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「朱に交われば赤くなる」ということわざがある。
人は、交際する人や環境によって、良くも悪くもなることの例えである。
これを突き詰めたことわざが、クグエ辞典に掲載されている。
「トマト味はタマネギを苦くする」である。

私はタマネギが好きである。
生のタマネギをスライスして食べると、なぜ甘いのか。
豚肉とともに串に刺して焼くと、なぜあんなに美味しいのか。
ルーカレーやハンバーグで、なぜあれほどの素晴らしい甘みとコクを
サポートするのか。
このようにタマネギは、料理の中にその形を残す、残さないにかかわらず、
非常に大きな役割を果たす。

ところが、トマト系の味と絡むと、嫌な苦さが前面に出てくる。
甘みはトマト味に消され、苦みだけがあぶり出されるかのようである。
タマネギは、名脇役にもなれば、名スタッフにもなれる優れた人材で
ありながら、トマトと付き合うことにより、
いつも苦い顔をして、協調性が欠落した存在になっていく。
このように、交際する人を間違えると、いいところは消され、
悪いところばかりが目立つようになることの例えが、
「トマト味はタマネギを苦くする」である。

トマト系の味と絡んで、タマネギが台無しになる代表例が、
イン・ナポリタンの場合である。
「どうだい?タマネギって苦いだろ」と、
タマネギの悪い部分を晒しものにしているようで、
タマネギがかわいそうになる。
こんな組み合わせは承服しかねる。
微妙に古い表現で簡潔に言えば、
「あたしゃ認めない」(BY スピードワゴン)である。

タマネギ・イン・ナポリタンのみならず、
イン・ミネストローネも、イン・酢豚も「I HATE」である。

そんな私は、先日、スープカレーにおいて、
こうした残念な境遇に置かれたタマネギに出会ってしまった。

■ouchi(札幌市中央区南3条西7丁目)
店名は「おうち」と読む。
狸小路を西へ向かい、アーケードが途切れたところを左に曲がると、
さりげなく存在している手作りレトロ・カフェ風な店。
女性的な生地感と丸みがあり、店名どおり「おうち」のように
くつろげる雰囲気を醸し出している。
6、7年前に一度行ったことがあったが、
当時の愛のメモリーも、カレーの味のメモリーも完全に喪失したため、
せめて味のメモリーだけでも取り戻すべく、久しぶりに訪問してみた。

チキン・ベジタブル1,050円 ・辛さ4番(ほとんど辛みなし)
ouchi/チキンベジタブル 
完全トマトベースの酸味のあるカレーだった。
カレーではなく、カレー味のトマトスープのようだった。
これはカレーなのか?と疑念が渦巻くとともに、
奥行きがない、というか、物足りない感じで、
カレーを食べた気がしなかった。

具は、それぞれに味があまりしなかった。
特にチキンは、揚げてあるタイプなのだが、鶏の旨みが抜けきっていた。
唯一、味が強かったのがタマネギ。
タマネギがスープの中に容赦なく入っている。
食べても食べても減った気がしなかった。
しかも、シャキっとした歯ごたえが残るくらい、生テイストになっている。
トマト味に生テイストはきつかった。

ところが店は盛況だった。
訪問したのは平日の午後8時30分頃だったが、少しして満席になった。
7:3で女性客が多く、女性ひとり客もいた。
トマト系あっさり味+タマネギの支持者は多くいるということだ。
事実、何年も店が続いていることも、それを物語っている。

なお、カレーを運ぶ店員の女性は、
万人が認める美人とは言わないが、
一部には強烈に支持されるであろうフェイスと、
妙になまめかしくも愛嬌のあるトランジスタ・グラマラス・ボディを
もっている。
極端に言えば、この店は、「トマト系あっさり味+タマネギ」を除けば、
全てがオッケイオーライである。

「トマト系あっさり味+タマネギ」は完全に好みの問題である。
この味が苦手なオレが悪いのさ、そけだけのことさ、で済む話である。
ただ、思い返してみても、強さと決め手がない味だったような気がする。
正直、自宅でも作れるかもと思ってしまった。
だから、「オウチ」という店名にしているわけでもないだろうが。
なまめかしくも愛嬌のあるジョカノを、もう一度みたい気もする。
ただ、トマト+タマネギじゃなあ…。
彼女のボディ同様、悩ましい。
あると思います。

■てら家中央店(札幌市中央区南8条西15丁目・電車通沿い)
6、7年前だろうか。
白石区に、この店がオープンした頃に一度訪問した。

今年2月、行こうとした店が、
スープなくなりましたクローズをしていた。
失意のまま、電車通り西線を北上していると、不意に「てら家」を発見。
ここにも支店があるのか?と思いつつ、
しばらく食べておらず、またしても愛のメモリー、味のメモリー双方とも
完全にロストしていたため、なんとなく入店した。

チキン・ベジタブル950円 ・辛さ「火」(激辛)(もっと辛くてよい)
てら家/チキン 
表面に油の膜があり、なんとなくアジャンタのカレーのテイストに近い。
いわば、アジャンタよりスパイシーさをマイナスし、
コクをプラスしたようなスープである。
ところが、残念ながら、スープが重たく、すっきり感がない。
また、味のポイント、というか軸が見えない。
下地は悪くないのだが、伝わってこないのである。

具もそれぞれ欠点はない。
むしろ個々にきちんとしていると思う。
しかし、それらの具が、器の中でスープと出会うと、
一枚岩になっていない感じで、迫るものがないのである。
パーツは決して悪くない。
しかし、パーツ同士による相乗効果がないのだ。
パーツの足し算をしているだけで、掛け算が発生しないカレーなのだ。

この印象は、いくつかの対応や雰囲気も影響している。
例えば、スープカレー屋には珍しく、
水はコップ1杯のみがオン・ザ・テーブルで、
おかわりの水は、言わなければ持ってきてくれない。

メニュー表には、「卓上のスパイスで辛さの調整を」と書いてありながら、
卓上スパイスなど、どこにもありゃしない。
他のテーブルを見ても、どこにもありゃしない。
卓上スパイスを頼むと、「えっ、スパイスいるの?」的フェイスで
対応された。
水といい、スパイスといい、こちらが悪い人かのような気分にさせられた。

また、駐車スペースは3台分あるが、
雪かきがなおざりで、2台分しかない。
しかも、1台分は店の軽自動車が駐められているため、
事実上1台分しかない。
こうしたことが、いちいちしっくりこなかった。
終始、ボタンの掛け違い状態だった。

また、女性店員の愛想の無さも痛かった。
ノー・スマイル運動を展開中なのかと思った。
トッピングに「笑顔」というものがあったら、
お金を払ってでも追加注文したと思う。

根本的にはしっかりとした作りをしており、カレーの見た目もいい。
華やかさも本格さもあり、食欲が湧くはずだ、ノーマルな心ならば。
それだけに惜しいような残念なような気がする。
酷評ばかりで申し訳ないですが。

■カレマニアン(札幌市中央区南10条西14丁目・電車通沿い)
かなりルーカレーに近い、とろ味の強いカレー。
試しに、ライスの上にかけてみると、
ライスにスープが染みこまず、ルーカレーとさほど変わりない。
そして、スープは相当に甘みが強い。
タマネギをふんだんに使っているのだろう。

ただ、スープは甘く濃いのだが、深くはなかった。
そのせいか、途中から飽き気分になった。
野菜類も、手がかかっているのはわかるが、
油を使いすぎなのか、素材の味が消されているような印象を持った。
特に、いもとナスの油の多さには辟易した。

しかし、チキンは非常に美味しかった。
そして、一番美味しかったのが、ライスである。
ライス自体にきちんと甘みがあり、堅さも完璧。
おかずなしで食べられるレベルのライスだった。

なお、ここを訪問したのは、昨年の12月の初め。
店内はとにかく寒かった。
カレーへの集中力を明らかに低下させる寒さだった。
店内にいた他の客に、暖房経費増額の署名を依頼しそうになったほどだ。
組合を結成して、団体交渉しようかと考えたほどだ。

また、店内は薄暗かった。
それが店のコンセプトであり、生きざまかもしれないので、
薄暗さに関しては沈黙を保ち、カレーの写真を撮っていたら、
店の方が、その時だけ照明をパワーアップしてくれた。
お礼を言い、再度、撮影する。
それでも、写真はこの出来である。

チキン・ベジタブル(料金、辛さともメモをとらず全く覚えていない)
カレーマニアン 
とろ味が強く、甘コク・テイストが好きな方であれば、
支持者は多くいると思う。
私は、サラサラ旨み系好きであり、
このカレーの野菜対応に疑問符がつくが、
チキンとライスは、相当いけるので、
個々の調整と全体バランスの見直しにより、大化けしそうな気はする。

■KING(札幌市豊平区平岸3条16丁目)
平岸街道を走ると、いつも目に入り、気になっていた店。
南平岸から澄川へ向かい、坂を登り始めるところに存在するが、
駐車スペースがなさそうに見える上に、
後戻りできないような細い道の前にあるため、
ふらっと立ち寄れないポジショニングがネックとなり、
見送るだけの存在になっていた。

メニュー表には、次のとおり、スープの説明がされていた。
「鳥ガラ、ゲンコツを2日間じっくりコトコト煮込み、
 香味野菜を加えたコクスープと、
 昆布、煮干、かつお節を贅沢に使った和風ダシの旨みスープのWスープを
 ユズと黒酢でさっぱり仕上げた自慢のスープです」

チキン900円 ・辛さ9番+100円(もう少し辛くしたいが、辛さ料金アップがネック)
キング/チキン 
これは美味しかった。
達成感のあるカレーだった。
旨みがキャッチーであるため、一口目から美味しい。
コクもしつこさがなく、旨みとのバランスがいいため、
深みがあるのにさっぱりした感じで、最後まで美味しく食べられた。

和風ダシは、食べていて感じたが、
香味野菜、ユズ、黒酢は、「言われて見ればなんとなく」程度だった。
だからこそいいのだ。
隠し味は、隠れてこその存在感の方が、全体がまとまり引き締まる。

具も美味しかった。
チキンは、揚げタイプには珍しく肉が柔らかく、しかも味が抜けていない。
ウズラの玉子まで美味しかった。
ライスも文句なし。堅めなのに、適度にもちもち感があり、
トップクラスの出来。

しっかりとした味つけながら、飽きることなく、重くなることなく、
また、量的にも丁度いい。
そうした満足度合いが、胃袋的にも心の面でも丁度良かった。
注文からカレーが出てくるまでの時間が短いのも好印象。
とりあえず、今年食べたスープカレーの中では、
店名どおり、キング的ポジションにある。

辛さの段階は0番から10番。
それより先は、ジャック、クイーン、キング、ジョーカーと段階が上がる。
つまり、トランプである。
店名の「キング」も、トランプから取ったものだろうか。
それに気づいた途端、
店の人は皆、ポーカーフェイスのような気がしてきた。
そういうわけで、今回はこれで、ページワン・ストップです。

で、終わりたいところだが、ひとつ書き忘れていた。
クグエ辞典における「トマト味はタマネギを苦くする」とは、
交際する人を間違えると、いいところは消され、
悪いところばかりが目立つようになることの例えだと書いたが、
これによって藤原紀香氏を想像する方はいないだろう。
残念ながらイメージされるのは、玉置浩二氏のような気がする。

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