喫茶ミルク(北20東1・前田ビル1F)にて、
新しいアルバム「雨の交差点」の販売を開始しました。
店内の目立つところにCDが置いてあるわけではないため、
バイする場合は、店の方に、
「ザ・ハート・オブ・ストーンのCDありますか?」と
問いかけてください。
さて今回は、2009・ラーメン・オブ・ザ・イア。
私が2009年中に実食したラーメン類の中から10店をランキング。
どれも素晴らしい味である。
順位を付すなどおこがましいが、
私個人の2009年の嗜好ということで、ご理解願います。
それでは、どうぞ。
第1位 佳/らーめん 650円
(
濃厚豚骨+魚介系の、とろっとしたスープ。
上品な旨みと豊かな深みに思わず唸ってしまう絶品の美味しさ。
抱えている問題を、ひととき忘れさせてくれるほどのパワーがある。
このラーメンがある時代に札幌に住めて佳かったと思える。
つけ麺も他の追随を許さない圧倒的な美味しさだったが、
冬が来る前に提供をやめたのは残念。
やや縮れの麺も、チャーシューも、何も言うことはない。
迷うことなく、悩むことなく、文句なしの2009年ナンバー1。
第2位 けせらせら/つけ麺(醤油) 750円
(
濃厚豚骨+魚介系スープの、いわばオーソドックスな味ながら、
豚ダシと魚ダシのバランスが見事で、
完成度が高さからくる上質オーソドックスである。
良い意味でクセは抑えめだが、そのまとまりの良さがクセになる。
客を「お客様」として、きちんと対応してくれることでも定評がある。
鶏ダシが利いたまろやかスープの塩ラーメンも美味。
ほんとに良質なラーメン店だと思います。
第3位 綱取物語/綱取味噌 750円
(
いわゆる、純連・すみれ系のラーメンの中で最もスパイシー。
中途半端にスパイシーなのではない。
鋭くスパイシーで、ドキドキするような激しいスープ。
キレがあるのにコクもあり、それでいてまろやか。
強烈度、ヤミツキ度はピカイチ。
強い立ち合いの後、一気の押しで、そのまま寄り切り。
独自性がありつつも、そうした正攻法のスープ力がある。
炙った厚めのチャーシューも魅力的。
第4位 あらとん/味噌 800円
(札幌市中央区北10条西21丁目 札幌場外市場食堂長屋)
思いがけず味噌ラーメンが美味しかった。
メイン・メニューである醤油味のつけ麺は、もちろん美味しいのだが、
タマネギ風味と無骨さが強すぎて、スパークしない。
ところが、濃厚豚骨+魚介ダシ強めスープは、
味噌と折り合いにくいかと思いきや、
がっちりとスクラムを組み、レベルの違う特別感があった。
観光客も地元民も訪れる大行列店。
対応、雰囲気は、相性がいまいちだが、作品は素晴らしい。
第5位 かわなみ食堂/正油ラーメン 500円
(札幌市南区澄川4条2丁目)
「これがラーメンです」としか言いようがないような、
原点回帰というか、故郷テイストなラーメン。
話好きな店のおばあちゃんや、レトロ的価値で語られることの多い店だが、
そんな上辺だけで片づけることなんてできないぜ。
あっさり豚骨で、懐かしさの甘みは絶品。
そして、とにかく熱々なのが嬉しい。
チャーシューは肉の歯ごたえを感じる絶妙な火加減。
寒い心にふっと忍び込むような温かみのある傑作ラーメンである。
第6位 千寿/味そ 730円
(
純すみ系ラーメンたる武骨さがありつつも、まろやかマイルド。
脂の旨みと、味噌の甘みが、奇跡のバランスで融合している。
ちぢれが強く堅い麺は、濃厚味噌スープと相性が良く、
強めの味なのに、どんどん麺を食べさせ、スープを飲ませる。
大通公園近くの閑散とした通りの地味なビル。
その地下の狭い通路の奥に、ひっそりと存在しながらも、
昼食時は13時過ぎまで行列ができる実力店。
第7位 彩未/みそ 700円
(
いつも店の前は、げんなりするほどの大行列。
店内も順番待ちの人が壁を囲み、落ち着かない度は高い。
すみれのラーメンを、あっさりソフトにしたような味わいで、
実はインパクトが強いわけでもなく、味わい深いという感じでもない。
ところが、食べ出すと、うんざりした順番待ちを忘れるほど夢中になり、
なんだかわからないうちに完食している。
半年くらい時間が経つと、また食べたいという欲求が襲う。
大行列もやむを得ないと諦観し、納得できる味である。
第8位 eiji/濃厚つけBUTO 800円
(
これまた平日の夜でも行列ができる人気店。
そばのよう色をした極太麺のインパクトは健在。
上品な赤を基調とした店内装飾の雰囲気と相まって、
見た目、華やかな和風ポップ感が漂う。
スープは、パンチのある和風味ながらもソフトな後味。
昨年1位で、今年が8位なのは、味の変化によるものではない。
私が、このつけ麺に慣れてしまったためである。
とはいえ、安定感と刺激が同居した丁寧な仕事ぶりは素晴らしい。
第9位 山嵐/白スープ 750円
(
べったりとした雰囲気の濃厚豚骨・白濁スープ。キレは皆無。
あまりの濃さに飽きるかなと思いきや、
豚骨にしては臭みがなく、ひたすらまろやかで、意外にあっさり。
箸が進み、気づいてみると食べ終わっているような引きつけ力がある。
それでも、胃腸のコンディションに不安があるときは、
脂の多さに屈する可能性大なので要注意。
また、土・日は行列必至であるのに加え、早く閉まるので要注意。
第10位 蓮海/つけ麺(醤油・300g) 800円
(
2009年秋にオープンした店。
「鮪(マグロ)豚骨」スープということで、
独特の魚系風味はあるものの、品良くまとめた洗練されたスープ。
もう少しインパクトを与えるような、強さか深みがプラスされれば、
2010年に大ブレイクしそうな予感がする。
そんな期待も込めて10位にねじ込んだ。
夜は居酒屋として営業しているため、ラーメン営業は昼間のみ。
店内は間接照明の和食ダイニング的で、完全に夜仕様。
それにしてもラーメン店は多い。
新しい店も、次から次にオープンする。
メディアも相変わらず頻繁に取り上げる。
ラーメンは、既に「食事」の行きを超え、「レジャー」の要素も強くなった。
2010年も美味しいラーメンに出会いたい。
新しい店もいいが、しばらく行ってない店に行くのもいいだろう。
うさん臭いラーメン・オタクにならぬよう、
ナチュラルに、そして謙虚に向き合っていかなければいけない。
全てのラーメンにサンキューです。
熱いぜベイベー。