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今回もライブのお知らせから。

■日時 2017年2月4日(土)17時30分スタート
■場所 studio REST(帯広市大通南8丁目さいかわビルB1)
■料金 前売1,000円、当日1,500円
■出演(敬称略)
      池田正樹、さざなみしおん、ナホ、野久、越田達也、
      やままさ、箱崎恵、志不人、激しい雨

これほどライブのお知らせをするのは久しぶりだ。
スタジオレストが出演者を早くに示してくれたこともあるし、
楽しみでワクワクしているから、知らせたくなるのだ。

今回はライブの進め方を少し変えてみる。
ハーモニカの取り外しとカポタストの装着のとき以外は、
短いトークも含め常にギターを鳴らした状態で
やってみようかと。

そして新曲を3曲やる。
既に新曲は、歌詞とメロディと展開ができあがっているのが6曲、
メロディと展開のみができあがっているのが2曲、
メロディのみ2曲、歌詞のみ1曲と、新曲ラッシュの状態だ。

特にこの半年、苦悩の日々を過ごしてきたが、
歌詞はダークでへヴィなものにしたくはなかった。
音楽活動をしているときに、
あの嫌な気持ちを思い出したくないからだ。

また、歌詞のテーマは狭く、小さく。
それでいて、なんとなく広がっている感じを出せたらと思っていた。
そして、ちょっとコミカルでありたいと。

歌詞、メロディ、展開ができあがっている6曲のタイトルは、
「魔法のブーツ」、「準備はいいか」、「ほどほどに」、
「不眠の歌」、「大豆を転がせ」、「あんなに好きだったのに」。

ピンときた方もいらっしゃるだろう。
「不眠の歌」はツェッペリンの「移民の歌」、
「大豆を転がせ」はストーンズの「ダイスを転がせ」を、
良く言えばリスペクトしたものであり、
悪く言えばもじったものだ。
ただどちらの曲も中期ビートルズのようなメロディラインだ。
こんな感じで歌詞づくりを遊んでいる。
こんなに楽しい遊びはなかなかない。

というわけで、2月4日のライブで披露する予定の3曲を
ライブ前に紹介したい。
本日は「魔法のブーツ」。

魔法のブーツ

固く不器用 最初はてこずったこのブーツ
今じゃこなれて すり減ってクタクタ いい感じ
手入れ よろしく 愛情注ぐよ 惜しまずに
魔法かかって 連れてってくれるよ いいところ
たとえ朝は雨でも 虹に出会えるから

過ぎてしまえば 大したことでもなかったと
ブーツに魔法かけ 連れてってくれるよ いいところ
たとえ寒い夜でも 星に出会えるから

たとえ朝は雨でも 虹に出会えるから
たどり着く場所こそが 行くべきところなんだよ
たどり着いた場所こそ 行くべきところだったんだ

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メロディラインは80年代のAORを和風にしたような感じ。
歌とギターがロック寄りなのでAOR色が薄れてしまうが、
それがいいのか悪いのか現在手探り中だ。

私は靴が大好きだ。
出かけるとき、どの靴を履いていくのか決めるのが楽しかったりする。

お気に入りの靴を手に入れ、がんがん履いて、手入れはまめに。
愛情をもって付き合っていると、
その靴が素敵なところへ連れて行ってくれるよ、という歌詞だ。

私は買った、あるいはもらった、いわゆる「ちょっといいもの」を、
特別なときに着るとか、使うとかをしない。
がんがん着るし、使う。
そうすることで愛着が生まれる。

特別なときだけだと、よそ行き感が出てしまい、
こなれていない感じがにじみ出るようで恥ずかしく、
また、本番に弱いタイプになってしまうと思い込んでいる。

歌詞の最後の部分。
こんなはずじゃなかった、という場所にはたどり着かない。
そこにたどり着くような行動や振る舞い、意識で
普段過ごしているのではないかと考えるようになった。
今、自分がいる場所は、行くべくして行ったところだと。
自業自得、仕方ないんじゃないか。
自分がいるべき場所ではないと思ったら、
そこからいなくなればいいだけのことだ。
楽になろう。

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まずはライブのお知らせを。

日時 2017年2月4日(土)17時30分スタート
場所 studio REST(帯広市大通南8丁目さいかわビルB1)
料金 前売1,000円、当日1,500円
出演(敬称略)
       池田正樹、さざなみしおん、ナホ、野久、越田達也、
       やままさ、箱崎恵、志不人、激しい雨

私、「激しい雨」は一人バージョンでの出演だ。
新曲を3曲放り込む予定で、とても楽しみだ。
新しいことにトライするのはワクワクする。
これまでよりホットかつ開放的にプレイするような気がしている。
よろしくお願いします。

                  ◆

さて今回は、2016・ブック・オブ・ザ・イヤー。
私が2016年中に読んだ小説の中から、
特に印象に残ったり、心が動いたような作品を紹介させていただく。

■柚木麻子「本屋さんのダイアナ」(2014年)
   2016_柚木
2016年は柚木さんの著書を5作品読んだ。
著者別では2016年トップの作品数だ。
なかでも一番心に残ったのが「本屋さんのダイアナ」。

小学三年生の時出会った二人の女の子。
一人はお嬢様で、一人は母子家庭で母はキャバクラ勤め。
そんな対照的な二人ながら親友になった。

ところが、中学、高校、成人と少女から大人になっていく中で、
ある誤解が生じ、二人は音信不通の絶好状態に。
後半は苦い場面も少ないが、主人公ダイアナの健気さというか、
瑞々しい心に胸をうたれました。

■近藤史恵「はぶらし」(2012年)
   2016_近藤
脚本家の女性(36歳独身)のところへ、ある夜突然、
それほど親しくもなかった高校の同級生(女性)から電話が。
一週間、居候させてほしい、仕事が見つかったら出ていく、と
しつこくせがまれる。

この同級生の図々しさと脚本家の葛藤にイライラするし、
どんどん悪い方向へ向かう展開にも嫌気がさすが、
脚本家の心理描写が面白い。

泊まりに来た初日、同級生は歯ブラシを持っていなかったので、
買い置きしておいた未使用のものを渡し、同級生は歯を磨いた。
翌日、同級生は歯ブラシを買ってきた。
それを脚本家にあげるのかと思いきや、
昨日使用した歯ブラシを返してきた。
そんな女性の話です。

■桜木紫乃「霧(ウラル)」(2015年)
   2016_桜木
昭和30年代から40年代にかけての根室における
政財界及びヤクザ業界と、それにまつわる女三姉妹のお話。

まず、この時代の根室は華やかであり、血気盛んであったことを
思わせる描写が多く、大変興味深かった。
「写真で振り返る昭和の根室」みたいな本が
図書館にあったら借りたい(その程度の興味か)。

共感や感情移入ができる内容ではないし、
男たちの抗争や女たち確執も、根本的な原因がよくわからないが、
北の最果ての地で昭和中期を生きた人々の混沌感だけで
十分に楽しんで読めた。

■東山彰良「イッツ・オンリー・ロックンロール」(2007年)
   
2016_東山
ロックバンドもの小説は描写が難しい。
言葉にすると薄っぺらになってしまう傾向がある。
この作品は地に足がついていた。
行間から音が聞こえてくるかのようだった。
筆者は心からロック・ミュージックが好きなのだろう。

博多に住む30半ばのバンドマンが、
事件に巻き込まれたり、ひょんなことから売れてしまったり、
また売れなくなったり、それでいて音楽はやめられず。
行きつ戻りつ、ロックにとりつかれた男の
ドタバタ&悲喜こもごもを描いている。

主人公が敬愛しているのが、スティービー・レイヴォーン。
この作品を読んだ影響で、結果的にレイヴォーンのCDの
BOXセットを購入するまで至った。

■井上荒野「ママがやった」(2016年)
   
2016_井上
井上さんの文体、表現、展開、場面の切り取り具合と省略加減。
実に素晴らしい。
私の感覚にぴたっとくるし、その巧さにため息が出る。

この作品は、72歳の夫を殺した80歳の妻と、その子供達の話。
乱暴な言い方をすると、特徴的なエピソードを盛り込んだ家族紹介の
ような内容で、ストーリーの軸になると思われた「夫殺害」が
完全にぼやけてしまっている。
しかし、そんなことはどうでもよくなる文章的な面白さがある。

あっけらかんとした家族である。
家族に対して無関心で、けろっとしている。
しかし実は全部知っている、というような毒々しさも垣間見られ、
うまいこと描くものだと、また感心してしまうのです。


まずはライブのお知らせを。

■日時 2017年2月4日(土)17時30分スタート
■場所 studio REST(帯広市大通南8丁目さいかわビルB1)
■料金 前売1,000円、当日1,500円
■出演(敬称略)
      池田正樹、さざなみしおん、ナホ、野久、越田達也、
       やままさ、箱崎恵、志不人、激しい雨

アコースティック系のライブです。
私、「激しい雨」は一人バージョンで出演します。
よろしくお願いします。
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昨年11月、ザ・ハート・オブ・ストーンの10枚目となる
オリジナルアルバム「GOOD TIMES」をリリースした。
その後、札幌と帯広でライブを行い、2016年の音楽活動を終えた。

そして、2017年。
新しい曲へのトライが始まった。
2016年は1月から10月までレコーディングをしたため、
新曲に取り組めなかった。
とはいえ、その間に新曲の素案はいくつか生まれていた。
メロディと曲構成だけ整理できたものは10曲近くあった。

12月23日に昨年最後のライブを終えて以降、歌詞づくりを始めた。
クリスマスから年末、正月、成人の日と、時間があれば歌詞を考えた。
ところが全く思い浮かばない。
タイトルを一曲も決められず、一行すら作れない
歌いたいことが明確ではなく、使いたい言葉もない。

それがストレスになり、ウイスキーをちびちびやり始める。
昨年終盤からのマイブームつまみは「フルーツグラノーラ」
カルビーのスタンダードなのがお気に入りだ。

牛乳やヨーグルトと一緒ではなく、
そのまま食べるのが私にとってのベストだ。
そこそこ甘く、香ばしいのでやめられなくなる。
気づくと食べ過ぎてしまい、腹がパンパンになることもあるが、
翌日は胃もたれをすることもなく、お通じも良い。
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この2か月くらい、800グラムのものを
ほぼ週一ペースで買っている。
ちなみに帯広ではダイイチ・スーパーが最も安い。
すっかりはまってしまった。
フルグラ摂取と関係しているのかどうか定かではないが、
通常の食事で、パンやお好み焼き、麺類、
さらにはフライ・から揚げまで、粉系の食べ物を全く欲しなくなった。

                     ◆



1月14日、今年初のザ・ハート・オブ・ストーンの練習。
メンバーに6つの新曲を披露した。
歌詞は一曲もできていないため、
「ラララ」や「ルルル」でメロディラインを口ずさむ。
ギターのリフやドラムのキメやリズムが決まっていた曲もあり、
それを試し、繰り返していくと、別のアイディアも浮かんでくる。
そうした広がりを感じられるのが新曲の楽しみでもある。

やればやるほど、イメージが狭まっていくこともあるし、
曲のクオリティの低さを思い知り、ボツになることもある。
それは使える曲かどうかを見極める必要な手続きであり、
ボツになって残念というようなマイナスな気持ちにはならない。
単純に新しい曲にトライできるのは楽しいものだ。

メンバーと新曲の音合わせをしてみて、
歌詞のイメージや路線が見えてきた曲があった。
音を合わせたことで言葉につながる。
歌詞は音があってのものだと改めて思う。
詩でも文章でも俳句でもなく、歌詞なのだと。

その練習以降、4曲の歌詞がほぼほぼ出来上がった。
まだいけそうな気もするが、同じ時期に何曲も作ると、
似たような世界観になるおそれもあると思い、
ひとまず4曲にとどめた。
2月4日のライブでは、いずれかの新曲を披露する予定だ。

歌詞づくりが軌道にのったら、プレッシャーから解放され、
それはそれでアルコールが欲しくなり、
数年ぶりに芋焼酎(黒霧島)を購入。
飲むものは変わっても、つまみはフルーツグラノーラ。

外で飲んでいてもフルグラを欲してしまい、
家に帰ってフルグラで飲み納めている。
コラボやアレンジをせず、素のままフルグラを食べる私にとって
難点なのは、こぼれやすく、ちらかりやすいいこと。
反面、すぐに掃除するようになった。

まさにフルグラ・クレイジーな状態だ。
このブームの行方はいかに。
フルグラによって食生活というか、食嗜好に変化が現れた。
もしかしたら全ては妄想であり、勘違いかもしれない。
しかし、妄想と勘違いがないと日常はちょっと寂しいかもしれない。


1月8日、野付(のつけ)半島に行ってきた。
北側にある知床半島と、南側にある根室半島の中間あたりにある
細長い半島で、平仮名の「つ」のような形をしている。
あまりの細さに、小さな北海道地図では省略されていることもある。

半島のつけ根から先端までは28kmほどあるらしいが、
一般人が自動車で行けるのはつけ根から18kmほどだ。
ちなみに、つけ根から半島の中間くらいまでは標津町で、
中間から先端までは別海町である。

10年以上前になるが秋に訪れたことはあった。
当時から、最果て感が甚だしいこの半島の冬はどんななのだろうと
興味を持った。
その頃から、人の少ないところに出かけたくなる、
私の寂寥志向や閑散ムーブメントが始まっていたようだ。
そして今、私は帯広に住んでいる。
この道東アドバンテージを活かさないわけにはいかない。

とはいえ、帯広-札幌間よりもずっと距離がある。
冬場のロングドライブはふんぎりが必要だ。
それに、行くならば晴れの日にしたい。
そんなこんなで二度の冬をやり過ごした。
こんなスピリットじゃいつまでも行けない。
というわけで、あれやこれやを一日断ち切って、
新年早々、東へと車を走らせた。

目的は野付半島だけではなかった。
標津町にある蕎麦屋「福住総本店」
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ここにどうしても行っておきたかった。

そのリーズンは、根室在住のカルチャー知人N山氏からの
「福住総本店は蕎麦屋でありながらラーメンとカツカレーが絶品」
という情報だった。
ロングドライブの途中のカツカレーは理想のシチュエーションだし、
カレー店ではないところのカツカレーというのが心をくすぐる。
カツカレーに野付半島。
冬場とはいえロングドライブをするには十分なリーズンだ。

で、福住総本店のカツカレー(1,030円)。
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結構な量だった。
この豪快ぶりだけで、出会えて良かった、という気持ちになる。
ライスが見えないが、茶碗2杯強はあった。
野菜の旨みを感じるマイルドなルー。
ノット・スパイシーだ。
カツがきちんとしているのが嬉しい。
強烈な個性はないが、食べやすく、食べ飽きしない。
いいカレーに出会えた。

で、野付半島へ。
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国道244号線から野付半島に入ると、終点まで信号なし。
カーブは若干あるが、起伏は全くなしの平坦ロード。
終わりのない道を進んでいるような錯覚をする。

細長い地形なので海まで近い。
かつ平坦なので、至るところにテトラポットがある。
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極寒の地域だ。
海の水も凍るだろう。
どこまでが陸で、どこからが海なのかがわからない。
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約18kmを走ると、一般車両は立入禁止の看板が立てられている。
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振り返り、来た道を見る。
道道950号の起点の看板がある。
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以前、秋に訪れたときは、立ち枯れしたトドワラの荒涼感に圧倒され、
まさに秘境だと思ったが、
冬に来ると、雪に覆われて、手のつけられていない素朴な自然地帯という
印象だった。
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エゾシカをたくさん見かけた。
15mほどの距離で見たのは数頭だったが、
200m先に見えたのまで含めると50頭くらい見た。
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ここのエゾシカはどれもふっくらしていた。
食料に不自由していないのだろう。

キタキツネも何匹か見かけたが、いずれもふっくらしていた。
普段、街はずれや山中の幹線道路で見かけるキタキツネは
痩せていることが多く、ハングリーでアングリ―な目が怖かったりする。
野生のキツネが珍しく感激してしまう観光客の女性が、
「やだ、かわいい」などと言っているのを見かけたこともあるが、
私からすれば、痩せていて目つきが鋭く、
この世の全てにNOをつきつけるかのような反体制主義のFOXにしか
見えず、関わるのはよせ、とハートエッジが反応した。

野付半島から約16kmの距離にある国後島がうっすらと見えた。
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行きと帰りでルートを変え、約540kmのドライブ。
標津羊羹も食べた。
道中に聴いたHBCラジオは楽しかったし、
太田裕美の1975年リリースのサードアルバムはフルに3回聴いた。
結構なことだ。
生産性も、合意も、刺激も、学習もなかったが、
資本主義や民主主義や成果主義などを求めた旅でもない。
ご都合主義で楽しく過ごした。


先日、職場の21歳の女性と二人で出張へ。
私が運転し、彼女は後部座席に乗ってもらった。
往復4時間のロング・ドライブだったため様々な話をした。

音楽の話にもなった。
彼女はi-podで音楽を聴きながらバス通勤をしている。
現代のJロック・男性バンドを中心に聴いているようだ。

彼女は昨年の春に短大を卒業し就職した。
昨年12月に初めてそこそこの額のボーナスが支給された。
「ちょっと大きな買い物でもしたのかい?
 あるいは、するつもりなのかい?」とコールしてみると、
「するつもりですね」とのレスポンス。

「何を買おうと思っているんだい?」とコールしようと思ったら、
「新しいi-phoneを買うか、
 パソコンを買うか迷ってるんですよ」と連続レスポンスをされた。

彼女はパソコンを持っていない。
21歳のきちんとした社会人としては、今なら珍しいかもしれない。
就職してから色々と調べることが増えた。
インターネットはi-phoneにより対応しているが、
見ずらいし、保存にも困るという。
写真が増えて容量を使っていることもネックらしい。

しかし、話を続けていると、
調べものと写真保存がパソコン購入を検討している
最大の動機ではなかった。
i-podへの音楽取り込みの手段がないことだった。
i-podへの音楽の入れ替えは、
実家のパソコンを使うしかない状況らしい。
確かにそれは不便だ。
いちいち60kmほど離れた実家に行かなければ
i-podミュージックを更新できないとは。
それにしてもかわいらしい理由じゃないか。
音楽と写真をそれなりに保存できる容量と
インターネットがストレスなく使えるパソコンならそれでいいという。

そんな彼女だが、i-phone更新の気持ちの方が強そうだった。
よくわからないぜ。
でも、「それでいいんじゃないか」と言ってしまうのが私だ。

しばし音楽の話をしている中で、どんな音楽を聴くのかと聞かれた。
頭の中で即座に浮かんだのは「ザ・フー」だったが、
その回答は私にとっては正解だが、彼女にとっては不正解だ。
「フレディ・キングとキャロル・キングとキング・クリムゾン」
というキング攻めの回答も頭をよぎったが、
彼女にとってはやはり不正解だ。
そこで、「結局、ザ・ビートルズとザ・ローリング・ストーンズを
よく聴くんだよなあ」と答えた。
お互いにとって、とりあえず正解だろう。

そんな私の「2016・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を お送りします。

■スティーヴィー・ワンダー「バラード・コレクション」
   
2016_スティーヴィーワンダー
7月に帯広のライブハウス「チャボ」に出演した際、
共演したMichiさんという札幌の女性アーチストが、
アンコールでチャボ・バンドをバックに、
スティーヴィー・ワンダーの「リボン・イン・ザ・スカイ」を演奏。

プレイにも楽曲の素晴しさにもいたく感動し、
これを契機に、スティーヴィー・ワンダーをへヴィに聴いた。
特に、きちんと聴いたことがなかった70年代の作品を中心に聴いた。
などと言いながら、ここでセレクトしたのは「バラード・セレクション」。
オリジナルアルバムではなく、まとめモノだ。
恐縮です。

「リボン・イン・ザ・スカイ」が収録されているのが
このアルバムだけだったことが、本作をセレクトした要因だが、
癒し、和み、切なさ、すっきり感など、
あらゆる穏やかな感情を招く珠玉の曲が収録されている。

ストーリー性や方向性を感じない単なる寄せ集めのアルバムには
閉口するが、
スティーヴィー・ワンダーのパフォーマンスと楽曲のクオリティは、
まとめ系アルバムという小賢しさを完全に凌駕する。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン「IN STEP」
   
2016_スティーヴィーレイボーン
次もスティーヴィーだ。
しかし、今度はレイ・ヴォーン。ブルース・マンだ。

これまでレイ・ヴォーンに交わることなく生きてきた。
聴くきっかけになったのは、東山彰良氏の小説
「イッツ・オンリー・ロックンロール」に出会ったことだ。
主人公がレイ・ヴォーンの影響を色濃く受けたという設定だったのだ。

ベスト盤から入門したが、すぐにもっともっと知りたくなり、
最終的にはオリジナルアルバム4枚+ライブ盤1枚の
BOXセットを購入。
ストラト・ギターならではのキレと艶。
それでいて図太く、腰のあるモダンな音を出す。

このプレイに夢中になるブルースマンの気持ちがよくわかる。
その反面、レベルが高すぎて、どんなに努力をしても、
レイ・ヴォーンの部屋には入れないどころか、
同じ町内会にも入れないような気がして落ち込みもする。

セレクトしたアルバムは、生前に残した最後のスタジオ・アルバム。
初期作品のような勢いや圧倒感は控えられている感はあるが、
熟練ぶりと安定感が伝わり、私にとっては最も受け入れやすい作品。

■ねぎっこ「ティー・フォー・スリー」
   
2016_ねぎっこ
2016年最大の音楽的発見は「ねぎっこ」だった。
新潟県のご当地アイドル。
既に結成15年。
全国的な知名度は低い。
私が「ねぎっこ」を知ったのはラジオ放送だった。

シングル曲「矛盾、はじめました。」を激しく気に入ってしまい、
2016年4月にはブログでも語った
そして、5月にリリースされた本作も実に魅力的な作品だった。

70年代的ディスコミュージックや80年代的AOR、
あるいは90年代的ジャパニーズ・カフェミュージックを
現代的に味付けしたようなサウンド。
ボーカルの本格さ不足の加減がちょうど良く、
薄っぺらなテクニックに走っていないところもいい。

アイドルらしからぬ大人ポップだが、
変に頑張ってサウンドと喧嘩してしまうようなことはなく、
ねぎっこの個性とうまく馴染み、
気楽にずっと聴いていられる良質ポップに仕上がっている。
この方向性を見い出したことがすごい。
失礼かつ勝手な希望だが、今ぐらいのマイナー感を保ってほしい。

■エルヴィス・コステロ「ベスト・オブ・エルヴィス・コステロ」
   
2016_コステロ
このアルバムを購入したのは10年以上前だ。
にもかかわらず、最も聴いたのは2016年だった。
心がガヤガヤして落ち着かない夜、
CDライブラリーでたまたま目に入ったのがこのアルバムだった。

ひっかかりなく、すっとしみ込んでくる声とメロディ。
荒んだ心を何度となく和らげてくれた。
コステロってそういうアーチストだったか?
いや、年齢を重ね、私自身のコステロ・ミュージックへの
向き合い方が変わったのだ。

JポップやJロックをメインに聴く人には伝わりにくいサウンドだし、
事実キャッチ―なメロディラインは少ない。
しかし、ロックだよなぁとニヤリとしてしまうような
エッセンスと空気感にあふれた独自の世界を築いている。

2010年代も後半に突入してきた今、
「エルヴィス」と聞いて「プレスリー」を連想する人は減り、
何も連想できない若い世代が増えてきた。
「エルヴィス」と聞いて「コステロ」と反応するのは、
主に1960年代に生まれたロック好きだけだろう。
私はそんなマイノリティを守っていかなければならない。
それは責任でも、ましてや誇りでもない。
偶然の役割かなあ、と思っている。

                    ◆

出張に同行した21歳の女性とはテレビドラマの話にもなった。
彼女は、小栗旬、生地斗真、東出昌大が出演するテレビドラマは、
とりあえず第1回の放送を見てみるらしい。
私の日常において耳にしないし、口にも出さない俳優陣の氏名に
カルチャー的刺激を受けた。

「そういう俳優はいますか」と聞かれたので、
「オダギリジョーと大森南朋が出演するのは気になるね」と答えた。
「ああ」というレスポンスだった。
不正解だったようだ。


2017年になった。
大晦日は16時台からアルコールをイントゥしたせいか、
20時頃にはもうアルコールを受け付けない状態になり、
少し酔ったし満腹だしで、
おそらく22時頃にはベッドに倒れ込み、
そのままニューイヤーを迎えた。

目が覚めたのは午前6時すぎ。
十分な睡眠時間と熟睡により、実にすっきりとしていた。
まだ眠っていたっていいんだぜ、が許される朝だったが、
昨夜からの満腹感か継続していたため、
焼肉とライスを食べるというミッション以外は、
どんなことにも応えられるような状態だった。
そこで初日の出を見に行くことにした。

これまで初日の出を見に出かけたことはない。
元旦の朝は暴飲暴食のダメージがあり、かつ外の寒さを想像すると、
夜明け前に出かけるなど考えられない行動だと思っていた。
自制と忍耐なしには成しえないことだ。
大晦日から元旦くらい自制と忍耐からは解放されたいぜ。

しかし、年をとると、自制も忍耐もなしにできてしまう。
早寝早起きが自然に身についたこともあるし、
何よりも、夜明けの快晴率が極めて高い帯広にいるという環境が、
初日の出鑑賞への興味をかき立てた。

ただ何の予習もしていなかったため、
帯広のライジングサン・スポットがわからなかった。
これまでの早朝散歩の経験をもとに考えたところ、
十勝大橋、鈴蘭大橋、弥生トンネルの上の公園の3か所しか
思い浮かばなかった。

十勝大橋と鈴蘭大橋は駐車スペースの心配があったため、
弥生トンネルの上の公園を選択。
驚くほど平坦な土地の帯広で、僅かに存在する坂道の上の公園だ。

「よぉーこそ酉年」なので、
i-podをストーンズの「リトル・レッド・ルースター」にセットして車を発進。

6時40分頃、現地に到着。
ここに初日の出を見に来る人などいないと思っていたが、
初日の出目的と思われる車が4、5台あるではないか。
地味にライジングサン・スポットなのか。
情報収集もせず、帯広歴3年でこの場所をセレクトできたことが
嬉しくなった。

それにとどまらなかった。
次から次に人が集まってきた。
6時55分頃には車は15台近くに達し、 見物者は50人くらいになった。
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近所から歩いてきたと思われる人も多くいた。
全然地味なスポットじゃないじゃないか。

7時01分、初日の出登場。
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7時03分、太陽の姿が大きくなってきた。
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写真左は弥生通り。
帯広南部の主要道路だ。
ほとんど車は走っていない。
元旦っていいものです。

7時05分、太陽がほぼ全貌を現した。
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私は今、生まれて初めて、初日の出体験をしている。
そんな感慨にふけっていたら、
一斉に周りの人たちが帰り始めた。

早くないか。
もう帰るの?
太陽が全貌を現した7時07分には、
もうほとんど残っていなかった。
これが初日の出の常連さんの常識であり作法なのか。
初日の出業界を知れた貴重な体験だった。

早朝から外出し、晴れ晴れとした気持ちになったせいか、
今日はまだ帰りたくないと思った。
というか、今日は始まったばかりなのだが。

そこで、ライジングサン・スポットにノミネートされながら
落選の憂き目にあった鈴蘭大橋へ。

7時25分、鈴蘭大橋に到着。
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十勝川のけあらしに浮かぶ朝日。
なんとも幻想的じゃないか。
日の出から30分近く経っていたが、見物人は10人近くおり、
そのうち4人は、三脚を持参してキャメラを構えていた。
日の出時刻にはもっと人がいたのだろう。

鈴蘭大橋を渡れば、そこからは音更町。
柳月スイートピアガーデン近くの農道で朝日を見る。
20170101_06.jpg
雪原に走る太陽の道。
逆光が導く風景だ。

背面の風景がこれ。
20170101_07.jpg
日高連峰がくっきり見えた。

十勝の元旦を早朝から満喫できた。
朝が充実したせいか、
帰宅後は午前中から手持ち無沙汰になり、食って寝てのリピート状態に。
それが正月のスタンダードでもある。
こんな感じで2017年が始まった。
今年もよろしくお願いします。



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