロディ
それが袋小路のブルーズ
ざらついた情熱のブルーズ 聴こえてくる

もう会えなさそうで会えそうな気がしてた 胸の片隅で
雲はちぎれて月が見えた 戻るのさ 迷った場所まで

これが袋小路のブルーズ
埋もれてた本能のブルーズ あふれてくる

もう見えなさそうで見えそうな気がしてた だから生きてきた
あてはなくとも踏み出したら 遠い空 呼吸を整え
もう会えなさそうで会えそうな気がしてる 近づいてきてる
川は流れる 海が見えた 開いてゆく そしてその中へ

H.Kugue
:ボーカル、コーラス、ギター()、マラカス
Y.Tanaka
:ギター
Y.Sugawara
:ベース
S.Oda
:ドラムス
(ギターの後の*印はギターソロを弾いた人。以下の曲同じ)
07_袋小路のブルーズ
2013年1月の作品。
冒頭からのリフは、レッド・ツェッペリンの「Whole lotta love」、
間奏では、ジミ・ヘンドリックスの「Hey joe」をオマージュしている。
一番最後は、ビートルズの「I feel fine」っぽいフレーズになった。
パクリではない。
影響を受けたせいで似たのだ。
正しく言うと、冒頭のリフと最後のフレーズは結果的に似た。
間奏は最初から似せようとした。

ところが、歌メロはペイジでもジミでもポールでもない。
もろに私である。
欧米人が作るメロディのノリではなく、
積丹半島西部で、ブリティッシュ・ロックに憧れながら育ち、
中年になってもロックンロールをつかみきれないでいる人の
節回しだと思う。
なお、後から気づいたのだが、
サビの直前の「聴こえてくる」というところのメロディは、
ビートルズの「Come together」の出だしのメロと同じである。

なかなか曲が作れなくて苦悩しているという歌詞であり、
(上の写真が、歌詞を書きためたノートとペンなのはこのせい)
ロックンロールというものを、ブルーズというものを、
まだ追いかけさせていただいでいます、という歌詞である。

このアルバムでは、数曲でタンバリンやマラカスを入れている。
全体的にあまり目立たないようにしているが、
この曲はマラカスを結構に前に出している、特に間奏で。

曲のタイトルは、突飛な言葉や表現ではないけれども、
誰もつけないようなものにしたいと思っている。
「袋小路のブルーズ」。
いいタイトルだ。

■無人駅のブルーズ

人は無いのに駅がある 人はないのに声がする
静かに語りかけてくる 無人駅のブルーズ

風もないのにふらついて 甘い言葉にぐらついて
嫌な記憶がちらついた 無人駅のブルーズ

線路の石の隙間から 黄色い花が咲いている
花の名前は知らないが 無人駅のブルーズ

昨日はうまく馴染めずに 今日は今日とて折り合えず
明日はどこへと向かうやら 無人駅のブルーズ

夕日が照らす温もりと 孤独がくれる安らぎと
夜へと向かうはぐれ雲 無人駅のブルーズ

線路は決してどこまでも続いてはいないことを
知ったときから この人生が愛おしく思えてきたのさ

流れる星に願いごと 思う間もなく消えてった
叶わぬことと知りつつも 無人駅のブルーズ

終着駅の向こう側 レール途絶えたその先は
ギターを連れて旅人に 無人駅のブルーズ

H.Kugue:ボーカル、コーラス、ギター()
Y.Tanaka
:ギター()
Y.Sugawara
:ベース
S.Oda
:ドラムス
08_無人駅のブルーズ
2013年4月の作品。
3年前くらい前から無人駅訪問が趣味化した。
その頃から、これは曲にしたいな、いや、なんとしても曲にしよう、
と考えていた。
「無人駅のブルーズ」なんていうタイトル、心をくすぐるじゃないか。

無人駅から見える景色を描こうとは思わなかった。
それは、「いかにも」だし、実は広がりが小さい。
無人駅へ向かう車中で思ったこと、
無人駅にてぼうっと日常生活を顧みたこと、
帰宅後、なぜ無人駅へ行くようになったのか考えたこと、
そんな心の中の風景を中心に描こうと意識した。
でなければ、ブルーズとは言えないだろう。

ギターソロは、前奏をタナカ氏が、次は私が、というように
交互に弾いている。
こういう、ぶいしーなサウンドは難しい。
いい旨みを出しているとは、まだまだ言えるものではないが、
この路線は追い求めていきたい。
ギターをあまり重ねず、音数をできるだけ少なくするのが理想だと
改めて思った曲でもあった。

なお、最後に、「終着駅」というフレーズを入れたことは
自分の中で賛否がある。
終着駅は無人駅ではないからだ。
しかしこれは無人駅の曲ではなく、
無人駅をを題材にした人生の歌だ。
レールは途絶えても、その向こうへと旅は続くということで、
強引にこれで良しとした。

■ロックンロールナイト

あれこれもう山積みだぜ けれども忘れてしまおう
今夜はそうロックンロールナイト ひずんだ音 身をゆだね
面倒なことは全部後回し

ところがBaby 油断したら現実忍び寄ってくる
振り切れBaby 気を抜くなよ 引き戻されたくないだろ
うっかりしたら がっかりするぜ

Baby Baby
やらないといけないわけではないけれど
Baby Baby
しびれてる ロックンロールに
うねる音の波の中を泳げば イッツ・オールライト

そんなことはできないぜと 気持ちを強く持つべきだ
だって今日はロックンロールナイト エネルギーは全てそこに
季節はずれの花火を上げよう

勇気なんか必要ない 理由なんかいらないぜ
楽しむのさロックンロールナイト 荷物下ろし かき鳴らせ
身軽になって 気軽にゆくぜ

Baby Baby
飛び出せば後から何かがついてくる
Baby Baby
突き抜けろ きっと出会えるぜ
今まで知らずにいたこと 素敵なことかもしれない
うねる音の波の中を泳げば イッツ・オールライト

H.Kugue
:ボーカル、コーラス、ギター()、タンバリン
Y.Tanaka
:ギター、コーラス
Y.Sugawara
:ベース、コーラス
S.Oda
:ドラムス
09_ロックンロールナイト
2010年10月の作品。
頭のリフから、前半の歌メロは、ローリング・ストーンズを
意識したものになっているが、
歌詞を作る前に、鼻歌ベースでメロディを口ずさんでいた時は、
プライマル・スクリームっぽい感じがしていた。
しかしサビからはオリジナリティで突っ走っている。

ギターソロは、ギブソン・レスポール・スペシャルを使用。
ギターソロの後、リフに戻ったところのタンバリンが効いている。
このタンバリンもストーンズっぽい。
しかし、最も私が気に入っているのは、
1コーラス目でいうと、「うねる音の波の」の後に挿入された
ギターのフレーズである。
これが、THE HEART OF STONEのロックンロールなんだぜ、
と言わんばかりの、このアルバムを代表するフレーズだ。

色々あるけど結局はロックンロールが必要なんですよ、という歌詞。
「油断したら現実が忍び寄るから気を抜くな」、
「やらないといけないわけではないけれど」など、
働いて金銭を手にして営む生活とロックンロールとの両立は
簡単にいくものではない。
弱気になりそうなところを奮い立たせることも少なくない。
それでもロックンロールを追い求める。
「勇気なんか必要ない」という言葉で逆に勇気が沸かないか。


■三日月の舟

枯れてゆくのさ少しずつ くたびれ感を漂わせ
終わったのかと見せかけて 実はこれから色づくぜ

泣かぬ蛍が身を焦がす 熱いハートは奪えない
下り坂かと思わせて 実はここからしぶといぜ

空に浮かんだ三日月の舟は 星の間をゆらり
虚しくもがいても 自分という心で
無常のこの世界生きる

枯れてゆくのさ少しずつ うまくいったら味が出る
君の音とぼくの音が重なり合えば虹が出る

川に浮かんだ三日月の舟と 夜の散歩にふらり
欲望止めるなよ あの日を忘れるなよ
ロックンロール聴きながら行くよ

空に浮かんだ三日月の舟は 星の間をゆらり
虚しくもがいても 自分という心で
無常のこの世界生きる

優しい風が吹く 懐かしい声がする
愛しきこの世界生きる

H.Kugue:ボーカル、コーラス、ギター()、マラカス
Y.Tanaka
:ギター
Y.Sugawara
:ベース
S.Oda
:ドラムス
10_三日月の舟
2012年2月の作品。
序盤は地を這うように滑走路を進みながら、
最後には未知の空へと飛び立っていくようなサウンド。
40代のTHE HEART OF STONEにとっての
代表的なロックンロールとなった。

人生の折り返しを過ぎ、下降していく気力と体力に戸惑う様を
「夏は終わった」というタイトルで1曲目に収録した。
しかし、どうなんだろう。
歳をとるにしたがって失くしたものがある。
その反面、見えてきたものがあり、それを追い求めようとする。
大切なのは、自分という心があること。
「夏は終わった」で始まった小さな旅は、
この世界は愛おしいと言って締めくくった。
それがアルバムタイトルになった。

中年になのによくやるね、ではない。
中年になって、やっとできるようになってきた感じだ。
優しい風が吹いて、懐かしい声が聴こえてくる。
今が過去の記憶で作られていることを強く思う。
三日月は笑っている口元。
楽しみはこれからもたくさんあるはずだ。

                  ◆

以上、3回にわたり、「愛しきこの世界」を解説させていただいた。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
今後も、呼吸をするように、歩くように、曲を作り、
プレイできればいいと思う。
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テーマ:歌詞 - ジャンル:音楽



















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