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取り急ぎお知らせを。
THE HEART OF STONEが半年ぶりにライブを行います。

○月 日 2009年12月16日(水)
○場 所 ホール・スピリチュアル・ラウンジ(札幌市中央区南2西4)
○OPEN 18:00 START 18:30(出演時刻は別途)
○料 金 1,000円
○出 演 BAD SIGN
/THE DAYTRIPPERS/BLACK VELDT GONER 
        THE HEART OF STONE


今年6月までは断片的な活動でしたが、
それ以降は、レコーディングに向けて継続的にスタジオ・イン。
まちがいなく、ひと皮むけた姿を見せられると思います。

急な決定につき恐縮ですが、
ご来場お待ちしております。
詳細はまた別途。

よろしくお願いします。

       ◇      ◆      ◇


さて、今月末から年明けにかけて、このブログにおいて、
1年前と同様、私の選ぶ「2009・アルバム・オブ・ザ・イア」、
「2009・ラーメン・オブ・ザ・イア」、
「2009・スープカレー・オブ・ザ・イア」など、
年間総括モノをお送りする予定である。

この時期、選考対象となる作品(商品)はほぼ出揃い、
どのアルバムが、あるいは、どの店がトップ10入りするかは、
なんとなく頭の中でイメージできつつある。
その一方、選考対象が出揃ってないのが「本」である。
今年の「ブック・オブ・ザ・イア」の選考に含めたい作品で、
読んでいない作品がいくつもあるのだ。

例えば、山田詠美「学問」、東野圭吾「新参者」、
柳広司「ダブル・ジョーカー」、湊かなえ「贖罪」など7、8冊。
これらを全て12月中に読み切ることは不可能である。
しかし、年内に全て読破したところで、どれほどの意味があるのだろう。
無理して読んでも、豊かな読後感などは得られず、
単にノルマを果たしただけの義務感覚しか残らないおそれもある。
どれだけ読んだかも重要だが、どう読んだかがもっと重要だ。
焦ることはない。ナチュラルに過ごせよ自分。

そういうわけで、今回はブックレヴュー。
よろしくどうぞ。

■牧村一人「アダマースの饗宴」
        牧村一人/アダマースの饗宴 
第16回松本清張賞受賞作。
選考委員である大沢在昌氏が、
「ハードボイルドの大型新人だと、誇大なく推薦できる。
嫌な商売敵となるだろう」と絶賛していたので読んでみた。

主人公は、8年間の刑期を終えて出所してきた30歳手前の女性。
出所後は穏やかな生活をしようと望んでいたが、
かつての恋人であった暴力団の男が10億円を騙し取って、
姿をくらましたことにより、
男はいずれ彼女のところに現れるのではないか、
あるいは、既に接触があって彼女は男の居場所知ってるのではないかと、
その金に絡む様々な組織から狙われるはめになる。
逃げつつ、追いつつ、騙し騙され、混沌としたその結末は。

前半は、躍動的に流れるように展開し、後半への期待が高まる。
ところが、100頁を超えたあたりで、
ITバブルや株取引の説明的な文章が登場し始めてから、
一気に減速していく。
実態が見えにくいマネーゲームはリアリティがなく、
いまひとつ飲み込めず、興奮も伝わってこなかった。
その結果、減速した後は、最後まで低速気味だった。

また、途中から無造作に登場人物が増えてくる。
それらが絡み始めると、誰が誰なのか、よくわからなくなった。
登場人物のキャラを明確にし、
どういう人物なのか、もう少し読者に印象づけてから
他の登場人物と絡ませてほしかった。
その辺りの土台作りの面で丁寧さを欠いたため、
抜け落ちている音符があるようで、
聴き心地のいいメロディにはならなかった。

というか、そもそも主人公の女性のキャラがぼやけている。
身なりや雰囲気がイメージできず、また、人間的な魅力も感じなかった。
ストーリーの素材は面白いだけに、
人間描写、心理描写の面で、もう少しなんとかなってればと思えて残念。
また、タイトルもピンとこない。
もっとキャッチーで、適したタイトルがあったはずだ。

■真梨幸子「ふたり狂い」
真梨幸子/ふたり狂い 
本屋に行っても売ってなかったが、
札幌市の図書館に借りられることなく存在した作品。
ほんとに図書館というのは、ラッキー&サンクスな存在であり、
マックスバリューな施設である。

女性人気小説家が、売れないお笑いタレントに恋をする。
その恋についての実話を小説にしたところ大ヒットする。
しかしそれは一方的な恋愛感情で、
熱狂的なストーカー攻撃を受けたお笑いタレントの心は蝕まれ、
挙げ句の果て、女性小説家をナイフで刺してしまう。

この事件を軸として、お笑いタレントがバイトをしている惣菜屋の
店長が住むマンションで過去に起こった殺人や、
その惣菜屋の隣の店で起こった「指入りコロッケ事件」、
その事件を間違って「指入りメンチカツ事件」とインターネットに掲載
したために犯罪者とされた女性の話など、
8作の短編がつながって、1作の長編となっている。

前半の3つの短編は、人間の嫌な部分と滑稽な部分をうまく織りまぜ、
リズム感のある書きぶりになっており、引き込み度は高い。
結末は、小規模ながら意外性のあるオチで、すとんと落としてくれる。
陰鬱なのに軽いタッチになっており、
イヤだけど読みたくなる不思議な面白さがある。

ところが、中盤の短編から、登場人物の関係が複雑になり、
読み返さなければ理解できなくなってくる。
読み返すにも、どのあたりで登場した人物かを捜すのが手間になる。
こうしたごちゃつきが、キレの良さを奪ってしまった。

バカ・メールの表現、バイト女性の不真面目さ、
出世のために自分を守ることに必死になりすぎ、
思わぬ事態を巻き起こす男など、

枝葉の部分は惹きつける要素が十分なだけに、
幹の部分が、もう少し太く、すっきりしていたらと思えて惜しい。

■大津秀一「死ぬときに後悔すること 25」

死ぬときに後悔すること
 この作品との出会いは、7月のある日曜日の朝。

山登りへと向かう車内で、STVラジオにチューニンすると、
政治評論家の竹村健一氏の番組が放送されていた。
抑揚のない淡々とした語り口が、なぜか日曜の朝っぽいなと感じながら、
しばし聴いていた。

この日のゲストは終末期医療の専門医だった。
多くの患者の死を見てきて、
患者が死ぬ前に後悔していた代表的な25の事例をまとめて
本にしたとのことだった。
ぼやきイメージが強い、あの竹村氏が、
自分の経験なども織り交ぜながら、ノリノリで死生観を語りつつ、
非常に参考になる本だと絶賛。
内容のみならず、文章も上手だと賞賛していた。

ゲストの医師は、竹村氏の質問に答える形で、
患者が吐露した後悔をいくつか紹介した。
25の事例のうち、3つ、4つくらいが紹介されただろうか。
それはとても興味深く、他の20くらいの後悔を知りたくなった。

忘れないように、信号待ちの間に、
財布の中のレシートに、本のタイトルと著者名を書き取った。
登山から帰宅後、その日のうちに図書館に予約。
結構な人気があり、順番がまわってきたのは10月下旬だった。

後悔の事例としては、
「会いたい人に会っておかなかったこと」、
「仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと」、
「子供を持たなかったこと」、「生きた証を残さなかったこと」等々。

なるほどと納得するものもあれば、
そうかね?と大いに疑問に感じるものもある。
当然である。
人それぞれ価値観は異なるし、
生きてきた経過や境遇が違うので当たり前てある。

最も印象的だった後悔は、「健康を大切にしなかったこと」。
健康に良いとされるものを食べたり、
サプリを摂取したり、定期的に運動をしたり、
それはそれで健康を大切にしているともいえる。
しかし、それよりもっと大切なことは、
「きちんとした人間ドックを毎年一回受けること」だと言っている。
つまり、病気にならないように気つけることより、
病気を早く発見するために検査をきちんと受けることこそ、
健康を大切にすることだと。
私にはない考え方だっただけに、非常に参考になった。

また、最も腑に落ちた後悔は「故郷に帰らなかったこと」。
生まれた土地のみならず、住んだことがある倶知安町や留萌市にまで
故郷意識がある私にとっては、作品中の言葉をそのまま引用すると、
「ずっと帰ってなかった故郷に帰るなど、
 自分の成り立ち、自分のつながり、それらを取り戻すことは、
 明らかに生命力に息吹を吹き込むことになる」。
全く同感である。

そのほかにも、自分の生き方を考えさせられる事例が多く、
良い意味で刺激になる作品だった。
ただ、25の事例について、文章の構成、切り口が似通っており、
後半は、ややマンネリ気味に感じてくる。

また、「その事例で、その解説だと、救いようがねえだろ」と、
配慮不足を感じた部分が、ところどころある。
例えば、「子供を持たなかったこと」は、
自然な流れで子供がいなかった人の事例なのだが、
欲しかったのにできなかった人の視点だとやりきれない内容である。
また、「罪を犯したら、償おうとも死の間際までつきまとう」的に
書かれていることについては、
罪を犯していない人にとっては教訓になるが、
罪を犯したことのある人にとっては、もうどうにもできない。
「死ぬまで苦しみますよ」と言われても解決のしようがない。
このように、著者本人のことではなく、
あくまで患者の事例であるとはいえ、
やや断定的に解説しているのが気になった。

とはいえ、気づかせてくれる作品ではある。
どんな人にも死はおとずれるのだから、
その時のために元気なうちから準備しておきなさいと。
「後悔がないように」と普段から考えて励みなさいと。
そのとおりだと思う。

ただ、死ぬときに後悔しないようにという以前に、
既に今の時点で、死ぬまでずっと後悔するだろうことを
抱えている人もいると思う。
私自身、自分の中にある後悔を思い返し、分析してみると、
踏み出せなかったことや、もう一歩踏み込まなかったことによる後悔はない。
つまり、「あの時もっとがんばっていれば」的な後悔は全くない。
あるのは、毅然として断れなかったことの後悔ばかりである。
漠然としたペナルティを恐れ、世間体や安定感を優先し、
自分の信念を貫けずに迎合したことによる後悔ばかりである。
それを端的に表せば、
「乗り気ではない2次会には、禍根を残すとしても行くべきではない」
とにかくこれに尽きる。

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