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30日日曜日、時計台ホールで開かれた、
とあるピアノ・スクールの発表会へ行ってきた。
そのスクールに知り合いがいるためである。
また、出演者のほとんどが成人であることも、
見に行きたい気にさせた。
その成人達の多くは、成人になってからピアノを始めたり、
子供の頃、ピアノを少しやってたいたが、大人になってから、
またやってみたくなったという人達だと聞いていたことが、
興味を高めた。
実際、出演者は20代後半の女性から、60代の男性までいた。

ピアノの音色は、30歳を過ぎてから好きになった。
時に癒され、時に安らぎ、時に興奮し、時に感動する。
そして、ピアノもやはりライブがいい。
プロでもアマでもいい。
むしろアマの方が、その人の息づかいが聞こえるような
生々しさがあって好きだったりする。

下手すぎると聴いていて辛くもなるが、
上手すぎるのも微妙に退屈だったりする。
なんとなく、おいていかれてる感じがして、
演奏を聞きながら別のことを考え始めたりしてしまう。
ただ上手であるだけではなく、
オーディエンスのハートと分かち合う部分というのが
必要なのかもしれない。
これはピアノだけではなく音楽全般、
さらには芝居でも、落語でも、説明会でもそうなのだ。

国会答弁や道議会答弁にしてもそう。
そうした答弁がバカらしいほどに退屈で何も
伝わってこないのは、
原稿を読むだけの、人間性のない、やっつけ仕事のように
存在しているからである。
それと文章センスの無さに尽きる。
質問も答弁も、理屈や文言にとらわれるあまり、
読むリズム感への配慮がない、というか無視している。

さて、ピアノ発表会は、一人が1曲を演奏し、次から次に登場する。
演奏の前に、その人のピアノ歴やその曲を選んだ理由などが
紹介される。
「続いては○○さんの演奏です。
 ○○さんは大人になってからピアノを始めました。
 スクールに通い始めて1年半になります。
 演奏する曲は、△△△△
 この曲を弾きたくて、ピアノを始めたそうです」
演奏が始まる。
1年半のキャリアでは、技術的におぼつかないところがある。
しかし、1年半でここまでできることに感動する。
そして、「これを弾きたくて、一生懸命やってきた」という思いが
伝わってくるのである。
ほんとうに素晴らしいことだと思う。
思い続けることがエネルギーになるのである。
夢の力、POWER OF DREAMSのすごさを改めて感じた。

また、子供の頃からピアノをずっと習いたかったが、
そういう機会がなかった人や
あるいは、相当のブランクのあった人の演奏を見ていて
勝手に想像したのが、
思うようにいかなかったことがパワーになっているのではないか
ということだった。

それは自分自身にもいえることである。
何をやってもうまくいかなかったり、
何をやってもなぜか虚しかったり、
春が来ることにワクワクするではなく寂しく感じたり、
そんな、ぱっとしない日々が、ある種の「ため」になっている。
私は「ため」があるから、エネルギーが湧くタイプなのだろう。

そう考えると、安易にストレスを解消してはいけないようにも
思えてくる。
「ストレスを解消できる趣味を持て」。
「仕事以外で、夢中になれるものを持て」。
そういうことを皆、口々に言う。
確かにそのとおりだとは思う。
しかも私はありがたいことに、
そういうものが人より多くあるように思う。
しかし、それで紛らわしたり、それにすがっていては、
次のエネルギーになる必要な「ため」が醸成されないのである。
ゆえに、行きたいところへ向かう、
あるいは、乗り越えようとすることで味わうストレスや虚しさ、寂しさは
取り除いてはいけないもののように感じている部分もある。
つまり、もっと向き合って、もがくぐらいでいいのかもしれない。

この日のピアノの演奏を終えた知り合いは、
ピアノを始めて3年にして初舞台だった。
とんでもなく緊張したという。
余裕が無く、いっぱいいっぱいだったという。
しかし、それはとても大事だし、必要なことなのだ。
自分の実力の容量をオーバーするような経験をすると、
実力は増す。
というか、容量オーバーの経験をしないと実力は
増していかないのではないか。
そんなことを考えた帰り道。
街の片隅での小さな発表会。
そこにも夢があり、未来があり、人生があった。

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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽



















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