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ロック知人・スミス西野氏は、
奥さんに内緒で、グラビア・アイドルのDVDを
何枚か保有していた時期がある。
単なるイメージ・ビデオであり、
アイドル的な可愛らしさを、きれいに撮影した作品である。

ある日、仕事から家に帰ると、
そうしたDVDが、さり気なく居間に置かれていた。
スミス氏は動揺した。
そのDVDには、「安めぐみ&磯山さやか」と
手書きで書いてあった。

奥さんが、話しかけてきた。
「このDVDに書いてある“&”っていうの、“S”の筆記体になってるよ」
スミス氏は、さらに動揺した。
グラビア・アイドルのDVDを隠し持っていたことを
指摘されたのではない。
“&”を、“S”の筆記体に書き間違えたことのみを指摘されたのだ。

スミス氏は、屈辱感を味わいながらも、
「そりゃあ、書き間違えることもあるぜ」とクールに対応。
そして、奥さんの目を盗み、そのDVDを隠した。
その後、奥さんは、DVDのことを一切話題にせず、
何もなかったかのように、普段どおりの対応をしたという。

「普段どおり」は、落ち着くことも、助けられることもある。
しかし、普段どおりが逆に緊張感を増幅させる時もある。
そういうわけで、今回は久しぶりDVDレヴューである。

■容疑者Xの献身
容疑者Xの献身 
原作は、東野圭吾氏の直木賞受賞作である2005年作品。
昨年、福山雅治氏主演で映画化された。
原作は、直木賞受賞作にしては面白かった。

安アパートに住む母子家庭に、
別れた夫がやってきて、暴力をふるい、金をせびる。
あまりの乱暴ぶりに身の危険を感じた母子は、夫を殺害してしまう。
これを知った、アパートの隣に住む高校の数学教師が、
母子を救うため、献身的とも狂信的ともいえる工作をする。
そして、福山雅治演じる大学教授が、その真相を突き止めていく。

これまでの東野作品の映画化は、「秘密」にしても、「手紙」にしても、
「変身」にしても、どこか厚みがなく、空疎感があったが、
この作品は、なかなか良くできているのではないか。
というか、これまでの東野作品映画の中で一番いいのではないか。

ストーリー自体、興味を切らさずに淀みない展開をするのだが、
下手をすれば、2時間サスペンス・ドラマになりかねないところを、
役者の好演と、原作に忠実だったことで、面白いものに仕上がっている。

福山雅治が良い。
「ガリレオ」なるテレビ・ドラマは一度も見たことがなく、
この作品で初めて、東野作品でお馴染みの湯川教授を演じる福山を見たが、
結構はまり役ではないか。
福山氏のナルシストぶりは嫌味がない。
ちょっと奇妙な変人役は、実に合っている。

松雪泰子は、「デトロイト・メタル・シティ」や
「フラガール」における高慢ちきなキャラより、
本作のように、シリアスさや焦り、儚げぶりを演じた方が味が出る。
「やっぱり役者なんだな」と、プロを感じさせる好演だった。

映像は、街、アパート、弁当屋、ホームレス、川など
原作を読んでイメージしたものに、かなり近かった。
原作を読んだ時、最も印象に残ったセリフが、
「人は時計を奪われた方が、規則正しく生活するようになる」だった。
ホームレスは、時計もなく仕事もないのに、
毎日、同じ時間に同じことをして、
同じ毎日を繰り返していくという場面で
湯川教授が吐いたセリフである。
これが映画でも使われるかどうかを期待して見ていたら、
しっかりと使われていた。

なお、堤真一演じる数学教師の、松雪への一方的な愛を、
献身と感じるか、狂信と感じるかによって、
切ないと思えるか、気持ち悪いと思えるかが分かれるだろう。
いずれにしても、東野作品らしい、「解決できない切なさ」は、
うまく表現された作品になっている。

■デトロイト・メタル・シティ
デトロイト・メタル・シティ 

お洒落な渋谷系ミュージシャンとしてプロになることを夢見て、
田舎から上京した内気で弱気な青年が、
なぜか、デスメタル・バンドのボーカルとして人気を博してしまい、
自分のやりたい音楽との間でドタバタする内容。

原作本は、留萌のスープカレー店「ZION」や、
札幌のスープカレー店「ポルコ」で、それなりに読んだことがあり、
面白い作品だと気になっていた。
映画も、素直に面白かった。
やはり音楽を好きだったり、自ら音楽活動をしていると、
たとえ好みの音楽のジャンルは違えども楽しく見られる。

内気青年とデスメタル・ボーカルを演じる主演の松山ケンイチの、
ギャップ・バランスが良かった。
彼は、ちょっとコミカルな役をやる場合、
変な気取りがなく、徹底している感じがして、比較的好感を持っている。
なお、ギターを弾く姿は、結構サマになっていて驚いた。

加藤ローサも良かった。
まだ演技の振り子の幅は小さいものの、
どんな作品に出ても、雰囲気のいい芝居をする人である。
実はずっと松山を好きだったという設定もいい。
彼女がライブで次第にノッてくるシーンは、
ほろっとくるような可愛さがあった。
ナイスキャストだと思う。

ファン役の大倉孝二も素晴らしい。
この俳優は、これまではずしたことがない。
実は失敗のない確実な演技をする上手な俳優だと見ている。
コミカル・キャラを演じることが多いが、
シリアスな役も、ほろっとさせる役もできる人だと思う。

松山が、田舎からライブ会場へ向かうシーンが間延びし過ぎなのと、
KISSのジーン・シモンズとのギター対決が、
意味がよくわからないというか、しょぼい感じがしたこと以外は、
飽きることなく単純に面白いと思えた。

とにかくミス・マッチぶりが楽しめた。
松山が、トイレで後輩と歌うシーンは、思わず微笑んでしまうし、
ヒーロー・ショーのシーンも、自然と声を出して笑ってしまった。
エンディングも、「この先が見たい」という気分にさせられ、
いい意味で腹八分目で見終われた。

さえない青年が、実は人気バンドのボーカルであるという、
スーパーマンやスパイダーマン的なところはあるが、
実はこの人が…、的なのは、時代が変わっても楽しめるものだ。
面白かった。

■ミッドナイト・イーグル
ミッドナイト・イーグル 

雪の北アルプスを登る新聞記者(玉木宏)とカメラマン(大沢たかお)。
そこで偶然に、自衛隊と北朝鮮軍が銃撃戦を
繰り広げているところに出くわす。

新聞記者とカメラマンは、1人の自衛官(吉田栄作)から、
事の真相を聞き出す。
米空軍のステルス爆撃機が北アルプスに墜落した。
その爆撃機には、北アルプスの山々が一斉に雪崩を起こすほどの、
とんでもない威力の爆弾が積まれていることを知る。
一斉に雪崩が起これば、東京までも飲み込まれる。
これを阻止するため、玉木、大沢、吉田VS北朝鮮軍との死闘が始まる。
同時に、大沢の家族や日本政府の対応に緊迫する、というストーリー。

何の期待もせず、なんとなく見てみたら、なかなか面白い作品だった。
いくらなんでも、一斉の雪崩で東京まで飲み込むか?
戦闘の素人を含む3人で、多勢の北朝鮮軍と戦えるか?
あの吹雪の中じゃ遭難するだろうって。
など、疑問や不自然さを言い出したらキリがないが、
そうしたことを度外視して見ると、
迫力あり、サスペンスあり、愛ありで、
全く飽きることなく、予想外に引き込まれた。
微妙な比較だが、「ディープ・インパクト」よりは面白かったし、
「ホワイトアウト」より役者の質が良かった。

大沢たかお、吉田栄作は30代後半になって、
なかなか渋みのあるいい俳優になったなと感じた。
また、竹内結子は、やはり力のある女優なのだと感じた。
この年代の女優では、格上的存在かなと。
ただし、女性としては好みではない。

ラストは、ベタな内容ながら、涙が出ちゃうかも。
一般的な評価はそれほどでもなく、
制作費のわりに、興業的にはコケたらしいが、
そんなに悪くない作品だと思う。
エンディングに流れる、ミスチル桜井氏の「はるまついぶき」も
良い曲だし、作品の余韻を残す意味でもグッド・チョイスである。

■クローズZERO
クローズドZERO 

鈴蘭高校を暴力だけで制覇する生徒同士のケンカを描いた作品。
この作品の第2弾が、現在、映画館で上映されている。

暴力的なケンカに強い奴が一番という、わかりやすい作品。
授業シーンや日常生活シーンが全くなく、
警察、教師、家族なども、ほとんど登場しない。
事件性や愛情なども排除している。

あくまで鈴蘭高校という極めて狭い社会での出来事であり、
高校の外では、一切もめたり、トラブルとなるシーンはない。
つまり他人に迷惑をかけているシーンがない。
死や大ケガもない。

そのせいか、リアリティがない。
暴力ファンタジー映画といってもいい。
あるいは、暴力娯楽作品である。

ただ、高校内の生徒同士の暴力に特化したことにより、
軸がぶれず、話の本質がわかりやすくなっている。
ワル高校生映画や、ヤクザ映画は大嫌いな私だが、
徹底したそぎ落としぶりが潔く感じ、最後まで集中して見て楽しめた。

転校生(小栗旬)が、次第に各クラスを制圧して勢力を拡大し、
鈴蘭高校ナンバー1と言われる芹沢軍団(山田孝之)と
鈴蘭高校制覇をかけて戦う。
いわば、極めてスケールの小さい関ヶ原の戦いのようである。
小栗軍には、こういう強者が加わって、
山田軍には、こういう曲者がいて、というように、
互いの軍団のメンバー構成や、
なぜそういうメンバーになったのかという経緯が、
テンポ良く描かれている。
つまり、ストーリー性がきちんとしているため面白いのだ。

とはいえ、心に響くものは全くない。
おそらく作り手もメッセージ性など求めてないだろう。
その点では、マスターベーショナルな作品である。
ただ、こうしたワル作品は、確実に需要がある。
これを、カッコいいと感じる男達、女達が多くいるってことさ。
そのセンスが理解できねえな。
でも、どうでもいいぜ。
それで、おいらの毎日がどうなるわけでもないからな。
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テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画





×クローズド・ZERO
○クローズZERO
【2009/04/24 07:52】 URL | クローズファン #-[ 編集]

クローズファンさん、ご指摘ありがとうございました。
修正させていただきました。
DVDのジャケットに「クローズZERO」と書いてあるのに
誤ってました。

ストーリーのポイントを絞ったそぎ落としぶりを評価したい作品です。
ただ、原作を読んでいないので、なんとも言えませんが、
ライブハウスで歌う黒木メイサの存在は、必要だったのかと微妙でした。
【2009/04/26 23:36】 URL | クグエSW #-[ 編集]















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