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仕事を終え職場を出る時、
室内用のビジネス・シューズから雪道用のブーツに履きかえる。
「ほ~ら 足もとを見てごらん」。
履きかえる時、右の靴下のかかとに穴が開いているのを発見した。
kiroro的には、これが私の歩む道なのかもしれない。
私の歩む道には穴があるのか。
しかし、落とし穴のような注意すべき穴がある反面、
「穴場」を見つけるかもしれない。
こうなりゃ、「ウエルカム穴」の気持ちでいくしかないぜオーライ!

ところで私の場合、靴下がすり減るのは、
決まって左足のかかと部分からである。
そのため、すり減りが気になってきた靴下は右足に履く。
そしたら今日、右の靴下のかかとに穴が開いた。

こういう時のために、同じ靴下を複数買っておき、
穴の開いてない同士の組み合わせにすればいい。
ところが私は、衣料品に関して、同じものを複数買わなイズムがある。
同じものの色違いさえ買わなイズムがある。
靴下でさえその対象である。
よって私は、まとめバイ向きではない。

同じ衣料品は、Yシャツの下に着る半袖の白いシャツだろう。
同じものの色違いはバスタオルだけだろう。
発寒のジャスコの1Fにある「new style」という店で売ってる
バスタオルがかなりお気に入りである。
1,300円くらいだったと思うが、
肌触りが良い大きめのバスタオルである。
この店には、掘り出しモノのポロシャツなどもあるため、
私にとっては、3か月に一度は行くべき店である。

さて本日は、ここまでの話と一切関係ないが、
1月から2月にかけて読んだ本の紹介である。
いきなり本の紹介をするのも味気ないから前置きをしただけだぜ。
それでは、どうぞ。


■宮部みゆき「楽園」
宮部みゆき/楽園・上 宮部みゆき/楽園・下

宮部みゆきの2007年作品。
フリーライターである前畑滋子(マエハタ・シゲコ)は、
萩谷敏子という50代の女性を紹介される。
敏子の息子は、先日交通事故で亡くなった。
息子は絵を描くのが好きだった。
遺品となった絵を整理しているうち、
何枚かの絵から、いくつかの事件を予知していたことに気づく。
敏子は、息子には、そうした特殊能力があったのではないかと考え、
これを解明すべく前原滋子に依頼した。


「特殊能力?」と疑い、最初は乗り気ではなかった前畑滋子だが、
息子が予知した事件を調べていくうち、
事件の隠された真相が明らかになっていく。

「名もなき毒」以来、約2年ぶりに宮部みゆきの作品を読んだ。
相変わらず、心の機微や何気ない仕草まで丁寧かつ適確に拾い、
わかりやすく話を運ぶ。
また、言葉の使い方がスマートで、こなれているところに感心する。
こうした文章力だけで、読む価値があるとさえ思える。
私にとっては、お手本にしたい表現がいくつもあった。

ただ、この作品は上下巻合わせて、777頁に及ぶ長編である。
丁寧で卒がないのはいいのだが、ところどころ深追いしすぎたかなと。
例えば、登場人物それぞれの生い立ちなど、
展開上それほど重要ではない人物まで、必要以上に掘り下げている。
そのせいで中だるみを招いている箇所がある。

それでも、きちんと引きつけてくれる内容だった、下巻の中盤までは。
下巻の中盤以降が、
いきなり飛び道具を使われて見えなくなってしまったような、
辻褄を合わせてエンディングに持ち込もうとするあまり、
本筋とずれたようであり、
伏線と思われたものが
最後まで生かされなかったようでありで、

クライマックスは消化不良気味だった。

それと、終始「そりゃないよ」と思ったのが、
宮部みゆきの大ヒット作「模倣犯」(2001年)のことを、
随所に絡めていること。
前原滋子は、「模倣犯」でも主役だったため、
模倣犯事件を引き合いに出しているのだが、
「模倣犯」を読んでいない方は、のどに魚の骨がひっかかったまま
読み進めることになるだろう。
そして最後まで骨は残ったままである。
「模倣犯」を読んでなくても、本作を楽しめるとは思うが、
常にもやもやしたものを抱えながら読むことになるともいえる。
裏を返せば、「模倣犯」を読みたくなるともいえるが、
宮部みゆきの意図するところがわからなかった。

とはいえ、ストーリー的には十分に面白い。
読みやすく、長編だが飽きずに読み進められる。

文章の上手さといい、話の運び方といい、
身近な日常的シーンを奥深いものに見せるテクニックといい、
まさに実力者であり、人気作家であることを感じさせる作品ではある。

■和田竜「忍びの国」
和田竜/忍びの国 
「のぼうの城」でブレイクした和田竜の2008年作品。
時代は戦国。
その中でも、織田信長が着々と勢力を拡大している時代の話。
舞台は伊賀。
伊賀は、三重県の西部にあたる地域で、近隣の国は「伊勢」。
「伊賀の影丸」なる作品があるように、
伊賀は忍者で有名なところであった。


この物語は、伊勢を支配している織田信雄(信長の次男)の大軍と
小国である伊賀との戦い(天正伊賀の乱)を、
ひとりの忍者の生き様を軸に描いている。
と、わかったのは、物語も中盤に近づいてからである。

読み始めてしばらくの間、誰が主役なのかわからなかった。
出だしから、次から次に、
様々な人物の「人となり」やエピソードが語られる。
話の進み方や展開はわかるのだが、
色々な人にスポットがあたるため、
前半は焦点がぼやけた状態で読んだ。
ジャニーズ系ユニットでいえば、「嵐」のような感じで、
誰がグループの中心人物なのかわからなかった。


中盤を過ぎてから、伊賀の忍者である無門(むもん)が主役なのだと
わかってくる。ここから一気に面白くなった。
動と静が、バランス良く区分されており、
特に動の箇所は、エンターテイメント的で、
スピード感と躍動感がみなぎる書きぶりになっている。
抑揚のつけ方が上手な噺家が講談形式でやると、
面白さが倍増しそうな書きぶりである。

ストーリーはわかりやすい。ベタといってもいいかもしれない。
そこに忍術を駆使した展開を絡めてくる。
例えば、とんでもない早さで木から木へ飛び移ったり、
肩の骨をはずして縛られたロープからくぐり抜けたり、
弓が射止めたのは着ていた服で、
その寸前に身体は飛んで逃げていたなど、

バーチャル感が満載で、平たい物語に厚みをもたせている。
さらに、人間関係や戦略、心情の変化なども、うまく融合し、
特に中盤以降は引きつけられ、読むスピードも上がった。

作者である和田竜の前作「のぼうの城」は、
各方面で評判の高い作品であったが、この作品も、全くひけをとらない。
というか、私は、こちらの方がすんなり読めたような気がする。
それにしても、「のぼうの城」が埼玉県の行田(ぎょうだ)が舞台。
「忍びの国」は三重県の伊賀が舞台と、
戦国時代においても、現代においても、
全国的にはあまりメジャーではない地域を題材にし、
さらには、登場人物も知名度が低く、マイナーな戦を取り上げている。
そうしたチョイスとチャレンジは好感が持てるし、
マニアでなければ知らないような戦であるため結末を知らないことが、
逆に興味を高めたともいえる。

人間離れした忍術が多く、漫画っぽいところもあるが、
面白さとともに、迫力と臨場感たっぷりのドラマに仕上げている。
史実に基づいた作品であり、かなり調べ上げてることを思わせるが、
そうした努力をさらりと触れる程度にしているところも好感。

■桐野夏生「メタボラ」

桐野夏生/メタボラ 
桐野夏生の2007年作品。
記憶を失った青年の、一から始まった現実と、
次第に取り戻していく過去の記憶との間のギャップを、
偶然出会った若者の生き方や、沖縄の人達の生活、
さらには、派遣労働者や自殺などの要素を織り交ぜながら
展開される物語。

目が覚めると記憶喪失になっていた青年。
場所は沖縄の山中。
自分は誰なのか、なぜ沖縄にいるのか、なぜ何も持っていないのか。
青年はわけもわからず山を下っていく。
すると、どこかから逃げてきたかのような一人の若者と出会う。

物語の前半は、記憶を失った青年が、山道で出会った若者とともに
なんとか生きていこうとする姿が活き活きと描かれている。
ところが、記憶を少しずつ取り戻し始めると、陰鬱になることが増えていく。
そう、記憶を失う前の彼は、家庭崩壊や過酷な派遣労働などで、
全てにうんざりし、生きることを放棄しようとしていたのだった。

物語は、全体を通して、お金がないことと自由がないことがついて回り、
いつまでもトンネルを抜け出せないまま彷徨っているような感じである。
何をやるにも重たい心情の上に成り立っているようで、
朝の場面でも、昼の場面でも薄暗い感じがする。
読んでいるこちらまで、どんよりとした気持ちになっていく。

特に後半の、記憶を失う以前の回想シーンは惨憺たるものである。
そのメインは、派遣労働による住み込みでの工場勤務なのだが、
あまりの不自由かつ理不尽さに息苦しくなった。
それでも読ませてしまうのが、作者・桐野夏生のテクニックである。
不快感があるのに、先を知りたくて読まざるを得ないのだ。
ある意味、困る。

また、人の描き方は相変わらず秀逸。
人物が映像でしっかりと浮かんでくる。
惜しむらくは、エンディングが尻すぼみで、
読み終わった時、
「で、何だったの?」と思わざるを得なかったこと。
前半から中盤のテンポが良く、どんな展開をするのか、
どんな結末なのかと、かなりの期待を持たせてくれただけに、
物足りなさが残ったかなと。
それでも、読み応えのある作品なのは言うまでもなく、
結末はどうあれ、面白い作品ではあった。

なお、舞台のほとんどは沖縄で、どちらかといえば、
沖縄という土地が抱えている問題、つまり影の部分を

クローズアップして描いている。
それでいて沖縄の人や雰囲気を魅力的に描いている。

沖縄に行ってみたい。
kiroroに行くより沖縄に行きたい。
長い間そう思っている。
行く意味などを考え出すと、おそらく行かなくなるので、

ただなんとなく的な軽い気持ちで行ってみるべきかもしれない。
帰ってきてから、行った意味を考えればいい。
まずはビギンすることだ。
しかし、ひとりで行く気はしない。
「ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの」
確かにそうかもしれないぜ、モンゴル800。
しかし、一緒に沖縄に行きたい人ほど、
すぐそばにいないのが現実だ。
そういうもんだろオーライ!
全然オーライじゃないぜオーライ!

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発寒にゆく機会があるそうなので光栄です。も少し足を延ばして西野のにある担々麺を食べてみてはいかが?ちなみにいわゆる辛味噌ラーメンというジャンルより担々麺が好きであります。
【2009/02/25 19:58】 URL | タピオカ鈴木 #-[ 編集]

タピオカ君、コメントありがとう。
西野の担々麺の店は、「自分で調べなさいや」ということですね。
私も、タピオカ君同様、辛味噌ラーメンより断然、担々麺派です。
というか、辛味噌ラーメンを食べて美味しいと感じたことがありません。
辛いと感じたこともありません。
あ~、普通の味噌にしとけば良かったと思うことばかりです。
ちなみに、西野にある「びっくりドンキー」が、
びっくりドンキーの第1号店だと最近知りました。
【2009/02/26 23:20】 URL | クグエSW #-[ 編集]

担々麺派ですか、うれしいです。当方、西野の詳しい住所、店名を覚えておりません。当時、半額で食べられるサービスデイがありました。汗が吹き出る辛さでございました。ちなみに僕が辛味噌ラ~メンを食べる時は不味そうな店に入ってしまって自分の舌を辛さで誤魔化す時と、味噌ラ~メンが既に辛味噌で出しやがる店の場合です。
【2009/02/27 19:40】 URL | タピオカ鈴木 #-[ 編集]

辛いものを食べて汗が噴き出るのが、少しうらやましいです。
私は、辛さの耐性が強いのか、体質か、
辛いものを食べても、滅多に汗が出ません。
汗が出る辛さは、おそらく辛さの程度ではなく、
辛さの質によるものだと思います。
一度いいから、美味しい辛味噌ラーメンに出会ってみたいものです。
【2009/02/28 22:31】 URL | クグエSW #-[ 編集]















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