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長沼町。
岩見沢市から南方へ約25kmのところにある。
広大な田園風景が美しい、人口11,000人の町だ。

この長沼町に、強気な営業時間ながら、
町内外からの熱い支持を得ている店がある。
「いわき」(敬称略、以下同)だ。
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こちらの店の看板メニューが「赤字丼」
大きな海老の天ぷらを5本もオン・ザ・ライスした逸品だ。
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存在は以前から知っていた。
ところが、どういうわけか定休日が火、土、日。
営業時間は11時から15時まで。
平日の昼間にしか行けない。
長沼町以外で土日が休みの仕事をしている人は、
休暇を取得しなければ行けない店だ。

訪問ハードルが高いぜ。
ただ、岩見沢に住んでいるのは結構なアドバンテージだ。
片道30分で行ける環境に身を置いているうちに行っておきたい。
必要なのは熱意と、休暇を申し出る勇気。
日和って近場で海老天を食べようなんて考えたらおしまいだ。
弱気になるな。
浮気をするな。
いわきを目指せ。

というわけで、いわき休暇を取得した。
取得時間は1時間。
昼休みと合わせて2時間あれば移動と食事をクリアできる。

お店に到着したのは12時45分頃。
結構な混みようだった。
最初から「赤字丼」をオーダーすると決めているのに、
一応メニューをひと通り見て、自分で自分をじらしてみる。
あえて「ため」をつくるのだ。
そして六角精児っぽいテイストでオーダーした。
なぜそうするのかは自分でもわからない。
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長沼産の米を使っているのか。
その土地の米を食べられることは、それだけでポイントアップだ。

サインの類いも多くあった。
特徴的だったのは、ほとんどが道内のテレビ、ラジオの
出演者や関係者だったこと。
地方の有名飲食店あるあるの典型的なパターンだ。

オーダーから10分程度で赤字丼登場。
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器からはみ出る5本の海老。
そこにあるのは海老とライスのみ。
ダイナミックかつシンプルであることがもたらす興奮を
わかっている人の作品だ。

食べてみる。
美味い。
まともに美味い。
見事なからっと感。そして軽い。
衣がきめ細かく、かつ少なめなので、
海老が正しく主役になっている。
タレもいい具合に薄味。
ご飯の炊きもかためなのが嬉しい。
これはいいぞ。
これは当たりだ。

大きな海老の天ぷらが5本ながら、
衣をあっさり、さくさくに仕上げているので重たくならない。
思いの外どんどん海老を口に運んでしまい、かつ
食べ飽きしないので、自然体で完食した。
1,350円という価格に感謝できる作品だった。
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海老は20cmオーバーだった(定規持参で計測した)。
ちなみに海老3本メニューもあり、こちらは1,112円。
これでも十分にハッピーな気持ちになるだろう。
ただ、9合目の景色が素晴らしく満足感はあっても、
頂上があるのなら、やはり目指してしまう。
景色も満足感もさほど変わらず、形式的であっても、
頂上に到達したという事実、経験の持つ意味は大きい。

もちろん量的な魅力は高く、
町外から訪れる方の多くはそれが目的だと思われるが、
この量の海老をきちんと最後まで美味しく
食べさせる衣のクオリティの高さは特筆すべきだ。

再訪したい。
必要なのは熱意と、休暇を申し出る勇気。
日和って近場で海老天を食べようなんて考えたらおしまいだ。
弱気になるな。
浮気をするな。
いわきを目指せ。

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岩見沢の代表的な菓子といえば、
洋の「赤いリボン」、和の「天狗まんじゅう」というのが
内外ともに一般的な見方だろう。
私も岩見沢に住む前から知っていた。

もうひとつ知っていたお菓子がある。
「こぶし」だ。
岩見沢に住む前から通算して、
空知産で最も食べているお菓子だ。
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五勝手屋ようかんを小ぶりにしたような形状の菓子で、
超ミニなバームクーヘンの筒の中に粒あんが入っている。
バーム×粒あんという和洋の素敵な組み合わせ。
餅×グラタン、カマンベールチーズ×わさび醤油、
スープカレー風おでん等、和洋コラボの奇跡に
勝るとも劣らないマッチングだ。

あんが入っておらず仮に空洞だったなら、
ボトルネック奏法に使うスライド・バーと間違うギタリストも
いるだろう。
「ディス・イズ・コブシ!オー・マイ・ガッ!」
(こぶしだろうが!)と、
ノリ突っ込みをするアメリカのブルースマンもいるだろう。
一方、エリック・クラプトンならば、
こぶしでもスライド奏法ができてしまうかもしれない。

バーム生地は甘さが抑えられているが、
粒あんは練りが強く、しっかりと甘い。
そこがいい。
濃と淡が明確でありつつ調和している。
圧倒されたり、うなったりするような菓子ではない。
安定感と安心感にほっとするタイプだ。

「こぶし」の一般的、対外的な知名度、認知度はどうなのか。
和菓子好きの中では当たり前にフェイマスな存在だが、
和菓子好きは一括りにはできない。
そこにあれば食べるし、近所のスーパーで売っている和菓子を
中心に楽しむドメスティックなタイプと、
気になる和菓子は出かけたり、取り寄せたりしてでもゲットする
能動的でグローバルなタイプがいて、
「こぶし」と聞いてテンションが上がるのは後者だけだ。
そうなると人口に占める割合は非常に低い。

JR岩見沢駅のキオスクでは、
「こぶし」をこんなにプッシュしている。
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味、価格(1個110円)、バラ売り可、大きさ、
保存と持ち運びの手軽さなど、お土産としてベストな商品だ。
私はここで、こぶしを1個だけ買って食べたこともある。
大人による完全な子供買いだ。

こぶしを製造、販売しているのが「金作屋(きんさくや)」さん。
明治時代からあるお店らしいが店名がすごい。
昔の高利貸しのような、何とか工面してくれそうな、
ダイレクトにメイク・マネーな店名だ。
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店舗は岩見沢市街地の真ん中にある。
看板商品「こぶし」をはじめ、一通りの和菓子がラインナップ。
どら焼きもなかなかいい。

皮が柔らかいとか、あんが上品だとか、そういう感じではない。
そういう感じも求めていない。
ざっくり言えば普通だ。
ただ、やや大きさで、造りも味もしっかりしている。
空気の隙間のないどっしりとした皮に、きちんと甘い粒あん。
一個で満足感を得られる強さがある。
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実家へのお供えスイーツランキング2017は、
こぶしとどら焼きに何かをプラスとしてのパターンが第一位で、
金作屋さんが初のキングに輝いた。
帯広を離れた影響から、柳月の4連覇はならなかった。

柳月といえば、帯広時代は三方六の切れ端を
冷蔵庫か冷凍庫に常備し、週5日くらい食べていた。
柳月のない岩見沢に行ったら耐えられるだろうかと心配したが、
苦しむこともなく乗り越えられた。
スイーツ愛は恋愛よりも軽いのかもしれない。

ただ反動からか、札幌に行った際、
切れ端じゃない正規品の三方六を時々買うようになった。
もちろん美味しいし、完成度の高さに惚れ惚れする。
しかしジャンクな形状で、ダメージ加工を施したように
ホワイトチョコレートがコーティングされている切れ端の方が
魅力的な感じてしまうから不思議だ。

ボーカルの音域が広がり、
また、厚みのある声を出せるようになり、
安定感が増すのは素晴らしいこと。
ところが、それによって曲の香りや色が薄くなることもままある。
きちんとしていなかった頃の方が味わいがあったようで、
それが錯覚なのか、本質なのかわからなくなる。
三方六の切れ端の魅力はそれと近い。

ただ、技術は必要だが、技術ばかりに偏ると、芸術から離れていく。
調整は必要だが、調整しすぎると、個性が薄くなっていく。
しかし、技術を軽視し、調整に手を抜いて、
芸術だ、個性だと語ることは、
どうしようもなくうさん臭く、うざったい。


2018年1月20日土曜日、
札幌市「とまと畑」でのライブに出演した。

セットリストは次のとおり。
1 LIFE GOES ON
2 青い空
3 久しぶりに君を見た
4 傷ついた心の上にも
5 新しいギター

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1曲目の「LIFE GOES ON」は、
2001年にリリースしたアルバムの代表曲。
「激しい雨」のライブでは初めて披露した。

2曲目の「青い空」は、
1995年にリリースしたアルバムに収録された曲で、
私の音楽活動オールタイムを通じて、初めてライブで披露した。
過去にアルバムに収録したものの、
一度もライブでやったことのない曲だったのだ。

なぜ、これらの曲を、このタイミングでやろうと思ったのか。
ライブを観に来てくれる方との会話の中で話題に出る曲であること、
それと、技術的、精神的にアコースティックにアレンジして
披露できるコンディションになったことによる。
それは、自由であることを再認識したとともに、
ちょっとだけ自在性が増したということだ。

この日のライブもそうだったが、
思うように歌えない、理想どおりに弾けない場面がよくある。
でも、解決法を見つけたらできそうな気がする。
だから色々と試す。
しかし、試してみるものの何か違う気がする。
それでも試し続ける。
ある時突然、「もしかしたら、こうしたらいいのかも」という
つかめそうな瞬間がくる。
しっかりとつかみたくて、細い糸をたぐり寄せる。
糸は切れたり、消えたりする。
次第に現れる頻度が高まってきて、
現れたらそのチャンスを逃すなと糸をたどる。
しかしまた見失う。
その繰り返しだ。
それが私の音楽活動だ。
突き詰めれば、求めているのは自在性なのかもしれない。
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この日に限らず、他の出演者を見ていて幾度となく思うのは、
歌も楽器も上手な人は数えきれないくらいいること。
アレンジや音づくりに長けている人もたくさんいる。
いいメロディラインの曲を作る人もそこそこいる。
ただ、いい歌詞を書く人は極めては少ない。

面白い。
やればやるほど、わからなくなり、少しずつわかってくる。
解決法はアンテナを立てて自分で見つけるしかない。

ライブでは自分の出番が終わった後、会場で少しお酒を飲み、
引き続き打ち上げへと向かったが、
岩見沢行きの最終バスの時刻の都合上35分で退席。
飲み物しかオーダーできなかった。

日付が変わる頃に岩見沢に到着しバスを下車。
すっかり車が少なくなった国道12号線を歩き、
地下歩道をくぐった後、静まりかえった美園の市道を行く。
空が晴れている冬の夜はいいものだ。

帰宅し、部屋が暖まるのを待たずに打ち上げのつづきを開始。
部屋が暖まる頃には眠っていた。
午前4時に部屋が暑すぎて目が覚めた。
ロックンロールな一日、お疲れさん。
 


北海道の人は皆、冬になると居間の温度を高くして、
Tシャツで過ごしたり、アイスを食べる、
という話をメディアで耳にすることがあるが、
そんな人に会ったことがない。

というか、私が寒がりなせいもあるが、
冬に「ちょっと暑すぎないか」という場所にいた記憶がない。
特に冬の飲食店はどこも寒いし、常に寒い。
飲食店では、コートやダウンジャケットの腕の部分を腰に巻き、
エプロンのような状態で過ごすことも珍しくない。

これに似た状況として、
北海道の人は皆、シメパフェを食べる、というのがある。
私が一緒に飲む相手の業界や年齢が限られているせいもあるが、
シメパフェに行く、あるいは行ったことがある、
という人に会ったことがない。

事実、パフェの店は増えているらしい。
自然発生的ではなく、作為的な匂いがするムーブメント
ではあるが、これによって飲食業界が活性化するならば、
それはそれで結構なことだ。

ただ考えてしまうのは、シメパフェ愛好者は純増したのか、
それとも、別のもので締めていた人がパフェに移行したのかだ。
つまり、ごく一部の人達によるシメパフェの盛り上がりによって、
客足が減ったジャンルがあるのではないかということだ。
それは気になる。

しかし、もっと気になるのは、
「北海道の人は皆、シメパフェを食べる」という、
ケンミンショー的な情報操作により大括りにされた道民の中に、
私も含まれていることだ。
納得できるはずがない。
言いたかったことはそれだけだ。

今回はブックレヴュー。

                     ◆


■原田マハ「本日は、お日柄もよく」(2010年)
  
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 幼なじみの結婚披露宴で聞いたスピーチに感動したことを
 きっかけに、スピーチライターという職業を知り、
 やがてスピーチライターに転職した女性の話。
 最終的には衆議院議員選挙に立候補した人の選挙演説まで
 書き上げてしまう。

 スピーチ原稿を作る苦労や、報酬や仕事依頼の継続など、
 職業としてやっていくことの大変さがあまり書かれておらず、
 順調に進みすぎている印象はあるものの、
 ちょっとしたスピーチのコツが書かれている点は面白かった。

 例えば、司会者がスピーチをする人を紹介した直後に、
 「ただ今ご紹介にあずかりました〇〇です」で話し始めるだけで
 テンションが下がる、というくだり。
 感謝とお願いを繰り返してばかりの挨拶はダメ、という指摘。
 全くそのとおりだぜ、と素直に同感できた。

 なお、この作品の宣伝文句として、
 「言葉の持つ力に感動!」、「スピーチの度に泣けました」等、
 読者の賞賛の声が数多あるが、その点では私に響かなかった。
 ちょっとくどいスピーチが多かったかなと。
 ただ、読み物としては十分に楽しめる。

■横田増生「ユニクロ潜入一年」(2017年)
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 ユニクロの労働実態を暴くべく、
 都内のユニクロ3店にアルバイト勤務をしたライターの潜入記。
 
 人件費抑制のため、お客さんが少ない日は
 予定の勤務時間より早く帰させられること。
 一方、忙しい日だと当日に残業を求められるが、
 その際に、「今日のびれる?」や「ストレッチできる?」との
 ユニクロ用語で聞かれること。
 トップダウン色が濃すぎて、
 悪い意味で宗教的な雰囲気があること等々、
 潜入しなければ知り得ない面白い情報が随所にある。

 ブラック企業ぶりはあまり感じなかった。
 世の中的にサービス残業は別に珍しくないし、
 突然の残業だって当たり前にある。
 下の意見が全く取り入れられないことや、
 理不尽さや閉塞感も、どんな業界にだって大なり小なりある。
 むしろユニクロは、飲み会がほとんどないことや、
 企業としての社外行事が全くないなんて
 めちゃくちゃいいじゃないかとさえ感じた。
 
 そして何より、50歳過ぎの筆者が
 アルバイトにトライしたことに感心する。 
 ブラックぶりを暴こうと潜入したが、
 商品を段ボールから取り出す作業から始まって、
 陳列、レジうちなど、少しずつ仕事を覚えていくのが
 楽しかった、と書かれている場面は、
 なぜか私も嬉しくなったから不思議。

 これを読んだら、レイアウト、陳列状態、店員の階級、
 店員の意識はどこに向かっているかなどが気になり、
 なんとなくユニクロに行きたくなると思う。

■今村夏子「星の子」(2017年)
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 新興宗教にのめり込んだ両親を持つ少女の、
 小学生から中学生にかけての物語。

 両親の奇行を恥ずかしく思いながらも否定はしない彼女。
 一方、クラスメイトからは距離を置かれ、
 教師も悪い意味で特別な目で見ている。
 親戚も宗教から引き離そうと説得する。
 彼女の心にも多少の波は立つ。
 しかし、そういうものだと思って平然と過ごしている。

 全体的に心理描写がぽわーんとしており、
 肯定なのか否定なのかぼんやりしているところが多いが、
 それが逆に等身大テイストを醸し出し、現実感があった。

 宗教にのめり込んでいる親を持つ子も、そうでない子も、
 思春期を迎え、恋をしたり、友達との付き合いに
 苦しんだりする。
 宗教という壁がありながらも、そうした姿を
 ある種平等に描いているのは清々しくもあった。

 後半、教師からのイジメともとれる対応に関して、
 彼女と距離を置いていたクラスメイト達が、
 彼女を励ますような場面がある。
 さらっと通り過ぎるように描いているが、
 最も心に残った場面だ。

■滝口悠生「高架線」(2017年)
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 西武池袋線の東長崎駅から徒歩5分の距離にある
 家賃3万円の古い4戸建てアパート。
 その一室に住んだ人達を巡る16年間の物語。

 その部屋は、次に住む者を退去する者が決めるというルール、
 風呂はないが、シャワーと和式トイレが同じスペースにあること、
 家賃滞納のまま行方不明になった者の家賃を
 行方不明者の親ではなく同級生が払っていること、等々
 エキセントリックな設定や展開が多い。
 
 それでいて実にひょうひょうと語られている。
 ドラマチックさを意図的に消すような淡々とした筆致だ。
 なので、何を描きたいの?と感じるところはある。
 ただ、市井の何気ない等身大の日常をうまく切り取っている。 

 例えば、夕食がてら軽くお酒でも飲もうかと駅前に行ったが、
 なんとなくスーパーでお総菜とビールを買い、
 アパートに戻ってそれを食べて飲む場面がある。
 それがちょっと寂しそうで、でも幸せそうで、温かみを感じた。

 後半、映画「蒲田行進曲」を引き合いにしての展開は、
 ちょっと引っ張りすぎて間延びし、
 純度が下がったのが非常に残念。
 
 しかし、序盤の文通の話は最高に面白かったし、
 終盤のアパートを取り壊すシーンでの関係者の佇まいも、
 変に感情の盛り上がりをせき立てず、あっさりとしており、
 逆に親しみと切なさを覚えた。

                      ◆

やっと週末になった。
歳をとるにつれ、好みが変わるし、求めるものも変わっていく。
しかし40年以上、ずっと変わらぬ思い。
それは週末にたどり着くことをモチベーションに
平日を過ごしていることだ。

やりたいことができる自由だけではない。
やらなくていい自由を手にできることは大きい。
むしろ後者の方が休日ディザイアのメインかもしれない。

いっそ完全にフリーになれたら、とも思うが、
フリーになった方が不安が増大するのも目に見えている。
つながれていなければ生きていけないのか。
そうかもしれない。
それは悲しいことじゃない。
 


まずはライブのお知らせを。

■日時 2018年1月20日(土)19時30分
■場所 とまと畑(札幌市中央区南4東3)
■料金 1,500円(ワンドリンク付き)
■出演(出演順)
   19:30  Gold Tree
    20:00 
市村 猛
   20:30 激しい雨
   21:00 竹ケ原麻里

今回は10年前、20年前の曲もセットリストに盛り込む予定。
よろしくお願いします。

                      ◆


さて今回は、岩見沢の市街地にある稀有なカレー店を紹介したい。
穴場の店とは違う。
幻の店でもない。
強いて言えば、秘境だ。

なぜか。
秘境ポイントは4つある。
それをひとつひとつ紐といていこう。

まず1つ目の秘境ポイント
立地だ。
岩見沢市街の中心である4条通。
商店や飲食店が集まっているアーケード通の一角に、
「となりのカレー家さん」の看板が。
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ここを曲がったら、お店があるって?
車が通れるはずもない細い道だぜ。
まあ、のぞいてみようじゃないか。
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いきなりトンネルか。
表示のとおり、奥は細道だ。
浜田省吾氏の曲に登場する少年がいそうな通りだ。
確かに奥に店があるようにも見えるが・・・。
行ってみよう。
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確かに店はある。
そしてしっかりと営業している。

駐車場はもちろんない。
市街地のど真ん中の路地裏。
路上でキスなど許されない。
いや、路駐など許されない。
岩見沢に住んでいても、ふらっと行けない条件だ。

ここで、2つ目の秘境ポイント
営業日と営業時間だ。
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土日祝は休み。つまり平日のみの営業。
それでいて営業時間は11時から13時30分まで。
わずか2時間30分だ。

わかりにくい場所、足を踏み入れるのを躊躇する怪しさ。
この店の存在を知らずに、たまたまここを通りかかっても、
行ってみようかとは思わないだろう。
にもかかわらず、強気な営業体制。
これは何かある。

3つ目の秘境ポイント
メニューだ。
上の写真にあるとおり一種類しかない。
しかも「母さんカレー」だ。

トッピング的具材によりメニューを増やしていないのが粋だ。
ギミックなしのロックンロール。
圧倒的に強いエネルギーを感じる。
ブランキー・ジェット・シティが
イカ天に初めて出演した時に似た衝撃だ。

店に入る。
かつて小さな居酒屋であった名残が色濃く残っている。
というか、居酒屋そのものだ。
それでいてカレー専門店。
歌屋で初期のローリングストーンズの曲を歌う
JAいわみざわの30代女性職員レベルの違和感だ。
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カウンター席に着席するやいなや、
コップ、ペットボトルに入った水、福神漬けの3点セットが
置かれた。
ペットボトルは再利用しているものであり、
中の水は水道水なのか、市販されているミネラルウォーターなのかは
わからなかった。
ただ、ちゃんと冷えていた。

メニューは一種類しかない。
どういうふうにオーダーしたらいいのかと思ったその時、
店の方から「大盛りですか?」と聞かれた。
「普通盛りでお願いします」と平泉成の物まねをして答えた。

店内はカウンター6席くらいと、テーブル席が2つだったと思う。
キャパは12席くらいか。
私が訪問したときは11時55分頃だったが先客5人。
私の後に3人が来店した。

他のお客さん達を対応を見ていてわかったのは、
オーダーは、普通、大盛り、少なめのいずれかで、価格は同じ。
おかわりも可で無料。
なかなか魅力的だ。

で、カレーだ。
オーダー後、2分くらいで登場。
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まさに母さんカレーたるルックスだ。
大きく切ったジャガイモと人参。
肉はポークだ。
肉もでかい。
角煮にしてもいいんじゃないだろうかという大きさだ。

味はちょっと意外だった。
家庭のカレーとはちょっと違う。
一言で言えば、スパイシーさのない洋風の味。
ワインっぽいような、南国系果物のような、
独特の風味が後から追いかけてくる。

ひっかかりは全くない。
非常に食べやすい。
飽きない味というより、食べ進めるほどに美味しくなる感じだ。
ルーがゆるめなのも、この味に合っている。

ライスは岩見沢産のゆめぴりか。
母さんカレーなので、柔らかく炊いた米ではないかと
覚悟していたが、カレーに適したかたさだった。

ライスの量のわりにルーが少なかったので、途中でルーを追加。
それでもまたルーが足りなくなり再度追加。
もちろん追加分は無料。
とりようによっては、500円(税込み)でカレー食べ放題だ。
味、量、価格の総合バランスからして、
固定ファンがつくのも十分に納得できる。

で、最後に4つ目の秘境ポイント

この場所、この営業時間、このメニュー、この店名からして、
「母さん」たるキャラクターの方がひとりで切り盛りしているとしか
思わない。

ところがどうだい。
働いている方は男性二人だった。
「母さん」じゃなくて「父さん」か、
と思いきや、率直に言わせていただこう。
二人とも「おじいさん」だ。
75歳オーバーだと思われる。

この二人のおじいさんの子供にとっては「父さん」だろうが、
第三者から見れば、間違いなくおじいさんだ。
母さんカレーをおじいさんが提供していたのだ。

ニコール・キッドマンという名前でありながら女性であることや、
ティーンネイジャーの女子の揺れる恋心を描いているのが
秋元康氏であることや、
ちびまる子役の声優が57歳であることより衝撃だった。
だって母さんかと思ったら、じいさんだったんだぜ。
バンダナを巻いて働いてるんだぜ。
最高じゃないか。

着席するなり「大盛りですか?」と聞かれたこと、
ルーを二度おかわするたび、ライスもたすかい?と聞かれたこと、
私の後に来店したお客さんに、私にくるはずのカレーを渡したこと、
店に入った時も、店を出るときも、きちんと挨拶されていたこと。
そうしたすべてが愛おしくなる。

素敵な体験ができた。
私の岩見沢日記の1ページにはっきりと、そしてしっかりと
残るだろう。
だって、母さんカレーの店をやっているのが、じいさんなんだぜ。
 


空知は焼鳥ムーブメントが活発な地域だ。
その代表は、鶏肉に鶏レバー、砂肝、鶏皮、玉子などを
一本の串に刺して、塩・コショウで味付けしたタイプ。
空知では「もつ串」や「鳥もつ」と呼ばれ、
もっと広いエリアでは「美唄焼き鳥」と呼ばれる。

このタイプの焼鳥は岩見沢に住む前から好きだったし、
住んだらもっと好きになった。
札幌でお酒を飲んでいても、
岩見沢に帰ってもつ串食べてぇ、と思うこともままある。

空知で特に焼鳥が熱いエリアは、
岩見沢から北に向かって、三笠、美唄、砂川、滝川までだ。
それぞれのマチには美味しい焼鳥店があるし、
国道12号線沿いには、スーパーハウスのような建物で
営業している焼鳥専門店が幾つかある。

三笠の道の駅には、マイクロバスを焼鳥カーに改造して
営業している店がある。
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この写真を撮ったのが、年明けの平日の午後だったので、
バスしか写っていないが、
土日は長い行列ができるし、
ゴールデンウイークから10月くらいまでは
平日でも行列を目にする。

あまりに行列ができるので、
帰るのは一人10本までと制限されている。
焼き上がりが追いつかないのも何度か目にした。
夏場の土日はお客さんの回転率がかなり低い、
また、営業時間は17時までだが、
完売により15時過ぎに閉店していることも珍しくない。

なお、店名は「くいしんぼう」という。
三笠の市街地に店舗がある。
店舗でのテイクアウトは、本数に制限はない。

で、焼鳥だ。
売られているのは鳥串一種類のみ。
空知スタンダードであるもつ串ではない。

まずこんな感じで商品を受け取る。
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これを車に乗せると、炭焼きのいい香りが漂い、
すぐにでも食べたくなる。

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普通の焼鳥に見えるだろうか。
そうかもしれない。
ところがちょっとだけ普通じゃない
大きいのだ。
鶏肉も玉ねぎも、一般的な焼鳥の2倍と思っていただいていい。
なので、肉を一口で食べると、口の中がいっぱいになる。

一般的な焼鳥がライブハウスなら、この焼鳥はスタジアム級。
U2に例えれば、一般的な焼鳥はアルバム「WAR」の頃で、
この焼鳥は「ヨシュア・トゥリー」だ。
まあ、「WAR」の方が好きなのだが。

余談だが、イギリスのロックバンド、
オアシスにしても、コールドプレイにしても、ミューズにしても、
アルバムが売れ、スタジアム級のバンドに成長すると、
なぜかサウンドがU2に寄ってくるなと5年くらい前に思った。
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この焼鳥は大きいだけではない。
正面突破で美味しい。
炭焼き風味が丁度良く、肉もしっかりしている。
これで1本120円。
お得感が凄まじい。
リピート力の高い一品だ。

もちろん買ってすぐ食べるのがベストだ。
しかし、どうしようもなくビールが欲しくなる。
というか、ビールをお供に食べないともったいない味なのだ。

道の駅で焼鳥を買い、岩見沢に向かう車内で食べたら、
ビールとの合わせ技をかけたい気持ちから離れられず、
途中のファミリーマートでノン・アルコールビールを買い、
店の前で飲み、焼鳥を食べた日もあった。

それなりに焼鳥が好きな方ならば、
三笠の道の駅を通ることがあったら、
ぜひ試していただきたい。
路上ライブ系でこれほどクオリティの高い焼鳥には
なかなか巡り合えないと思います。



2018年1月7日日曜日、
札幌市白石区「LEGENDS」で行われたライブに出演した。
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栄通18丁目界隈は土地勘が薄く、
アイスバーンでのろのろ運転の車が多い中、
駐車場を探すのに苦労した。

車を走らせながらだと、なかなか見つけられず、
見つけても満車で、30分くらい界隈を迷走した。
結局LEGENDSから1kmくらい離れた
24時間営業のスーパーに駐めさせてもらった。

LEGENDSに向かって歩いていると、
脇道に「空」と表示された駐車場を発見した。
得てしてそういうものだ。

最初に登場した「Toyohira Cats」。
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LEGENDSのマスターと一般女性のユニットなのだが、
テクニカルで温かみのあるギターに、
包み込むようなボーカルのバランスが絶妙で、
とても聴き心地が良かった。

キンキンしていない厚みのあるボーカルで、
発声がきちんとしているので、ひっかかりがなく耳に届いた。
しかもかわいい。
また観たいユニットだ。

で、次が私の出番だった。
セットリストは次のとおり。
1 今夜ブルースを
2 潮時
3 久しぶりに君を見た
4 いい知らせが聞きたい
5 さよなら電車
6 魔法のブーツ

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3曲目は新しい曲。
昨年10月にはできあがっていたが、
機会がなく、この日が初披露となった。

久しぶりに君を見た

久しぶりに君を見た
ラインはずれ消えたとか
噂に聞いてはいたけれど
前よりもっと魅力的になっていた

磨いていた 人知れず
いつか来ると 怠らず
光の当たらぬ通りでも
見失わず狙い定めていたんだな

続けていたからつながった
見失わず狙い定めていたんだな

久しぶりに君を見た
前よりずっと魅力的

表舞台というか、メインストリートからいなくなった、
と思いきや、あきらることなく、くさることなく、
見えないところで力をつけていた誰かのことを歌にした。

目指す形があって、そこに向かってやり続けている人は、
それなりに伝わってくるし、
安っぽい言い方だが、かっこいいです。

                       ◆

ライブは気持ちよくできた。
自分に足りないものが、より具体に感じるようになっている。
それはいいことだろう。
なんとかしたい、それが次へのモチベーションになる。
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ライブが終わり、車を駐めたスーパーへ。
駐車代くらいは買い物をしようと思い、
帰宅後の打ち上げフードを購入。
ドリンクは十分に備えがあるのでフードのみ。

札幌でのライブが終わった後の帰りの車中での定番である、
「藤岡みなみのおささらナイト」を聴こうと
STVラジオにチャンネルした。
全く違う声が聴こえてきた。
そうか今日は日曜日だったのか。

24時近くに帰宅し、ライブ道具を片付け、シャワーに入り、
スーパーで買ってきた、えびせん、ミックスナッツ、
マカロニサラダ、マカロニグラタン、わかさぎの唐揚げなどを
テーブルに並べ、
グラスに球状の形をした氷を入れてジンビームを注ぎ、
打ち上げはスタートした。

その日のライブビデオを見て、インターネットを見て、
だらだらやっていたら2時30分になっていた。
なんとなく侘しい気もする。
しかし、こういう感じの夜こそ、
後になって、懐かしくなり、楽しかったと思うのだ。


今回は毎年恒例の
私が選ぶ「2017・ブック・オブ・ザ・イヤー」。
私が2017年中に読んだ小説等の中から、
特に心に残った5作品をピックアップしたものである。

では、早速どうぞ。

■東山彰良「僕が殺した人と僕を殺した人」(2017年)

    2017_僕が殺した人

1984年の台湾。
混沌の中で日々を駆け抜ける13歳の少年4人。
ともに遊び、ケンカし、助け合い、やがて歯車が狂っていく様を、
温度感が伝わるほど活き活きと描いている。

彼らは2015年に再会する。
風貌も、考え方も、立場もまるで変わっていた。
会わなかった30年間に何があったのか、
それはミステリアスでもあり、切なくもあり、
読み手の想像を広げる世界観がある。

筆者の文章にはロック的な疾走感がある。
ぶっ飛び、壊れていつつも、まとまりがあり、
まるで音楽を楽しむように読める感覚がある。
映像は浮かぶが、映像にしたってつまらないと思う。
文章だからこそ、このグルーヴが生まれるのだろう。
2017年で一冊だけ選べと言われたらこの作品だ。

■中山七里「追憶の夜想曲」(2013年)

    2017_追憶の夜想曲

検事と弁護士との法廷対決もの。
この弁護士は、高額の報酬を請求しつつも無類の強さを誇り、
まるで社交性がなく無愛想な嫌われ者的な存在。

そんな彼がこの作品において担当するのは、
地味な主婦が起こした夫殺害事件。
依頼を受けたのではなく、自ら弁護をさせてほしいと申し出た。
金銭的なメリットも宣伝効果もない事案にもかかわらず、
なぜ申し出たのか。

重厚感のある文章に引っ張られていく。
言葉のチョイスが的確で、たたみかけるように重ねていく。
読書してる感をじっくりと味わえる。
ストーリー的にも最後まで楽しませてくれる。

■桐野夏生「夜の谷を行く」(2017年)

    2017_夜の谷

1971年から1972年にかけて起こった
連合赤軍の仲間同士によるリンチ殺人。
それに補助的な立場で関わった女性の現在を描いたフィクション。

彼女は、あさま山荘事件の前に脱走し、逮捕され、5年間服役。
それから約40年間、独り身で静かに暮らしてきたが、
連合赤軍最高幹部だった永田洋子死刑囚の獄中死を
きっかけとして、かつての同士などから連絡が来るようになり
心は穏やかではなくなっていく。

主人公のあっけらかんとしたキャラや、
昔の同士との再会におけるぎくしゃく感の描写がとにかく巧い。
連合赤軍内部の軋轢や壮絶さとともに、
その中枢から少しはずれたポジションにいたメンバーの有り様を
克明に描いている。引き込まれた。

■新堂冬樹「血」(2017年)

    2017_血

15歳の女子高生が、両親をはじめ、悪事をはたらく親戚を
次から次へと殺害していくストーリー。
ただ世間的には、事件や事故で死んだことになっている。
なのでインターネットの世界では、彼女に対する同情や心配の
コメントが多く寄せられる。
しかしやがて「怪しい」とのコメントも増えてくる。

ノンストップ感覚でページをめくらされた。
2017年に出会った作品の中で最も早く読み終えた。
文章表現において特に何かを感じたわけではない。
展開上、都合が良すぎるところもある。
しかしそんなことはどうでもよく、
何がゴールで、どこか着地するのかを知りたくて、
ただただ読まされた。

■遠田潤子「雪の鉄樹」(2014年)

    2017_雪の鉄樹

とにかく主人公(30過ぎの独身男・庭師)の壊れ方がすごい。
真面目な性格で、仕事も丁寧だが、
関係している人にトラブルが起こると、
自分のせいだと思い込むなど加害者意識が異常だったり、
食べ終わった食器をそのまま灰皿として使用することが
なぜ悪いことなのかと苦悩したりと、かなりぶっ飛んでいる。

主人公は、償いだと言って、10年以上
ある家族の面倒をみている。
その家族からは、いいように利用されていると知りつつ
ひたすら尽くす。

次第に
償い続ける理由が明らかになっていくのだが、
やりきれないくらい気の毒で、と同時に、
どんだけお人好しなの?、と思う。
しかし、話の運びが巧みで、迫力があり、すっかり引き込まれた。

筆者の遠田さんの作品は2017年まで読んだことがなかった。
3冊読んだが、どれも読み応えがあり、
いずれも主人公が愚かなほどに悲惨だ。
近いうちにメジャーな賞が巡ってくるのではないかと思う。

                    ◆

ちなみに、上記の5作品には入らなかったが、
最後まで悩んだのは、
垣谷美雨「嫁をやめる日」と早見和真「イノセントデイズ」だ。

以前からある傾向だが、映像化を想定して、
あるいは映像化してほしくて書かれている小説が少なくない。
私としては、映像化したってつまらない、文章だからこそ面白い、
というような作品を欲しているのだが。

映像作品を先に見てからだと、
映像や役者のイメージがつきすぎて、
純粋に読書を楽しむことができない。
本の表紙や帯に、映像化された際の役者の写真があるのも同様だ。
その方が売れるんだろう。
けれど、げんなりする。
映像ありきだと想像力が奪われる。
想像力を奪うのはほんとに大きな罪だ。
世の中の楽しみのほとんどは想像力で造られているのだから。


職場における当番業務により、
1月1日の午後から岩見沢市内で過ごした。
職場がらみの事故や事件などが発生したら
職場に行かなければならないので、
自宅から半径3km以内で過ごした正月三が日。

箱根駅伝を見て、AMラジオを聴いて、読書をして昼寝して、
昨年12月にリリースされたローリングストーンズの
アルバム「ON AIR」を聴きながらイオン岩見沢店に
片道25分を歩いて行ったりして、早い時間に夕食を食べる。
そうやって休暇が終わる。

しかし2日間職場に行けば3連休となり、ライブもある。

■日時 2018年1月7日(日)19時30分
■場所 LEGENDS
       (札幌市白石区栄通18丁目6-16 日北ビルB1)
■料金 1500円・ワンドリンク付き
■出演 19:30 Toyohira cats
       20:10 激しい雨
       20:50 ふじこ・M・ふじこ
       21:30 政村悦啓

新しい刺激を受けてきます。

                     ◆

さて、1月1日の午後からは岩見沢市内に拘束状態だったが、
2017ラスト3デイズはフリーだった。
30日から地元に帰ったのだが、あまりにフリーだったので、
倶知安町から蘭越町ある冬の無人駅を訪問してきた。
函館本線だ。

蘭越町には3つの駅がある。
そのうち黒松内町寄りにあるのが「目名(めな)駅」
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木造の古い建物に見えるが、
駅舎の中は新しめのログハウス調で、
日差しが入り、よく整理され、清潔だった。
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目名に行ったのは20年ぶりくらいだ。
国道5号線から1kmくらい奥に入るので、
目的がなければ訪れない地区だ。
普段来ることがない山間の小さな集落。
地元から近いのに、ちょっとした旅気分になる。
ここから倶知安まで約40km、無人駅を訪問する。

続いては「蘭越駅」
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蘭越市街地は田園に囲まれた丘に広がっている。
周辺は平坦で直線の道路が多いのに、
市街地は小さな坂道とカーブが連続する。
水田にしずらい場所が市街地になったかのようだ。
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駅からの景色はニセコ連峰が広がる。

蘭越町からニセコ町へ向かう途中にあるのが「昆布駅」
小さな集落だが、温泉施設が隣接していたり、和菓子屋もある。
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「渓流堂」の看板商品である「渓流焼」は、
六方焼きを厚さ1cmに圧縮したような形状をしており、
皮はやや硬めで、あんはやや乾燥気味。
そうした風情がたまらなく良い。
田舎っぽくもあり、都会の老舗っぽくもある。
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あんはしっかりと甘い。
アンチ甘さ控えめ路線を支持する私にはもってこいだ。
羊蹄エリアの和菓子の中で最もフェイバリットだ。

昆布駅の次は「ニセコ駅」
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残念ながら、というのは不適切だが無人駅ではない。
でありながら、電車が到着しない時間帯ならば
ホームへの出入りは比較的フリーだ。
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それにしても、このあたりの雪はほんとにきれいだ。
汚れていない、というか、いつもフレッシュだ。

最後に「比羅夫(ひらふ)駅」
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国道と比羅夫スキー場を結ぶ位置にあるのだが、
車が交差できないほど細く曲がりくねった道を行き、
さらに細い横道に入ったところにある。
車が走りにくいところにありながら、
徒歩移動だと遭難するような山の中にある。
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駅舎には民宿が併設されている。
まさに山小屋だ。
どんな人が、どんな時に泊まるのだろう。
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そして、とんでもなく雪が美しい。

比羅夫駅から国道5号線に向かって、
曲がりくねった細い坂道を上りきると、
突然、羊蹄山が目の前にどーんと現れる。
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素晴しい形状だ。

で、倶知安駅に到着。
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岩見沢は雪が多いところだが、倶知安はその比じゃない
ただ、除雪の頻度が高く、流雪溝が多いので、
車道はすっきりしていて走りやすかったりする。

短い時間、短い距離だったが、
久しぶりの無人駅巡りによって、心が掃除された。

思い返せば、岩見沢に住んでから遠出をしなくなっている。
というか、できなくなっている。
ライブがあったり、その準備をしたり、疲れていたり、
出かけるならまず空知探訪を優先したくなるからだ。

また、年々外泊するのが面倒になっている。
帰れるならば自宅のベッドで眠りたいという気持ちが
強くなっている。
その結果が岩見沢ステイ路線だ。
なるべくしてなっている。
望んでそうなっている。

ただ、結構歩けて、結構食べて飲んでができるうちに
色々なところへ行きたい。
10年ぐらい先に定年退職をしてからでは遅いのではないか。
あの時、多少無理してでも行っておけば良かったと
後悔するのではないか。
そんな気持ちになることが増えてきた。
でも、自宅のベッドで眠りたいし。

結局、何かを犠牲にしなければ、
新たな展開は生まれないということだ。



まずはライブのお知らせを。

■日時 2018年1月7日(日)19時30分
■場所 LEGENDS
     (札幌市白石区栄通18丁目6-16 日北ビルB1)
■料金 1500円・ワンドリンク付き
■出演 19:30 Toyohira cats
      20:10 激しい雨
       20:50 ふじこ・M・ふじこ
       21:30 政村悦啓

LEGENDS(レジェンズ)
は初めての出演で、
共演される方々とも初対面だ。
新しい経験ができる。
楽しみだ。

年が明け、早速個人練習に行ってきた。
場所は「スリラーカラオケ・岩見沢店」。
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昨年、職場以外で二番目に多く入店した店だ。
一番多かったのは産直市場・岩見沢店だ。
コンスタントに週二回以上は利用した。

スリラーカラオケ・岩見沢店はほぼ週一ペースで通っている。
店員さんのうち4人くらいには完全に覚えられている。
毎週ギターを背負って通っている中年としては、
それが恥ずかしくもあるが、
機種はどれにしますか、おタバコは吸いますか、など、
マニュアルに沿った手続きを簡略化、あるいは省略してくれるので
助かる。

つまり、カラオケは使わないので機種は何でもいいことを
理解してくれているし、
タバコを吸うことをわかっているので、
黙っていても灰皿を伝票の入ったカゴに添えてくれる。
帯広の歌屋西2条店より数段愛想が良いのも嬉しい。

スリラーカラオケ・岩見沢店は
市街地から2kmほど離れた国道12号線沿いにある。
私が住む家からは歩いて5分だ。

岩見沢での住居を決めるとき、
カラオケボックスまでの徒歩距離は大きなポイントだった。
コンビニ、スーパー、信金、歯医者、紅茶の美味しい喫茶店、
失恋レストランなどは近所になくてもいい。
平日に仕事を終えた後、定期的に利用するであろう
カラオケボックスは近くに欲しかった。

近くになくても車でちょっと走れば行けるでしょ、
と思うかもしれないが、
雪の多い地域だけに、冬になったらボックス通いのたびに
いちいち雪下ろしと雪かきをしなければならないことで、
音楽活動に対するモチベーションの低下を招くのではないかと
危惧した。

結果的に近所にあって良かった。
すっかり私のメイン・スタジオとして定着した。
産直市場でいくつかのキャベツの重さを比較して、
どれにするか真剣に選別している姿を、
顔見知りのボックス定員に目撃され会釈されるなど、
とほほな場面はあるものの、
スリラー通いが円滑にできていることは喜ばしい。

カラオケボックスではメニュー表は端によけ、
こんなふうに演奏道具をテーブルに広げ、
90分間ただただギターを弾いて歌っている。
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まれにリアルゴールドや100%グレープフルーツジュースを
オーダーすることもあるが、
店員さんがそれを部屋に持ってくる際、
私のギターと歌がちょうど終わるタイミングで
ドアをノックするという配慮をしてくれる方もいる。

カラオケを歌っているならばそんなことはしないだろう。
生演奏だとドアをノックされた時点で、
反射的に演奏をストップしてしまう。
そうさせてはならぬと気づかってくれているのか。
ただ、しばらくドアの外で曲が終わるのを待っているということだ。
有り難いような申し訳ないような。
心は揺れ動く。
しかし、揺れ動いたまま時は流れ、いつか慣れるのが人生だ。
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なにはともあれ、2018年の音楽活動がスタートした。
年末年始で曜日感覚がなくなっているが、
次の日曜日がライブであり、もう5日後に迫っている。
昨年の秋にできあがっていた新曲も披露する予定だ。

2018年はザ・ハート・オブ・ストーンの新しいアルバムを
夏までにリリースできると思うし、
「激しい雨」でもついにアルバムをリリースしたいと考えている。
その際は、スペシャル・サンクス欄に、
スリラーカラオケ・岩見沢店を掲載すべきかもしれない。



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