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今回は、札幌市以外のラーメン店についてである。
昨年の夏から今年の初めにかけて訪問した店の中から、
美味しかった4店をピックアップした。

昨年は、この10年間の中で、最も札幌市以外へ出向かなかった
ような気がする。
それは、音楽活動を週末にやる日が多かったり、
あらゆる苦悩により、エナジーが外側に向かなかったからだろう。

札幌以外の土地へ行くと、そこで何を食べるか、というのが、
私の最大の楽しみだといってもいい。
そこでしか食べられないものを食べたいのだ。
「それ、札幌でも食べられるだろう」的なチェーン店には、
一切目を向けない

ところが、どこへ行こうとも、
山岡家のラーメンを食べたがる同僚が中村NBRである。
昨年秋、仕事で恵庭市に行った際、
そんな彼を説得して訪問したのが「おとん食堂」である。

■おとん食堂(恵庭市漁町13番地)/小鳩ラーメン 550円
中村NBRの説得に当たっては、
「中村さんは山岡家へ行け。オレはおとん食堂に行く」などと、
一緒に仕事で行っていながら、別々の店で昼食をとる提案もしたし、
中村NBRに金銭的支援をすることにより、
こちらの要求をのんでもらうという西松建設的発想も浮かんだが、
最終的には、恵庭での一度の昼食に、とことんこだわりを見せる私を
面倒に思った中村NBRがおれた恰好となった。

店は、恵庭市の中心街、市役所などがあるあたりの、
ほぼ旧
国道36号線沿いにある。
本店は栗山町にある醤油屋本店らしい。
写真のラーメンどんぶりに書いてあるので、昭和30年創業なのだろう。

おとん食堂/醤油ラーメン 
この店の最も基本的なメニューである「小鳩ラーメン」をオーダー。
名前に惑わされるが、鶏ガラベースの透明な醤油ラーメンである。
スープの色は濃い目だが、濃い色醤油に見られるべたつきや苦みはなく、
丸い甘みを感じる、食べやすいラーメン。
麺は縮れが強く固めなのも、私の好みであり、
このスープに合っている。

醤油味で透明感の強いあっさりスープを、
安易に「昔風ラーメン」だとか、「懐かしい味」と称することに
私は否定的である。
リアルに昔あったラーメンでも、リアルにだいぶ前に食べた味でもなく、
単にラーメンの種類として、「昔風ラーメン」なるカテゴリーを作り、
それが暗号化され、誰しも使っている言葉のように思う。
そんな私だが、ここの醤油ラーメンは、
リアルに小さい頃に食べた味に近いような気がした。
スープもさることながら、麺まで懐かしい感じがした。

おとん食堂/店 
余談だが、昔風ラーメンを、
リアルに昔のラーメンを知らない若者が作るのはいいのだが、
「おふくろの味」と銘打った現代的な食堂チェーンの料理を、
マニュアルに沿って、バイトの若者が作っているのかと思うと、
なんとも言えない気持ちになる。

なお、あと10年もしたら、「おふくろの味」と言われるのは、
カレイの煮付けや肉じゃがなどではなく、
カレーライスやオムライスになるだろう。
もしかしたら、スーパーのお総菜を、「おふくろの味」だという人も
多くなるのかもしれない。

渡海家(小樽市稲穂3丁目7-14)/醤油ラーメン 650円
小樽市内で食事をする機会が、年に何度あるだろう。

今は5回くらいなものだろうか。
そんな時はまず、私の選ぶ世界一の中華料理店「五香(ウーシャン)」に
行こうとしてしまうため、なかなかラーメンを食べる機会がない。

10~15年前は、年15回程度は小樽で食事をしていた。
倶知安に住んでいた時期があり、
また、レコーディングのために
小樽に通った時期があったため、
そのくらいの数に達していた。

その頃よく行ったラーメン屋は、「一番」、「福富軒」、「初代」だった。
福富軒は閉店してしまったが、
今でも、福富軒を懐かしむ小樽関係者は多いのではないか。

今回紹介する「渡海家」は、「とかいや」と読む。
JR小樽駅前の交差点を、小樽駅を背に海岸方面へ100mほど
下った左側にある。来店客は、向かい側にある
パチンコ店「ハッピー」の駐車場を使用できるらしい。

渡海家/醤油 
魚ダシをベースに、鶏ダシ・豚骨ダシがバランス良く交わった
上品な味のスープ。
「北海道ラーメン界の摩周湖」と呼びたくなるほどスープの透明度が高く、
一瞬、スープが入っていないのか?と錯覚するほどである。
見た目は、塩ラーメンのようである。

あっさりスープであり、後味もすっきりしているのに、
根底にあるダシ・パワーが強く、麺に上手い具合に絡んでくる。
物足りなさは全くない。
麺自体も、白色・柔らか系で美味しく、
炙りチャーシューもいい意味で高級感があった。
総合的に締まりのあるクオリティの高いラーメンだと思う。

渡海家/店 
行ったのが昨年の秋であるため、様々な記憶が薄れているが、
店内は入口から少し奥まったところにあり、
窓はなく、柔らか薄暗照明だったためか、
とにかく店内は黒色だらけだったような印象がある。
そこに長いカウンターがあり、ズージャが流れ、
雰囲気は、さながらBARである。
それが、クグエ感覚では少し落ち着かなかった。

その落ち着かなさは、店の人のムードにもある。
淡々としている、というか、「淡々」より「冷淡」に近かった。
なんというかサービス心が伝わらなかった。
サービスはあるのだが、心が入っていないような…。
そのため、ラーメンが出てくるまでのワクワク感に乏しく、
食べ終えると、そそくさと店を出たい気持ちになった。

完成度が高いラーメンだけに、非常に惜しい。
「いやぁ、美味しいラーメンだったよ」と素直に言いたいのに、
「いやぁ、美味しいラーメンだったよ」の後に、
「でも…」をつけざるを得ない。
とはいえ、あっさり味のため、強烈リピート性にはやや欠けるものの、
ラーメン自体にマイナス点は見当たらないのは事実。

■誼や(岩内町万代15-1)/醤油ラーメン 700円
私の地元枠から1店登場である。
店名は「よしみや」と読む。
岩内町は、古くからラーメン過疎地と言ってもいいだろう。
人口規模のわりにラーメン専門店は少なく、
「岩内でラーメンといえばここ」というような代表店がない。

そんな状況の中、この店がオープンしたのは10年近く前だろうか。
当時、一度足を運くだ。
これまで、安易なサッポロラーメン的ラーメンしかなかった岩内町に、
魚系ダシが前に出るラーメンが登場したのかと、
少なからず驚いた記憶がある。
2月某日、それ以来、久しぶりに訪問した。

誼や/店 
この店の位置はわかりにくい。
完全に仲通りにある。しかも、道が細い。
岩内町界隈(岩内町・共和町・泊村・神恵内村)に住んでいる人なら、
「映画館と福井庵の間のとこにあるべや」とか、
「清寿司の本店と支店のちょうど中間のとこよ」などと言えば、
勝手に見つけられるだろうが、
岩内町界隈以外の方は、下調べが必要だろう。


誼や/醤油ラーメン 
味は、あっさりタイプの旭川ラーメンという感じか。
肉系ダシと魚系ダシのバランスが良い。
スープが柔らかく、優しい味である。
雑味もなく、食べやすい。
その点では、旭川の「梅光軒」と比較しても負けていないと思う。

ただ、あらゆる点で「強さ」がない。

まず、スープがぬるい。
中太のストレートに近い麺も、なにか元気がない。
そして、店の方の雰囲気に覇気を感じなかった。
大変申し訳ないが、「ぬるい」、「元気がない」、「覇気がない」は、
全て「やる気」と関連してるのでは?と思えてしまった。

下地はしっかりとしたラーメンであるのは間違いないだけに、
なにがしかの外にアピールするパワーがほしいところ。
もしかしたら、それはラーメンではなく、気持ちの部分かも。

■鳥よし(苫小牧市勇払27-3)/ラーメン 500円
住所は苫小牧市であるが、市街地から車で30分程度の時間を
要する、苫小牧市とは別の街かと思えるような、海岸沿いの
小さな集落の中に、「鳥よし」は存在する。
周辺は、飲食店などあるような雰囲気ではなく、
この店自体も一般の住宅のようでわかりにくい。
店の周りに駐められた車の多さにより店を発見。
店内は、外の閑散ぶりが嘘のように、
午前11時前にもかかわらずほぼ満席状態だった。

鳥よし/店 
10年来、気になっていた店である。
しかし、苫小牧市のはずれにあることや、
営業時間が10時30分から13時と極めて短時間であることから、
札幌方面の人にとっては、苫小牧方面へ行ったとしても、
鳥よし訪問をメインの目的にしなければありつけない環境に屈していた。

ラーメンのメニューは「ラーメン」の1種類しかないのが嬉しい。
私は、選択肢の少ないラーメン屋の方が好きである。
「うちのラーメンはこの味しかないから」という自信と潔さが
伝わるようで、こちらのモチベーションも上がるのだ。
好きな女は、この人が一番で、この人が二番、あの人が三番かな。
そんなんじゃダメなんだよ。好きなのは君だけなんだ。
そういうスピリッツを感じるのだ。

鳥よし/ラーメン 
スープは、豚骨塩味の白濁。
かなり美味しかった。
ダシがしっかりしており、コクも深いが、なにより「旨み」がいい。
いい意味で、子供の頃に感じたインスタント・ラーメンが、
とんでもなく美味しく感じた時の旨みである。

豚骨白濁でありながら、雑味はなく、まろやか過ぎずキレがある。

麺の色は白に近い。コシを感じない元気のない麺である。
ところが、スープには非常に合っている。
食べやすいだけではなく、食べても食べても飽きない。

営業時間は10時30分から13時と、
強気なのか、自分本位なのか、ラーメン本意なのかわからないが、
いずれにしても、条件を狭めることによって、
逆に付加価値を高めているともいえる。
繁盛店だからこそ設定できる営業時間なのだろうが、
ラーメン同様、強かさが窺える。

店員のおばさん達は皆ぶっきらぼう。
かといって、なめてるわけでもなければ、上からでもない。
というか、店に入った時の匂いや雰囲気で、
美味しいラーメンが食べられるかどうか、なんとなくわかるもので、
この店は、それを感じたため、対応はどうでもいいわと思えた。

客は途絶えず、どんどん来る。
ラーメンができるのが早く、客の回転が早いため、
たとえ行列ができていても、そんな待たされないのではないかと思う。
とはいえ、早く食べなきゃ的な微妙なプレッシャーがかかるのも事実。
それでも、いつかまた再訪したいと思えた。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

ところで、たまにラーメンマニア的なブログを見ると、
例えば麺に関していえば、
カンスイを使用していないとか、加水がどうだとか、
どこの製麺屋だとか、
構造やプロフィール的情報が載っているものを
よく見かける。
私は、そういうものに触れない。
なぜなら、わからないからさオーライ!

そうした情報は、それはそれでいいと思うが、
マニア的な情報であり、
一般的ラーメン庶民である私には、
さして重要ではない。

パーツのこだわりより、がさっとしていながらも、
わかりやすいイメージにしたいのだ。
要は美味しいか、そうでないか。
どのくらい評価しているのか、ということが伝わるようにしたい。


「人」というものを説明するとした場合、
脳があって、胃や肝臓や肺があり、
それぞれの機能はこうですよ、と「パーツ」重視の説明をするか、
「人格」重視の説明をするかの違いである。

そもそも私は、食記事に関して、情報提供をしている意識は全くない。
「こんな店に行った日記」や「こんな店に行った自慢」を
したいわけでは全くない。
食べ物を媒介とした日常ストーリーを描きたいのだ。
もっと突き詰めて言えば、クグエ哲学を示したいのだ。
この勘違いぶりと胡散臭さが、
私の泣かず飛ばずの日常と無関係ではあるまい。
ほっといてくれ!

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