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今回は、毎年恒例のアルバム・オブ・ザ・イヤー。
2012年によく聴いた、あるいは特に心に残ったアルバムを、
私個人の狭い視点で選出するものである。

ただ、困ったことがある。
2012年にリリースされた、いわば「新譜」というものを
ほとんど聴いていないし、
過去の作品にしてもヘビーなローテーションで聴いたアルバムは
ごく僅かである。
したがって、例年にも増して偏った内容になることを
ご容赦いただきたい。
それではどうぞ。

【新作部門】
新作部門は、2011年半ば以降にリリースされた洋楽アルバムを
対象とする。
昨年までは、「ベスト盤やライブ盤は除く」というルールを設けていた。
しかし今回はそんなことを言っていられない。
それほどに新譜を聴かなかったということだ。

そんな状況を踏まえつつ、筆頭にあげられるのが、
ジミ・ヘンドリックス「Live at Berkeley」である。

ジミ・ヘンドリックス「Live at Berkeley
  ジミ・ヘンドリックス「Live at Berkeley」

このアルバムは、元々1970年にリリースされたものだが、
ジミヘンの生誕70周年を記念し、2012年に再発された。
ちなみに、ジミヘンと私の誕生日は1日違いである。

実はこれまでジミヘンを熱心に聴いたことはなかった。
もちろん有名な曲はそれなりに知っていたが、
あまりの創造性と混在性、複雑さのせいで、
手が届かないというか、受け入れるだけ素養が私になかった。

ところが不思議なもので、昨年の春、バンドの練習中、
新しい曲をいくつかメンバーに聴かせた際、
そのうちの一曲について、ドラムのダーオ氏から、
「ジミ・ヘンみたいなリフだ」との言葉を頂戴した。
私自身は全くジミヘンを意識していなかったリフだけに、
いつ、どこで、頭の中のタンスにジミ・ヘンを収納し、
なぜ突然、引き出しから出てきたのかと不思議な気持ちになった。

それから3か月ほど経った夏の土曜日。
たまたま聴いていたHBCラジオで、このライブアルバムが紹介された。
「とにかくすごい。ジミヘンの感情がほとばしるプレイだ」みたいな
ことを言っていて、ほんとにそうか?と思いながら聴いてみると、
ほんとにそうだった。

その時流れたのは、「パープルヘイズ」だったのだが、
6弦の6フレットと4弦の8フレットで始まる冒頭のリフの後の
ドラムだけで
一気に引き込まれた。
ギタープレイのテンションがすごかった。
これ以上やりすぎるとメチャクチャな演奏になる、
その一歩手前の
壮絶なプレイだった。

ラジオからもう一曲流れたのは、「HEY JOE」だった。
ほんとに歌いながら弾いているのかという信じられないプレイ。
心を持っていかれる凄まじい演奏に圧倒された。
やっと自分もジミヘンを感じることができるところまで
リスナーとしてのキャリアが積み重なったのだと思えた。

ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ
 
Noel Gallagher’s High Frying Birds

  Noel Gallagher’s High Frying Birds
2011年10月にリリースされた作品。
一聴したところ、特に目新しさはなく、刺激もなく、
オアシス時代のノエル・ギャラガーの延長線上にある作品で、
別に悪くはないのだが、繰り返して聴く気になれず、
昨年のアルバム・オブ・ザ・イアにおいて選考から漏れた。

ところが評価が一変したのが昨年のゴールデンウイーク。
連休を利用して日高方面へ無人駅巡りに行った時だ。
シャッフルで音楽を流していたら、ふと妙に馴染む曲が現れた。
それがこのアルバムの曲で、それ以降は、
このアルバムを繰り返し聴きながら日高路を走った。

ノエル・ギャラガーが元来の持つ叙情的なメロディと、
キャリアを積んだ大人の余裕が感じられる安定感が心地よく、
派手さはないが、きちんと作り込まれたアルバムである。
新たなサウンドへのトライも見受けられる。
なのにそれが野暮ったい、というか、
ノエル・ギャラガーの濃いキャラクターによって打ち消されている
加減が丁度いい。
その結果、当初は、オアシス時代の延長線上にあることがプラス要素に
思えなかったのだが、逆に良かった。

【旧作部門】
ジミ・ヘンドリックス「The Best Of Jimi Hendrix

  ジミ・ヘンドリックス「The Best Of Jimi Hendrix」
2012年に最も聴いたアルバムはこれだろう。
この不健康さ、怪しさ、色気。
ほんとに唯一無二の存在だと改めて思う。

どうしてこういうギターフレーズが浮かんだのか。
どうしてこういうクリーンな歪みを出せるのか。
どうして逆さまのギターで弾けてしまうのか。
紐解いてみたいことが多すぎて、どうにもならないくらい凄い。
ジミヘンのボーカリストとしての素晴らしさにも感嘆する。

朝の時間帯に聴くにはフィットしないサウンドである。
朝、職場のビルに足を踏み入れた時、「FOXY LADY」が流れ始め、
イヤホーンから、「フォクシー」と囁かれたときは、
このまま家に帰ろうかなとの考えが頭をよぎるほど、
仕事をする気をなくさせるので注意だ。


■クリーム「The Very Best Of Cream
  クリーム「The Very Best Of Cream」
クリームは以前から聴いてはいたが、
熱中するというところまではいかなかった。
しかし、2011年からフィットし始め、
2012年には、ぐっと私の中に入り込んだ。
おそらく、この2、3年の自分の作る音楽の断片が、
クリームのサウンド感にリンクするようになったからだろう。

このアルバムの選曲は素晴らしい。
きちんとクリームの代表曲を収録している。
「ベスト・オブ」の前に「ベリー」とつくのも納得だ。

クリーム時代のエリック・クラプトンの年齢は20代前半だった
というのが信じられない熟練チックなプレイの連続。
フレーズも大人で貫禄すらある。
驚くべき才能と、そもそものブルース偏差値の高さを感じる。
つかむどころか、触れるのがやっとだ。

■アデル「21」
  アデル「21」

2011年にリリース。セールスは全世界で2,500万枚。
グラミー賞を何部門も受賞したアルバムである。

極めて平凡な表現になるが歌がうまい。
ひっかかりのない伸びやかな声は、
白いソウルというか、適度なスモーキーさがあるというか、
こなれ加減がちょうど良く、聴いていて実に落ち着く。
全くストレスを感じない。

曲にどことなく懐かしさがあるのもいい。
逆に言えば新鮮味はなく、こういう曲ってあるよね、
という感じではあるが、それで何の問題があるのかと思わせる。

ただし、朝のミュージックではない。
特に通勤時に聴くにはなじまない。
自分自身が身体的に動いていない状態で聴くのがいい。
少し遠出した夜の帰り道の車中で聴くのがベスト。
いつまでも聴いていられるような安らぎがある。
できれば一人で聴いた方が感じ入ることができるだろう。

              ◆

以上が、2012年のアルバム・オブ・ザ・イヤーである。
簡単に言えば、遅れてきたジミヘン・イヤーだった。
ロック・ミュージックを中心に様々な音楽を聴いてきたが、
この年になってようやくジミヘンの凄さに驚いている。
音楽を聴くのもキャリアが必要だとつくづく思う。

繰り返しになるが、ジミヘンの「
FOXY LADY」を
イヤホーンで聴く時は注意すべきだ。
思いがけないところで、「フォクシー」と囁かれる。
ほんとに耳のすぐ近くで囁かれているような感じだ。
これほどスーツ仕事に合わないロックはない。
ついでに言えば、これほど海が似合わないロックはない。
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テーマ:洋楽ロック - ジャンル:音楽





お疲れ様です。ヘイジョーですね。YouTubeにテレビで放送された、ジミヘン好き女子のドキュメントをアップしました。「ニート文(あや)」でございます。お見知り置きを。
【2013/01/31 19:38】 URL | タピオカ鈴木 #-[ 編集]

タピオカさん、お久しぶりです。
HEY JOE、ほんとにいい曲です。
歌メロはAメロを延々繰り返すだけなのに、
これほど惹きつけられる曲にしてしまうジミのセンスに脱帽。

ジミヘン好きのニート女子のyou tube見ました。
「ニート文」で検索したらすぐ見つかりました。
「詐欺だよ、こんなのよ」(笑)
衝撃的な映像でした。
【2013/02/01 02:24】 URL | 本人 #-[ 編集]















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