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8月が終わる。
夏の終わりである。
9月になっても、夏のように暑い日があるかもしれないが、
それはそれとして、私の中では8月で夏は終わりである。
夏が終わるのは、やけに寂しい。
何も前進できなかったと嘆く年末よりも、
別れを伴う年度末よりも寂しい。
それはおそらく、自分の人生も、
夏が終わる頃だと感じているからなのだろう。

今年の札幌の真夏日は4日しかなかった。
暑さに強い私は、今年も扇風機のいらない夏だった。
寝苦しい夜など一切なかったし、もちろん夏バテもない。
むしろ、この2週間ほどの秋真っ直中のような寒さに
身体がついていけずに、酒量が減っている状態だ。
そんな時に、心身を癒してくれるもののひとつが音楽。

ということで、本日はCDレヴューである。
この夏、よく聴いたCDは、本日紹介する4作とパフューム。
本日紹介する4作のうち3作は新譜。
全て「当たり」の素晴らしい作品である。
では、どうぞ。

■ベック/MODERN GUILT
 BECK/MODERN GUILT
アメリカのミュージシャン、ベックの10作目。
非常に良い。かなり良い。
メランコリックなトーンの曲が多く、
秋から冬にかけての季節が似合いそうな作品。
そう、どことなく枯れた感じがあるのだ。
しかし、その枯れ方は、落ちぶれていくものではなく、
アンティーク家具のような、味わい深さがある。

ベックの音楽は、部屋で聴いても、車の中でも、通勤帰りでも、
全く邪魔にならない。
BGMとしてうってつけで、
気づいたら、そこに流れていることが不自然ではない、
まさに空気的パワーを持った作品である。

また、これまでの作品の中でも、かなりメロディアスで、
ベック・ビキナーにお薦めできる。
ただ、これだけ絶賛していながら、
このCDは、スミス西野氏から借りて聴いた。
ベックの新譜を買うか、パフュームのCDを買うかで迷って、
パフュームを購入した私が、
ロック・ミュージックを語るのは非常に気がひける。

■ポール・ウェラー/22DREAMS
 ポール・ウェラー/22DREAMS
古今東西、ポールと名のつく人は多かれど、
最も「ぶいしー(渋い)」なポールは誰かと聞かれれば、
「ポールウェラー氏・50歳」しか思い浮かばない。
他の選択肢を考えることを拒絶させるほど、
ポールウェラーのぶいしー度は高い。

3年ぶりの本作は、全体的にロック色が濃かった前作に比べ、
バラエティに富んだものになっている。
ソウルっぽい曲とジャジーな曲が、ロックの合間にある印象である。

ただ、これまでのポール・ウェラーのキャリアからすると、
簡単に言えば「いつものポールウェラー」という感じ。
よって、聴いていて、驚きや衝撃はない。
しかし、相変わらずイカしている。

前出のベックが、部屋に置きたい、ちょっとおしゃれな家具だとすれば、
ポール・ウェラーの音楽は、洋服のような存在かもしれない。
正直、ポール・ウェラーを聴いていることだけで、
「ちょっと人とは違うイカしたポロシャツ持ってるぞ」的な、
マスターベーショナルな優越感を抱いてしまう。

それにしても、「いつものポールウェラー」たる作品であること自体、
素晴らしい。
新しいことをやっているわけではなく、
むしろ、作品を出すたびに、
自分のコアな部分への追求が深まっている気がする。
つまり、イカしたオヤジになろうとジタバタせず、
自分に相応しい音楽を、最高のパフォーマンスで届けようとする、
至極真っ当な姿勢が垣間見えるのだ。

「ポール・ウェラーはやっぱりいいよなぁ」と、
しみじみ感じられる、老舗の味といった良質な作品である。

■プライマル・スクリーム/BEAUTIFUL FUTURE
 プライマル・スクリーム/BEAUTIFUL FUTURE
キャリア20年を超えるジャンキーなロックンロール・バンドでありながら、
新作タイトルは、「ビューティフル・フューチャー」。
ちょっとひいた。
収録曲を見ても、「グローリー・オブ・ラブ」、「ビューティフル・サマー」など、
ひくどころか、不安になるようなタイトルが並んだ。

ところが、メチャクチャ良い作品だった。
私にとっては、これまでの彼らの作品の中で一番良い。
プライマル・スクリームを聴いたことがない方に、
プライマル・スクリームを初めて聴かせるなら、
ベスト盤ではなく、迷わずこのアルバムにするだろう。

彼らのガレージ感とエレクトロ的アプローチが、
非常にバランス良く凝縮された傑作である。
前出のベックがインテリア的に「聴く音楽」、
ポール・ウェラーはファッション的に「着る音楽」だと仮定すれば、
プライマルは、「見たい音楽」であり、「触れたい音楽」である。

アルバムの2曲目に収録された「CAN'T GO BACK」は、
ライブハウスでの大合唱シーンが目に浮かぶし、
3曲目の「UPTOWN」のアーバン・ナイト的怪しさは圧巻。
その他の曲も、耳に残るフレーズを確実に残してくれる。
そう、このアルバムは、基本的にキャッチーな曲が多いのだ。
年末にやる予定のアルバム・オブ・ザ・イアの上位は確実の1枚。

■ボブ・マーリー/ONE LOVE
 ボブ・マーリー/ONE LOVE
先の北京オリンピックで、陸上男子100m、200mを
世界新記録で優勝したボルト選手は、
母国ジャマイカの国民的英雄になった。

それまでのジャマイカの国民的英雄といえば、
ボブ・マーリーをおいて他にはいなかった。
1981年に36歳の若さで他界。
しかし、彼の残した音楽は、今も多くの人にこよなく愛されている。
私もそんな人達の1人である。

この世の中にベスト盤は数あれど、
これほど名曲揃いで、何度も何度も、10年前も、今も、
そしておそらく10年後も聴けるであろうベスト盤は、
ザ・ポリスのベストか、これくらいだろう。

なぜ今年、ボブ・マーリーを聴きまくったのかは、
自分でもわからない。
たまたま久しぶりにCDを引っ張り出して聴いたら、
非常に心地良く、やめられなくなったのだ。
特に、夜の運転中に聴くと、
そのままどこか海のある遠くの街に行きたくなる。
そして、車中泊をして朝日を見ようかなと思ったことが
何度かあったほどだ。

なお、私は「レゲエに季節は関係ない派」であり、
ボブ・マーリーにしてもレゲエとして好きというより、
音楽として、そして、ボーカリストとして好きなのだ。
とにかく圧倒的に曲が良い。
「Roots、Rock、Raggae」、「Jamming」、「Is This Love」、
「Could You Be Loved」、「I Shot The Sheriff」など
名曲オンパレードで、アルバムのどこから聴いても満足できる。

8月31日、夏が終わる。
今年の夏の私にとってのエンディング・ソングは、
ボブ・マーリーの大傑作、「No Woman No Cry」である。
さよなら、2008年夏。
普通な終わり方で恐縮です。

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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽





ポール・ウェラー!万歳!最高!
本当にカッコイイおじさんです。
見た目こそ老けた感は否定できませんが、
音楽スタイルはちっとも老けていない。
先日ライブを見まして、ブリブリにギターを
弾く姿は50歳の熟年男性とは思えませんでした。
あとどれくらい現役で活動してくれるのか
気になって仕方ないです。
新譜出す度、フェイバリット作が更新されます。
「内容がどうのこうの」ではなく新しい自分の姿を
発信し続けてくれることがうれしくて堪らないのです。
もう変態の域です。
死ぬまでに間近で見てみたい!というか「遭遇」とか。
【2008/09/01 20:54】 URL | マキシ #-[ 編集]

マキシさん、どうもありがとう。
ポールウェラーが、いつまで現役かは、
ファンは皆、気になっていることでしょう。
ウェラー好きのスミス西野氏やダーオ小田氏とは、
しょっちゅう、その話になります。

確かに、彼の作品は、新作を出すたびに、
「前のよりいいんじゃないか」と思える瞬間が必ずありますね。
とにもかくにも、ぶいしーです。
【2008/09/03 00:25】 URL | クグエSW #-[ 編集]















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