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私はi-podを使っている。
そうしたデジタル・オーディオ・プレーヤーをお持ちの方なら
わかるだろうが、i-podに曲をインさせるためには、
まずパソコンに音源を取り込まなければならない。
その際、i-podの場合は、「iTunes」(アイチューンズ)という、
i-pod専用のファイルに音源を保存する。

5月の下旬くらいからである。
「iTunes」に、CDから音源を取り込むと、
1曲当たりの容量が倍くらいに大きくなった。
例えば、4分の曲だと4メガバイトくらいの容量だったのが、
8メガバイトくらいになった。

そのせいで、i-podにインできる曲の数が減った。
私は2GB(ギガバイト)のi-podを使っており、
5月下旬までは500曲近くをインできた。
ところが今は400曲に満たない。
5月下旬以降に取り込んだCDの割合が増えていくと、
インできる曲数はさらに減る。

1曲の容量が大きくなり、数字上は音質が良くなったようだが、
聴いていても、それが実感できない。
より容量の大きいi-podを買わせるための、
消費者にとって有り難くないサービスなのだろうか。
このことは非常に気になるわけだが、対策は別途考えるとして、
今回はCDレヴューである。
それでは、どうぞ。

■カサビアン「ルナティック・アサイラム」
   カサビアン/ルナティック・アサイラム 
6月にリリースされた、イギリスのロックバンド「カサビアン」の
3年ぶり3枚目のアルバム。
エキゾチックであったり、スケール感の大きいアレンジがありつつも、
哀愁感漂うメロディや、湿り気のあるサウンドなどは
UKロックの本流といってもいいほどにブリティッシュであり、
結果として、いい意味で渋くまとまった作品になっている。

カサビアンらしいダークなビートは健在であるとともに、
本作はサイケデリックなコーティングが施され、
それが強すぎることなく、いい塩梅に収めている。
食べ放題だからと、ここぞとばかり胃袋に押し込めるのではなく、
美味しいところで抑制している感じがいい。

2006年の前作は、どういうわけかゴージャスで、
バンドとしての方向性や個性が見えにくくなった印象があったが、
本作は、彼らの特性を生かし、「カサビアン」という
ひとつのアイデンティティを構築できたアルバムではないだろうか。
一般人には即座に受け入れられないようなダークさはあれど、
意外とメロディはキャッチーであり、裾野を広げ、
何度でも聴けるような深みが加わった好作品である。


■プロディジー「インヴェイダーズ・マスト・ダイ」
   プロディジー/インベーダーズ・マスト・ダイ 
2月にリリースされた、イギリスのエレクトロ・ロックバンド、
「プロディジー」の5年ぶり5枚目のアルバム。
ビッグ・ビート系のハードなダンスロック・サウンドで、
積極的に聴くことはないが、勧められばとりあえず断らない、
というのが私のプロディジーに対する距離感である。
食べ物でいえば、高菜チャーハンや酢豚のような位置づけである。

デジタルに作られたドラムはうるさく激しい。
シンセサイザーが駆け回り、ギターはノイジー。
しかし、何曲か聴いているうちに慣れてくる。
味つけはエレクトリックかつダンサブルだが、
根底にあるのはロック・ミュージックだと感じてくる。

無機質なのに、どういうわけか高揚感があるし、
エネルギーがみなぎる攻撃性を前面に出しながらも、
歌メロの楽器との絡め方、楽器同士の絡め方は秀抜で奥深い。
そうした優れた才能とテクニックを生かし、
あえてB級っぽく作り上げているところが良い。
超高級な牛乳がありながら、そのまま飲まずに、
全部フルーチェに使ってしまったような贅沢なサウンドである。

■グリーン・デイ「21世紀のブレイクダウン」
   GREEN DAY/21CENTURY BREAKDOWN 
大傑作「アメリカン・イディオット」以来、5年ぶりの新作。
わかりやすいのにダサくないキャッチーなメロディと、
すさまじく安定したリズム隊。
一聴しただけで、グリーン・デイだとすぐにわかり、
すんなりと耳に馴染む即効力は相変わらず。

前作に続いて、バラエティに富んだ作品が並ぶが、
とばして聴きたくなるような捨て曲がない。
さらにクオリティが上がり、スケールが大きくなった気がする。
ポップなパンク・バンドという安易な表現では失礼だと感じるほどに、
名実共に世界を代表する大ロック・バンドとして君臨する
と言って異論はないだろう。


ところが、グリーン・デイのこれまでの作品もそうだが、
アルバム1枚を聴いている途中で、なんとなく飽きてくる。
私は、焼肉バイキングの店で、焼肉はたいして食べずに、
おざなりな味のカレーやザンギを食べる人の感覚が理解しかねる、
というか、胃袋の浪費ではないかと疑問を持つのだが、
グリーン・デイを聴いていると、その感覚がわかるような気がする。
焼肉は食べると美味しいのだが、日常は滅多に欲しない点も、
私のグリーン・デイ感と共通する。

■バディ・ガイ「I WAS WALKING THROUGH THE WOODS」
   BUDDY GUY/I WAS WALKING THROUGH THE WOODS 
ロック知人・フルチューン氏が、
「ブルーズが好きな人ならマスト・リスンな1枚」として、
強く勧めてくれた作品。
1960年から1964年に録音した10曲がインされている。

ほんとに素晴らしい作品だと思う。
ギターに感情が乗り移っているようで、
ギターが喋っているし、叫んでいるし、歌っている。
フレーズも弾き方ももちろん魅力的なのだが、
クリーンなのにスモーキーに奏でるギターの音がとにかく良い。

何回聴いても飽きないし、聴く度に新たな発見がある。
スリリングなフレーズに癒され、スローな曲に興奮するような奥深さ。
シンプルに言おう。
ブルーズってなんてかっこいいんだろうと思わせるアルバムである。

もったいないから一人で密かに楽しみたいとも思わせる貴重感があり、
みんなに聴いて欲しくないとさえ思う。
また、「バディ・ガイを聴いてるぜ」という
根拠のない優越感を抱いてしまうほど、
勘違いに陥ってしまうデンジャラスな作品でもある。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

グリーン・デイの感想において、焼肉の話をして思い出したが、
職場の同僚、中村NBRは、仕事帰りに屋外で焼肉を食べた後、
2次会として、焼肉店「炭や」へ行った経歴を持つ。
居酒屋のはしごは決して珍しくはない。
しかし、焼肉のはしごは、まず考えられない。
驚愕のはしごである。

彼の食欲構造と行動原理が全くわからない。

彼は、札幌ドームでの野球観戦前に、
ドーム近くの「山岡家」でラーメンを食べ、
試合後にまた「山岡家」でラーメンを食べた実績もある。
一回の食事に対する思い入れが強いのか、思い入れがまるでないのか、
どちらか全くわからない。
しかし、わかったところで、メリットもデメリットもない。
なので、わからないままでいようと思う。
わからないままでいた方が良かったことは少なくない。

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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽





おお! バディ!
数多のブルーズアルバムの中で、
なんでこの作品をお勧めしたのか
明確な根拠はないのですけど、
こんなに気に入って頂きまして、
バディさんに成り代わりまして
御礼申し上げ候。
弟のフィル・ガイさんは
残念ながら亡くなった模様。

もう10歳若ければ
焼肉屋のハシゴは可能であったと
思う。
山岡家2回戦も・・・。

いや、今だって出来るさ!
俺にはわかるその気持ち。

【2009/07/15 21:00】 URL | フルチューン #-[ 編集]

フルチューン氏、コメントありがとう。
バディ・ガイについては、別作品もバイしたいほど魅力的です。
このアルバムをプッシュしてくれたことに感謝です。
マディ・ウォーターズやB.B.キングよりも、
すぐにしっくりきました。

ボーカルも素晴らしいです。
とにかく、「すげえな」としか言いようのないパフォーマンスです。
とりあえず年内はずっと、i-podにバディ・ガイはインされたままでしょう。

なお私は、居酒屋でラーメン・サラダを食べた後にラーメンを
食べることさえ受け付けなくなっています。
【2009/07/16 23:59】 URL | クグエSW #-[ 編集]















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