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長靴を買った。
エーグル(AIGLE)というフランスのアウトドアメーカーの
長靴である。
色は、一番の売れ線であるカーキ色。
これを買うかどうか、半年も迷った。
たかが長靴で?と思われるだろう。
なぜ半年も迷ったのか。
迷うに値するプライス(15,540円)だったからである。

私は、水が大好きである。
無意識のうちに、1日に2リットルは飲んでいるだろう。
しかも飲む水を選ぶ。
定期的に羊蹄山のふもとの真狩村まで水を汲みに行ってる。
水を汲む時は長靴に履きかえる。

7月のある日、水を汲むために長靴に履きかえている時、
「いつまでこんなダサい長靴を履いてるんだろう」と、
妙に恥ずかしく、同時に情けない気持ちになった。
いつ買ったのか思い出せないほど古い長靴である。
「DUNLOP」と必要以上に大きなロゴが入り、
黄色を基調としたポップな色づかいをしている。
おそらく10年くらいは経っているだろう。

この長靴のままでは、自分までダサくなる。
自分が変われないのは長靴のせいではないか。
エーグルの長靴なら、私を変えられるのではないか。
エーグルの長靴を履いている自分に会いたい。
私の思いは膨らんだ。

しかし、長靴を履く機会が1年にどれだけあるだろう?
長靴に15,000円オーバーのマネーを使っていいものか?
身の丈以上の買い物をしようとしているのではないか?
私の価値観がおかしいのか?
私は葛藤した。

いつのまにかアウトドア人間になり、かつ、
いつのまにか結婚していた山田コージ氏と、
9月に話をする機会があった。
私は、長靴を買うかどうか迷っていると話した。
「エーグルの長靴が欲しいんだよね」
「エーグルの長靴なら持ってますよ 」
「えっ!まじ?さすがだね、違うよね」
「アウトレットのを安く買ったんですよ」
「長靴にもアウトレットなんてあるの?」
「大丸のエーグルに知り合いがいて」
「やっぱり履き心地とか、いい感じ?」
「まあ、そうですね。まあ いい感じで」
この日から、エーグルの長靴へのカウントダウンが
始まったのかもしれない。

11月には、さすらいのアウトドア野郎でありながら、
ネオ・アコ・バンドのベーシストのような佇まいを
しているFノリ氏(エフノリ・30代半ば)に聞いた。
「エーグルの長靴、買おうかどうか迷っててね」
「千歳のレラに、エーグルのアウトレットあるよ」
「いきなりタメ口か!いったいどういうことなの」
「ああ、文字数を合わせようかと思いましてね」
「お!山田コージとの会話がそうだったから?」
「そうですね。あの長靴は気になりますよねえ」

フミノリ氏、いや、間違えた、Fノリ氏とは、
11月下旬に、仕事で千歳のレラに行った。
30分ほどフリータイムがあったので、
私は、エーグルのアウトレット・ショップへ行った。
早速、長靴を物色する。
エーグルでは、長靴ではなく「ブーツ」と呼ばれていた。
値札を見ると、定価だった。
そう、ブーツはアウトレットを扱っていなかったのだ。

こうなると、定価で買うしかない。
もう、あの黄色い長靴を履いていても、ノーフューチャーだろう。
もっと安くて、冬に強い長靴は売っている(エーグルのブーツは
冬仕様ではない)。
しかし、エーグル・ブーツをバイする気持ちが固まった。
すっきりとして洗練された形が気に入った。
そして正直、「エーグル」というブランドに恥ずかしながら屈した。

12月半ば、大丸のエーグルへ行った。
大丸のボインアップ2倍デーまで待つという、
ちっちゃい男ぶりを、またも露見させた。
しかし、サイズが在庫切れだった。
それどころか、フランスで手作業で作ってるから、
入荷まで1か月近くかかると言われた。
この1、2週間、オーダーが激増しているとのことだった。

それでも私はオーダーした。
2009年の私を支えるもの、それはエーグルの
ブーツおいてほかにないと確信したからだ。
弱音を吐くより、ブーツを履こうと思ったからだ。

AIGLE/長靴 

そのブーツが21日に手に入った。
なんだかよくわからないが、どこかに在庫があったらしい。
運が良かった。
また、この日も大丸のボインアップ2倍デーだったことも
重ねて運が良かった。

ただ、変なタイミングでの入手になったとも思った。
なんだか、セルフ・クリスマスプレゼントのようだ。
誰かに「自分へのご褒美ですか?」なんて言われたら
どうしよう。
「自分へのご褒美」とか言って、
自分のために何かを買う人の多くは、
普段から自分に褒美をあげ過ぎなんじゃないか?と
偏見を持っている私にとっては、屈辱的ワードである。

とはいえ、ブーツを手にして嬉しかったのは事実で、
家に持ち帰り、とりあえず室内で履いた。
「やっぱり違うねえ」と悦に入った。
ただ、足の入口が思ったより狭かった。
ふくらはぎの周辺に余裕がほとんどなく、
ジーンズだと、隙間はできない状態である。

思えば、街ゆく女性を見ていると、
ブーツの足の入口で、ジーンズが入りきらず、
くちゃくちゃになっている人もいる。
私もそんな人達の仲間入りだ。

私は、この冬をエーグルのブーツとともに過ごす。
水汲みや雪かきの際に使うのは当然だが、
何かをするために、このブーツを買ったのではない。
新しいブーツを手に入れ、どう使うのかが楽しみなのだ。
スーパーやコンビニにも、あえて履いていく日があるだろう。
これを履いて職場に行こうかとも思うし、
これを履いて飲みに行こうとさえ思う。
これを機に、新篠津村にワカサギ釣りにいくかもしれない。

私はいったいどこへ向かおうとしているのだろう。
そんなのわかりゃしない。
ただ、足跡だけは残していきたいと思う所存です。

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