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歌詞を作るために、この2週間ほど、
仕事以外は、ほとんど家の中で過ごした。
外に出ることに対して、積極的に消極的になった。

そして、やっと1曲完成したのが5月21日。
とりあえず安心し、無駄に夜更かしをした。
翌22日土曜日は、2週間ほどのひきこもり疲れのせいで、
引き続きひきこもった。
春の暖かさが心地よい、快晴の一日だったにもかかわらずだ。

歌詞が作れないストレスの次は、
快晴にもかかわらず外に出る気がしないというストレスだった。
しかし、自分の身の周りを見てみろ。
この状況を打開するゴキゲンなアイテムがあるじゃないか。
そう、クロスバイクだ。

そこで、翌23日日曜日、クロスバイクで遠出することにした。
特に理由もなく、小樽(片道約40km)を目指すことにした。
疲れたり、どこかが痛くなったり、飽きたりしたら、
途中で引き返してこようと、
まるで、近くの図書館へ行くように気軽だった。


しかし、思い立ってから出かけるまで、すぐにとはいかなかった。
自転車に乗りながら聴くに相応しい曲をチョイスするため、
i-podに収録している曲を入れ替え始めたからだ。
銭函の空を、張碓の坂を、第三埠頭を渡る風を想像し、
この曲は入れよう、この曲ははずすべきか、など、
ちょっと聴いては、また別の曲を聴いたりしているうちに、
2時間もの時間を要してしまい、出発したのは12時近かった。

外に出て驚いた。
風が強かったからだ。
それでも、風が強くて嫌になったら戻ってくればいいと、
後先考えず、思うがままに走り出した。
すると、小樽方向は完全な追い風だった。
思っている以上に前に進み、非常に快適だった。
これじゃあ、帰りは大変だろうなと思いつつも、
帰りは風向きが変わっているかもしれないなどと、
根拠のない楽観ムードの中、気持ち良くペダルを踏んだ。

銭函と張碓に、長い登り坂があるが、
前輪3段×後輪8段の切り替えパワーによって、
それほど苦労することもなく登りきった。
張碓のトンネルを出て、朝里までの長い長い下り坂は、
煩わしいことが全て吹き飛ぶような爽快感と
ややぬるめの露天風呂に入っているような安堵感があり、
中年の最大の娯楽のひとつだと確信するほどの気持ち良さだった。

100523小樽2
向かい風効果が炸裂し、2時間ちょっと小樽駅に着いてしまった。
とりあえずラーメンを食べる。
胃袋が満たされ、体力、気力とも充実している。
小樽の街でもぶらつこうかと思う。
ただ、小樽は年に10回程度は通っているし、
これまで色々なところへ行っており、
改めて行きたいところも浮かばなかった。
それでも、ぶらつき始める。
ところが、小樽は、どこもかしこも坂、坂、坂である。
しょうがいなので、ぶらぶらしつつ、だらだらと札幌へ戻り始める。

100523小樽1
帰りはやはり向かい風となったが、許容範囲だった。
朝里から張碓トンネルまでの登り坂は予想以上に長かったものの、
トンネルを出てからの下り坂は、またしても、
幸せと呼べるものがここにもある、と思えるほどの気持ち良さだった。

100523小樽3
銭函に到着し、残りは約20km。
そこから自宅までは、ひたすら平坦な道である。
半ば、もう札幌に戻ってきたような気持ちになった。
ところが、この日最大の試練はここからだった。

銭函から国道337号線を石狩方面へ。
まともに強い向かい風を浴びた。
緩い坂道を登るくらい軽いギアに切り替えて進む。
ペダルを踏んでいるわりに進まない。
空回りをしているかのように進まない。
一気に疲れが増していく。

国道337号線を右折して新川通りへ。
右折したにもかかわらず、それまで以上に向かい風を浴びた。
暴風警報が発令されているのではないかと、
なんとか管区気象台に確認したくなったほどだ。
しかし、なんとか管区気象台の電話番号がわからないのでやめた。
というか、それ以前に、「なんとか」の部分をなんとかしなければ、
どうにもできなかった。

平坦な道なのに、前へ進んでいる気がしない。
平坦な道なのに、急な登り坂にいるようだった。
気持ちが萎え、前田森林公園の辺りからは、
ついに自転車を降りて、歩き出してしまった。
銭函の坂を、張碓の坂を、そして向かい風の朝里の坂を登りきったのに、
全くの平坦な道で、風に屈した。

その後、自転車を押して歩くのと、自転車に乗るのとを繰り返した。
途中、自転車を押して歩く人を三人追い抜いた。
うち一人には、私が歩いている時に追い返された。
けれども、悔しくなどない。
むしろ、平坦な道で、自転車を押して歩くしかなくなった仲間の存在に
喜びさえ感じた。

とはいえ、風に翻弄され、気持ちは完全にぐだぐだになった。
コンビニでシュークリームを買って休憩。
30分後には、別のコンビニでアメリカンドックを買って休憩。
家まであと3kmくらいのところでも、たい焼きを買って休憩。
帰りは、3時間半くらいを要したのではないだろうか。

帰宅してシャワーを浴び、少し横になったら、
そのまま眠ってしまい、目が覚めると深夜だった。
全てが面倒になり、そのまま朝まで寝続けた。

なんだかよくわからないが、小樽を往復した。
ただ自転車で走ってきた。
それだけのことだ。
思えば、走行中、全くi-podを使用しなかった。
出発前のあの2時間はなんだったのか。
なんでもなかったのだ。
なんでもなかったが、どうでもいい。
そんなことはどうでもいいと思えるような何かがあったからだ。
それは何かと問われれば、うまく言葉にできないが、
そんなことはどうでもいいと思えるような何かこそ、
私が探しているものなのかもしれない。
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