ADMIN TITLE LIST
まずはライブのお知らせを。

■日時 2017年9月30日(土)19時30分
■場所 LIVE&BAR「D-BOP」
       (札幌市中央区南1西19 山崎建設工業B1)
■料金 1,500円+オーダー
■出演 THE HEART OF STONE/マウス・オブ・ピース

ザ・ハート・オブ・ストーンの出演時刻は19時30分です。
よろしくお願いします。

                  ◆

さて、2017年9月24日日曜日、
帯広市HIPSTERで行われたライブに出演した。
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ライブの一週間前から急に仕事が忙しくなり、
いまひとつ準備が整わないまま当日を迎えた。
準備が万全ではないのは珍しくないのだが、
今回は音楽のみならず、心と体のバランスも崩れ気味だった。
しかし、帯広市の歌屋西2条店でリハを入念にして、
それなりの状態でHIPSTER入りができた。

セットリストは次のとおり。
1 今夜ブルースを
2 魔法のブーツ
3 わりきって
4 傷ついた心の上にも
5 潮時

1曲目は初披露の曲。
ブギ―テイストのシンプルな曲だ。
粗削りな状態で臨み、プレイして更に粗削りさを実感した。
人前で演奏して初めてわかることがある。
ライブは演奏手直しポイントを知る機会でもある。
いまだにその程度のレベルなのは恥ずかしくもあるが、
曲は、歌詞とメロディと構成が決まったら完成ではなく、
ライブを通じて整えられていくものだ。
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HOPESIGN
(ホープサイン)さんと共演できたのはラッキーだった。
HOPESIGN
さんは岩見沢市在住で、
全国レベルで精力的に活動している。

4月から岩見沢市に住み始め、岩見沢の音楽シーンを検索し、
最初に見つけたのがHOPESIGNさんだった。
観に行ったら出演した後だったり、
イベントが強風で中止になったりと、
なかなか生演奏を体験できずにいただけに、
この日を楽しみにしていた。
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素晴しいパフォーマンスだった。
私とは志の質が違う。違い過ぎた。
覚悟をしっかり持っている人の歌であり演奏だった。

刺激になった。
一人でギターのみをバックに歌うことの可能性の大きさを感じた。
なかなか思い通りに音楽活動できず、
悩んだり、不安になったり、落ち込んだりしていたが、
とにかくギターを弾けよ、そして歌えよ、
まだまだやれることがあるじゃないか、と教えられた気がした。

今回の帯広ツアーは、歌屋でのリハとHIPSTERでの本番のみで、
十勝散歩や十勝買い出しをする時間がなかったが、
今後の活動に向けての宿題と可能性を土産として持ち帰れた。
ライブ前は、日々のもやもやから逃亡するような心持ちだったが、
ライブ後は、日々のもやもやから脱出するヒントをもらえた気がした。

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まずはライブのお知らせを。

■日時 2017年9月24日(日)18時30分~
■場所 帯広市「HIPSTER
■料金 1,500円(ワンドリンク付き)
■出演(出演順・敬称略)
      激しい雨/のひさたくま/KEI/hopesign
      TMユニット/DAYTS/二二六華/こっしー/

      あめり健クニ

「激しい雨」の出演は一番目です。
日帰りです。
日付が変わる前に、清水インターから高速道路に乗れるよう
帰るため、最後までいられないのが残念ではあります。
また新曲をやります。
よろしくお願いします。

                 ◆

さて先週末の岩見沢はフェスづくしだった。
神社の例大祭と、観光協会が主催する
「百餅祭り」(ひゃっぺいまつり)がほぼ同じ日程で開催された。
岩見沢のナンバー1、ナンバー2のフェスが別々の会場で、
同じタイミングで開催されるとは驚きだ。

なんとなくダブルブッキングっぽいが、
相乗効果を狙ってのことらしい。
私としては、祝日が土曜日にあたり、 祝日メリットが消滅したような、
シャンプーとリンスをそれぞれ買おうと思ったら、
リンス・イン・シャンプーしか置いていなかったような印象だ。

とはいえ、せっかく住んだ町だ。
そこの祭りは体験しておきたい。

百餅祭りの会場は、岩見沢の市街地の中心。
札幌で言えば、駅前通りと狸小路が交差する地点、
帯広で言えば、ますや本店とセブンイレブンがある交差点、
みたいなところだ。

メインイベントは餅つきだ。
重さ約200kgの杵で、約60kgの餅をつく。
このように餅つきのステージがある。
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写真ではわかりにくいかもしれないが、
杵が上に吊るされたような状態にある。
これを一気に降下させると下の写真のようになる。
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これを見物客の掛け声とともに何度か繰り返す。
200kg
の杵は一般住民が縄を引っ張ったり放したりすることによって
操作している。
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この餅は、おしるこになり、ふるまわれる。
おしるこ行列は100m以上あった。
全く並ぶ気にならない。

餅つきのステージの周辺は、広場や路上に地元の店がたくさん並んだ。
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岩見沢のワインを飲んだ。
800円もした。
行楽用のコップだったことと、そのタイミングで知り合いに 声をかけられ、
友好的かつ円滑に会話をすることに気をとられ、
ワインを味わう雰囲気にならず、
ただ胃袋に移動させただけになってしまった。

そこから神社の祭り会場へ。
徒歩にして20分程度離れた場所だ。
途中のセブンイレブンで缶入りのウイスキー水割りを購入。
岩見沢神社に到着と同時に空になった。
誰にも声をかけられなかったので、きちんと味わえた。

神社の境内では歌謡ショーをやっていた。
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そこらのライブハウスで歌っている我々と比べるのが失礼なくらい
歌が上手だ。
集客力の差も歴然としていた。
どうやって発声しているのかと、身体の使い方をしばらく観察した。
さっぱりわからなかった。

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神社近くの市道には多くの露店が。
こちらは地元ではない、一般的な旅周りの方々の露店だ。
イカ焼きが1,000円もした。
イカはいまや高級品だ。

歩いているのは中高生と子供連れの家族がほとんど。
百餅祭りでは10代の若者をほとんど見かけなかった。
フェス同時開催でも棲み分けができているということか。
ならば相乗効果はないじゃないか。
そんな岩見沢文化に触れられて良かった。


赤平市の茂尻(もしり)に行ってきた。
クロスバイクのペダルを漕いで行ってきた。
行きは砂川市から上砂川町、歌志内市を経由し、
帰りは滝川市から砂川市へとルートを変えての往復124km、
日帰りロードだった。

当初の目的地は芦別市だった。
ところが出発時刻が予定よりも遅くなったことと、
緩い上り坂の連続に時間を要したことにより、
あと10kmで芦別市街地というところで引き返した。
ただ、出発前から昼食は茂尻でとろうと決めており、
その目的は果たした。

砂川市から上砂川町へは、それまでの平野ロードから一転し、
山あいの一本道を縫うようにだらだらと上る。
石炭産出のために奥へ奥へと入っていった昔が想像できる。

平成6年に廃線となった上砂川線の終着であった上砂川駅。
周辺は線路があった面影が明確にある。
駅のすぐ近くに立て坑もある。
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20年ほど前まで、このような結構な山あいの集落まで
鉄道が走っていたことが不思議に思える。

上砂川町から歌志内市へ向かう。
歌志内市は人口約3,500人。
日本で一番人口の少ない市だ。

歌志内、上砂川を訪れたのは10年ぶりくらいだと思う。
その当時は廃屋が目立ち、疲弊感ばかり印象に残ったが、
街はさっぱりとして、きれいになっていた。
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奥地感にあふれた独特のテイストのある街だ。

歌志内市から赤平市へ。
平野へとひたすら下っていく。
そして、赤平市街地から東側へ約4kmところにある「茂尻」に到着。
ここはJRの駅もある。
無人駅にしては比較的商店や住宅がある。
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ただ活気はない。
国道沿いは車が走る音でごわごわしているが、
駅前は田舎のひなびた雰囲気があり、やけに落ち着く。
そこにあるのが「勝巳食堂」
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外壁の色あせ感とタイル貼り。
トイレは水洗ではなかった。
古い家が古いまま存在している。
いいじゃないか。
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店内は殺風景。
テーブルも椅子も古い。
壁の上には、商売繁盛の飾りものと昔の茂尻のフォトグラフ。
ほっとする。
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そばとラーメンをメインにしつつ、カレー、カツ丼、チャーハン。
この店構えにパーフェクトにフィットするメニューだ。
ストライクというレベルではない。
外角低めのストライクを狙い、そのとおり投げられたレベルだ。

来店前からカレーライスにするつもりだったが、
店を外から見て、パイプ椅子に座って店内を見て、
メニューの傾向とメニューの字体を見たら、
やはりカレーライスしかないと確信した。
昔風のカレーではない。
昔のカレーが食べられるはずだ。

そしてカレーライス登場。
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これだ、こういうのを探していたんだ。

見た目から想像できるとおりの味だった。
ファンが選ぶ「ローリング・ストーンズBEST30」があったとして、
「タンブリング・ダイス」は4位から7位の間くらいだろうと
思っていたら、5位だったような一致感だ。

作り置きのカレーではない。
煮込んで煮込んでコクを出したタイプではない。
カレー粉を白い粉でとろみをつけて作ったルーだろう。
オーダーの都度、必要な量だけ作る即席カレーだ。
具は豚肉とタマネギのみ。
私のオーダーを受けてから、これらを切っていた。

辛みなどない。
カレー風味があるだけだ。
スパイシーでもないし、コクもない。
完全に和食だ。
味はもう少し濃くていいかなとは思ったものの、
リアルに昔のカレーを食べられたのは実に嬉しい。

かつて岩内町にあった「福井庵」のカレーが、
私にとってのキング・オブ・ルーカレーだが、
それに一番近い味だった。

                    ◆

当初は、ここから芦別に向かう予定だったが、
日の入り後の帰宅になることが確実な時刻だったため、
茂尻から赤平市街地を経由して帰ることにした。

赤平から砂川へ向かう道道は、
北海幹線用水路に沿って走っている箇所が多い。
北海幹線用水路は赤平市から南方向へ全長80kmに及び、
農業専用の用水路としては日本一の長さだ。
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岩見沢に住んだことによる新たな発見のひとつが、
農業用水路の多さだった。
車で走っていると気づかないが、
クロスバイクだと至るところで用水路が目に入る。
空知は水路の街だ。

砂川市内に入ると、甘いものを欲してきたので、
砂川を代表する和洋菓子の店「ナカヤ」に寄った。
ターゲットは「かりんとう饅頭」
これまで2度訪問したが2度とも売り切れだった。

こちらの店はアップルパイが特に有名で、
平日でも行列ができるほどの人気商品だ。
アップルパイは食べたが、「かりんとう饅頭」は体験できずにいた。

この日はタイミング良かったのだろう、20個くらい並んでいた。
アップルパイも10個以上あった。
買いたかったが、リュックに入れてのクロスバイク移動だと
型崩れリスクが高いため買えなかったのが口惜しいぜ。

空知は「かりんとう饅頭」が売られている店が多い。
これも空知文化なのだと思う。
岩見沢に住むまで「かりんとう饅頭」を食べたことはおろか、
聞いたことがなかったが、
岩見沢に住んでから既に4店の「かりんとう饅頭」を食べた。
これが5店目だ。

店の前では食べず、水田に囲まれた市道に行き、道ばたに座って食べた。
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パッケージにも工夫がある。
見た目は温泉まんじゅうを平べったくしたような感じ。
しかし堅い。
まさにかりんとうのような堅さだ。
なので、かりっとしている。
このかりっと感を味わってほしいとの店側の意向により、
賞味期限は販売当日のみという設定だ。
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これは美味しい。
かなり美味しい。
完成度が高く、高級菓子のようだ。
かりんとう部分は、しっかりとした歯ごたえながら、
密度が高く、かりっとしつつ、内側はしなっとしており、
薄い色のあんとのバランスが絶妙。
実に洗練された現代の和菓子という感じだ。
これで110円(税抜き)なら安い。
早い時刻に売り切れてしまうことが納得できる空知菓子だ。

ちなみに家に持ち帰りしたた分を、翌々日に食べてみたら、
まだかりっとしており、満足できる美味しさだった。
次は冷凍対応ができるのかを試してみたい。

昔のカレーライスと現代の和菓子があれば一日中ペダルを踏める。
悪くない。


先週末は女子カーリングのオリンピック出場をかけた代表決定戦に
釘付けになった。
土曜日も日曜日も出かける用事があったため録画対応になり、
夜な夜な日付が完全にオーバーしていることも忘れて、
テレビと酒とミックスナッツで楽しんだ。
2017年に観たスポーツ番組で最も真剣に観た。
ちなみに今年の2位は2月の女子カーリング日本選手権だ。

女子カーリングは数年前から非常に関心をもっている。
ゲームとして面白いし、身体の使い方も興味深い。
コスチュームもいい。
下半身がしっかりしていなければ戦えないところもいい。
腰から膝までのできあがり方に惚れ惚れする選手もいる。
女子ゴルフが好きな理由と重なる点も多い。

何度かライブ観戦をしようとしたこともある。
予定が入っていたり、遠かったりで観に行けなかったこともあるが、
入場チケットが売り切れたことにより観られなかったことも複数ある。
キャパが小さいところで行われる競技なので人数制限はあるものの、
実は結構な人気スポーツなのかもしれない。

ロコ・ソラーレ北見はいいチームだった。
チームワークの強さが画面からも伝わったし、
普段着感覚をキープしつつの集中力も素晴らしかった。
吉田選手(姉)のサイズ感、シルエット感の良さを再認識し、
藤澤選手はダウンベストがほんとうによく似合うことを再確認した。

藤澤選手のダウンベスト姿はサイズ感が絶妙で、
着用時のシルエットのバランスが素晴らしい。
ダウンのふっくら感がちょうどいいのだ。
そして色が似合う。
寒色系向きの肌感だ。

ロコ・ソラーレ北見の選手は、
いい時も劣勢の時も常に表情が良かった。
観ている者に応援したくさせる雰囲気があった。

それに対して中部電力の選手達。
よく言えばクールで落ち着きがあるともいえるが、
情熱や迫力や覚悟が見えなかったし、
助け合う気持ちが伝わってこなかった。

ゲームセット後の選手間の握手でも、
小さく礼をしたり、一言かけるわけでもなく、
無表情で軽く手を合わせただけの若手選手もいた。
カーリングに対する姿勢が、
そういうちょっとしたところに出たような気も。
敗れたときこそ、そういうところをきちんとしなければ。
そんな態度じゃ日本代表として世界と戦っても応援してもらえない。

ロコの本拠地でやるハンデキャップはあったものの、
雰囲気に溶け込めていないようにも見えた。
実力差以上にロコの気迫に封じ込められたということか。

月曜の夜も録画した試合を再度観た。
ふと思ったのは、カーリング選手はボーリングも上手なのかということだ。
腕の使い方は異なるが、下半身が導く点や狙いを定めて投げる点など
スポーツの中では比較的近いところにあるのではないかと。

ボーリングとは通ずる点はあるが、セーリングとはまるで違うし、
サイクリングとも全く重ならない。
好きな曲はロンドン・コーリングという選手は皆無だろう。
ただ、試合の合間の食事はケータリングだったではないか。

それにしても、冬季オリンピックの予選を夏にやるとは。
室内リンクであれば季節に関係なくやれる。
ならば夏季オリンピックでも通用するのではないか。

夏季、冬季に関して、ずっと疑問なのがマラソンだ。
日本においてマラソンは冬のスポーツだ。
日本における主要なマラソン大会は冬に集中している。
真夏に30度以上もある中で行う競技なのだろうか。
というか、夏季、冬季は完全に北半球目線で決められている。
南半球の選手たちのもどかしさは救われないのか。

ロコソラーレ勝利の後のインタビューに泣けた。
画面には映らなかったが、NHKのインタビュアーが素晴らしかった。
質問内容、間、選手の反応を見ながらの対応など
きちんと下調べをし、選手に寄り添ったハートフルなインタビューだった。

強引にお涙頂戴にもっていこうとして、
会場の空気感や選手の醸し出す雰囲気とかみ合わなかったり、
無理矢理盛り上げようとしてノリをつくれなかったり、
かんだり、間がおかしかったり、同じような質問を繰り返したりなど、
うんざりするインタビュアーが多い中、
今回のNHKインタビュアーはプロとしてのベストな仕事だった。
そして、藤澤選手はダウンベストがほんとうによく似合う。


岩見沢市の日の出は午前5時過ぎとなり、
日の入りは午後6時前になった。
秋には秋の良さがある。
空知での初めての秋を楽しみたい。

さて今回はブックレヴュー。

■井上荒野「夜をぶっとばせ」(2012年)
    
20170905_夜をぶっとばせ
なぜこの夫と結婚してしまったのかという疑問とあきらめ。
息子は学校でイジメを受けており、娘は過度の偏食。
無気力で怠惰な生活をしている35歳の妻は、
次第に出会い系サイトにはまり、家庭崩壊へと向かう。

やがて二人は離婚。
夫は元妻の友人女性と再婚。
散歩中にたまたま寄った公園で、
元妻は和太鼓に合わせて踊っていた。

このように設定がぶっ飛んでいる。
何を伝えたかったのかよくわからないまま読み終える。
しかし、それは全く問題ではない。
ストーリー構成と心理描写がとにかく上手い。

淡々としているのに強くエネルギーを感じ、
最後は「この物語はなんだったんだろう?」と思う。
なのに面白い。
馬鹿馬鹿しいような、核心を突かれてドキッとするような、
ゆらゆらしているのに不思議と読み応えがある。
なお、タイトルとは裏腹にストーンズにまつわる場面はなかった。

■高野和明「ジェノサイド」(2011年)
20170905_ジェノサイド上 20170905_ジェノサイド下

アフリカ大陸のコンゴ民主共和国で発見された「アキリ」という
新種の生き物を巡り、
アメリカ政府、民間の雇われ兵、人類学者、
新薬開発に苦闘する大学院生などが複雑に交差する。

「アキリ」は人間をはるかに超える知能を持つ人間の形状した生き物。
アキリが成長し、子孫を増やしたとき、
人間はアキリに支配されるとの恐怖から、
アメリカ政府はアキリ抹殺を図る。
アキリを捕まえようとする者と救おうとする者の
追いつ追われつの展開がスピーディに繰り広げられる。

薬開発の専門的なことやコンピュータの仕組み、
アフリカのジャングルにおける移動状況など、
なんだかよくわからず、読み飛ばすしかない箇所も少なくはないが、
緊張感が途切れない、実にスペクタクルな世界に引きつけられる。

■柚月裕子「慈雨」(2016年)
    
20170905_慈雨
定年退職をした元警察官が、
妻とともに四国八十八箇所のお遍路の旅に出た。
旅の途中、定年前の勤務地で幼女殺害事件が発生する。
それは16年前に自らが関わった事件と酷似するものだった。
元警察官はお遍路まわりをしながら、元部下から捜査の状況を
連絡してもらい、16年前の後悔と向き合っていく。

落ち着きのある、しっかりとした筆致で、きちんと読ませる。
ただ、事件の真相が少しずつ明らかになっていく状況で、
唐突に現在四国のどのあたりにいるのかが挿入される。
それがちょっと不自然で、流れを止める感じがしたし、
私には四国の景色や雰囲気があまり見えてこなかった。
四国に詳しい人ならば楽しめるかもしれない。

また、元警察官は妻にも元部下に対してもちょっと横柄だ。
にもかかわらず献身的で明るい妻と誠実な部下。
贖罪と再生をベースにした重厚な作品だが、
元警察官の偉そうな態度がやけに鼻についた。
これといった盛り上がりもなかったかなと。
この作品は心にしみる人間ドラマとして一般的な評価も高い。
私にとってハズレ作品のない作家でもある。
だが、この作品はちょっと合わなかった。

■馳星周「不夜城」(1996年)、「鎮魂歌」(1997年)
20170905_不夜城 20170905_鎮魂歌
いずれも新宿歌舞伎町における中国人ヤクザの闘争を描いた作品。
90年代の日本を代表する小説だ。
なのに、これまでなんとなく読んでみる気にならなかった。
その最大の理由は、登場するのはほとんどが中国人で、
人名の読み方が頭に入らず、自分の中でストーリーの土台を
しっかりと築くことができないと危惧したからだ。

古い本の整理をしていた2017年7月。
だいぶ前に買ったものの、読まないまま保管していた「不夜城」を発見。
他に読みたい作品もなかったので、
中国人名の読み方アレルギーを抱えつつもトライしてみた。
読み始めてすぐにアレルギーが発症したが、
自分で独自の呼び名を設定しなんとか読み進めた。
しばらくは忍耐を要したが、30ページほどで気にしないことにした。

実に面白かった。
クールでシャープな文体、中国的な義理と人情、
日本における中国人ヤクザのあり方、同性愛等々、
淀みなくスピーディに緊張感をもって展開する。

すっかり引き込まれ、「不夜城」を読み終えたら、
その続編である「鎮魂歌」もすぐに読みたくなり、
読み終えたその日にブックオフ岩見沢店へ。
まずブックオフに行ってしまうところがしょぼい。

ブックオフ岩見沢店には売っていなかった。
ならば新品をと、ゲオとツタヤに行くも置いていなかった。
結局、後日、岩見沢市図書館で単行本を借りた。
古い本であり、相当貸し出されたのだろう、
かなり汚れていたし、表紙と本体が分離気味だった。
本屋には売っていないが、図書館に行くとある。
地方の書籍事情あるあるだ。

「鎮魂歌」も読み応えがあった。
「不夜城」の主人公が脇役になり、というか裏で糸を引く役柄で、
格段にワルになっていた。
グロテスクな場面も少なくない濃密な筆致だ。
面白かった。

                                            ◆

地方の町に出かけると、特にクロスバイクで訪れたり、
無人駅巡りをしている際に気づくのだが、
本屋をほとんど見かけない。
回転の早い雑誌類はコンビニで売っているし、
人口減少やネット購入の普及からすると当然といえば当然だ。

一方、小さな集落であっても理美容室はある。
シャッターが多い町並みの中で、
理美容室が結構あるように感じたことがないだろうか。
100人くらいしか住んでいないような集落でも
しっかり存在していたりする。

また、意外なのが、営業している商店がわずかな小規模市町村でも、
なぜか精肉店がきちんと存在しているのを目にする。
自転車屋も地味に残っている町は多い。
アナログ対応でなければならないものは根強い。
アナログ対応ができる音楽活動も重要だ。
最後に残るのはアナログかもしれない。


2017年9月2日土曜日、JR帯広駅北口広場で開催された
「とかちマルシェ音楽フェスタ」に出演した。
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数日前までは雨確実の予報だったが、
台風の進路がずれたことで雨は免れ無事開催された。
「激しい雨」は空から降るものではなく、
ステージから発せられるものであるべきだ。

この日は肌寒かったものの、
JR帯広駅北口広場には幾つもの地元業者が出店し、
たくさんの人で賑わい、かなりフェスタしていた。
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写真ではわかりにくいが、
奥のやや右側の電飾されているところがステージ。
これほどたくさんの人を前に演奏できることはない。
ほとんどの人は聴いていない。
会話がしずらくなり、音楽がうっとうしく感じる人もいるだろう。
しかし、きちんと聴いている人も少しいる。
その反応が意外と伝わってくる。
なので地味にテンション高めをキープできた。
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本番直前、全ての準備が整ってから数分ほど余裕があり、
スタッフの方と談笑。
何を話したのかは既に忘れたが、
朗らかな方で、卓球女子の伊藤美誠選手に少し似ていたので、
気持ちは静かに盛り上がった。

セットリストは次のとおり。
1 大事な用事
2 わりきって
3 傷ついた心の上にも
4 魔法のブーツ
5 潮時

2曲目「わりきって」と3曲目「傷ついた心の上にも」は初披露。
いずれも8月20日に一気に作った曲だ。
8月16日に観たT字路sのライブに触発され、
8月19日の「とまと畑」での自らのライブの感触から、
アコースティックギター一本できちんと成り立つロック・ソングを
やりたいという気持ちがスパークし勢いで作った。
細かいところは先のことにして、
核となるところは十分に形にできた。
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会場のガヤガヤぶりは、
ステージから目でも耳でもダイレクトに感じるし、
演奏中であっても、MC中であっても、
ステージの前を平気で横断していく人は少なくない。
気にはなるが、この程度の自由さはあっていい。
こちらも自由になれる。

こうした状況に関係なく演奏は真剣に臨めた。
ただ、MCはまともにやってもどうしようもないなと。
むしろ長くなるほど、お客さんは心も体も寒くなるだけと察し、
ほとんどトークはしなかった。
それは正解だったと思う。

いくつものミス、やりたいようにできなかった箇所も多数。
完成度はまだまだだ。
しかし気持ちがのったし、
「“激しい雨”はこうありたい」という方向性がはっきりしてきて、
ボディもハートもそれに反応している。
いい感じになってきている。

「とかちマルシェ音楽フェスタ」に出演できたのは、
十勝時代からの知り合いである女性ミュージシャン
mitsumi(みつみ)」さんのおかげである。
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mitsumiさんは私の次に出演し、ステージ経験の豊富さを感じさせる
柔らかくも安定した歌と演奏を繰り広げていた。

また、このイベントの出演にあたり、
メールで何度か連絡調整をしてくれたサワキさんという
スタッフの方にもお目にかかれた。
かわいい方だった。
感じのいい方だった。
人気者だろうと即座に推測できた。
mitsumi
さんの妹さんにもお目にかかれた。
きれいな方だった。
mitsumi
さんの周囲の女性はきれいな方が多い。
mitsumi
人脈は様々な意味で重要だ。

ステージを終えた私は、数ある出店ブースの中から、
ランチョ・エルパソのナポリタン(500円)と
キーマカレーのピタサンド(500円)をセレクト。
ノンアルコールビールをお供に楽屋テントで食べた。
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小中学生の頃、給食に出てきたナポリタンの味だった。
太麺で、ピーマンとタマネギがほんの少しだけ入っている。
ほんの少しなのに主張がやけに強い昭和50年代のナポリタンだった。

ピタサンドは、写真方向が逆になり写っていないが、
サンドされた具が豊富で、食べるほどにあふれてきた。
十勝を代表する洋食店の味を楽しめた。

今回も恒例の「十勝買い出し」をした。
5月と7月に帯広を訪れた際は、
あまりの行列にあきらめた高橋まんじゅう屋の大判焼。
今回はあん6つ、チーズ4つの計10個をきっちり買えた。
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買ってすぐ、あんとチーズをひとつずつ食べた。
買いたてはやっぱりおいしい。
他の店にはない甘みの強さと安心感。
まさしく、ザ・帯広な逸品だ。

このほか、テキサスで帯広岩田水産の珍味を買い、
エスタでクランベリーのクッキーを買い、
今回もダイイチで十勝大福本舗の大福を買った。
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幕別の会社が作った大福が帯広で売られているのに、
製造元は江別工場だということを初めて知り、少なからず動揺した。
江別のどこかで売っているのか。
江別は岩見沢から近いんだぜ。
十勝まで行かなくても買えちゃうのか。
後日リサーチだ。

寒い季節に十勝を訪れたら、音更の藤田ブロイラーの鶏肉や
ヤムヤムのザンギ弁当を買って帰りたい。
それから三方六の切れ端もそろそろゲットしたいところだ。
いずれも夏場における長時間の車内放置はNG商品だ。
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知っている顔にも何人か出会えた。
帯広時代の仕事上での関係者を見かけ「お久しぶりです」と言い、
別の仕事関係者も見かけたがお互いに無視した。

ダイイチとフクハラのレジ店員が変わらず働いていたことに
なんとなく安心し、
道東ジョンさんとの音楽談義にアルコールを欲した。
泊まりで来れたら良かったのにと、
この日最も残念に思えたジョンさんとのひとときだった。

素晴らしいフェスタだった。
十勝の風土に癒やされ、建設が進んだ厚生病院を眺め、
mitsumi
さんの周囲の女性はきれいな方が多かった。
ギターが連れて行ってくれる旅は楽しい。



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