8月下旬のこと。
私の職場の30人程度が、
とあるイベントの手伝いのために、江別市へ行くことになった。
江別市での集合時刻は午後2時。
皆、職場で昼食をとり、昼休みを終えてから、
出発することになっていた。
江別市へ行く30人は、乗る車を振り分けられた。
私と同乗するのは、中村NBR、新開(しんかい)氏、
すーさん鈴木氏と私の4人だった。
このメンバーを見て、私はチャンスだと思った。
融通の利く顔ぶれだったからだ。
昼時をはさむ数少ない外勤チャンスを逃すわけにはいかない。
私は3人に対して、昼休み中に職場を出発し、
途中でラーメンを食べて、江別市に行こうと提案。
3人はあっさり了承した。
おそらく他の27人のうち20人は、
堅苦しい理屈をこねて渋られただろう。
そして向かった店が、「おうぎ屋」であった。
■おうぎ屋(札幌市厚別区厚別西2条2丁目)
この店は、一度紹介している(2008年2月26日の記事)。
その時は、醤油ラーメンを絶賛した。
この店は「つけ麺」が美味しいという情報を、
雑誌やインターネットで、よく目にしており、かねて気になっていた。
しかし、2月当時は近所(北21東16)にあったので、
いつでも行けるだろうと暢気にしていたら、
4月頃、どういうわけか厚別に移転した。
それ以来、おうぎ屋へ行きたい度が下降していた。
それは、遠くへ行ったからだけではなく、
「つけ麺」というものが、ほんとに絶賛するほどのものなのか、
信じがたかったからだ。
事実、それまでに私が食べたことがある「つけ麺」は、
スーパーマーケットで売っている「ざるラーメン」を、
それなりにしっかりさせたようなものばかりだった。
しかし、江別へ行く道すがらで行きたい店は?と考えたら、
最初に「おうぎ屋」が思い浮かんだ。
遠く離れても、私の心の中に、おうぎ屋のラーメンの美味しさが、
忘れられないものとして生き続けていたのだ。
つけ麺を食べた。
かなり美味しかった。
一口目で、あまりの美味しさに驚き、
二口目で、感動のようなものが心にじわっとひろがり、
三口目で、うなってしまった。
以降は、ただ夢中で食べた。
魚系と肉系のダシの、どちらも強めに出た超和風テイストだが、
バランスが非常に良く、見事に融合している。
特に魚系の味の出方が素晴らしい。
麺は小麦さ満載で、くせがなく、とても食べやすい。
これが私の中のつけ麺ブームのきっかけとなった。
その反動から、この日から今日まで、ラーメンは一度も食していない。
というか、この1か月半における外食のほとんどが、
つけ麺だったように思う。
つけ麺のタレは濃い。
そのままで飲むには無理がある。
しかし、そばにそば湯があるように、
つけ麺は、スープ割というのがある。
これがまた美味しかった。
しみるような和風テイストで、
小さい頃、食べたことがない味なのに、懐かしい味に思えた。
文句なしにA評価(★★★★★)でカモンベイビー。
ちなみに、同行した3人は皆、醤油ラーメンを食べた。
すーさん鈴木氏は、私が「どうでしたか?」と聞くと、
言葉は発せず、右手でOKサインを出した。
新開氏と中村NBRは、注文をした後、食事を直前にして
店の入口の喫煙スペースへ煙草を吸いに行ったことから、
彼らの評価は微妙だろうと思っていたら、
案の定、美味しかったとは言ったものの、絶賛ではなかった。
特に、中村NBRは、味はどうだった?と聞いているのに、
「大盛りを頼んだのに、普通の量だったような気がする」と
繰り返すばかりだった。
醤油ラーメンもかなり美味しいです。
■真[SHIN](札幌市東区東苗穂3条2丁目)
私のつけ麺ブームのきっかけになったのが「おうぎ屋」であるならば、
ブームを確かなものにしたのが、この店である。
麺は極太で、讃岐うどんくらいの太さはあるだろう。
そしてやや堅めである。
一口食べて圧倒された。すげえ度は相当高い。
さらに、麺の量に驚く。300gもあるらしい。
普通のラーメンのほぼ2倍である。
つけ麺は、普通のラーメンよりも麺の量を食べられるが、
この量だと、後半かなりきつい。
一般女性は完全に無理な量と言ってもいいだろう。
スープは、少しとろみがあって濃厚である。
でありながら、かつおダシが利いた和風テイストである。
そして、甘みもあり、非常にまろやかな味がする。
私の想像だが、おそらく少しだけ砂糖が入っていると思う。
スープ割にすると、まろやかさとかつおダシがさらに増し、
コクが出まくりになる。
ここのスープ割は、残ったタレに、ただスープを入れるのではなく、
何かを加えて、より濃コクな味にしている。
これは美味しい、というより旨い。
なお、カツオだしが利いているせいか、たこ焼き味もする。
「たこ焼きスープ」というものがあるとすれば、
おそらくこういう味だろう。
それにしても、この濃厚まろやかスープと極太麺の組み合わせは、
かなり強烈であり、かつ中毒性のある味だった。
ここのつけ麺を食べた3日後くらいにリピート欲求が発生し、
5日後には我慢できなくなり、
結局、1週間に2度も食べに行ってしまったほどである。
ただ、濃コクすぎて、短期間に複数回食べると、
飽きやすいかもしれないので注意。
しかし、いずれにしても、素晴らしい作品である。
ここまでくると、ラーメンのカテゴリーを超えている。
ラーメンではない別の食べ物といってもいいくらいである。
評価は、Aまであと少しの特B評価(★★★★+)でよろしく。
■あらとん(札幌市中央区北12条西20丁目)
現在、札幌にあるラーメン店における行列人数では屈指の店だろう。
営業時間が9時から18時と、
「サラリーマンか!」的な設定をしている。
札幌場外市場内にあるためだろう。
行列待ち必至のため、先日は土曜日の午前10時30分に行った。
にもかかわらず、ほとんどの席は埋まっており、
午前11時には10人くらいの行列ができていた。
人気店たるパワーのあるつけ麺である。
スープは、煮詰めたような醤油味がベースになっており、
少~し苦みさえ感じる渋めの味。
ただ、表面的に感じるのは、ニンニク味とすり下ろし玉ネギ味。
肉系、魚系のダシ味が奥に潜んでいるのだが、あくまで奥であり、
まずはニンニク&玉ねぎ味が、ぶつかってくる感じである。
玉ねぎが苦手な方には厳しいかもしれない。
麺は、極太で、少しだけ縮れが施されている。
前出の真(shin)は、うどん的な麺で、
ラーメンの域を超えた別物ぶりが顕著だったが、
あらとんの麺は、普通のラーメンをかなり太くした感じ。
太いが食べやすく、スープとの絡みも良い。
その点において、大衆的な強烈度は非常に高い。
ここは、店の空気感が何か微妙である。
私のセンスとは、どこか馴染めないところがある。
店内には、以前はビートルズが、
先日はボブ・マーリーが流れていたが、
基本的には静粛とした感じで、
空気の中にピンと張った糸が見えるようである。
その結果、笑顔や和み、落ち着く雰囲気といったものが非常に薄い。
それは、元ヤン的風貌&目つきの店員達のせいでもあり、
市場のような薄暗い店内のせいでもあり、
店員・客ともお互いに見え過ぎる配置に
なっているからでもあるだろう。
行列に並んでいるお客さんに対する仕切りも、
放任度が高く、ちょっと微妙。
なんとなく、ビートルズやボブ・マーリーに
申し訳ない気持ちになる。
ここは、人によって評価が分かれるだろう。
荒削りで、即効力のあるつけ麺だが、
逆にそういう感じが苦手な人もいるだろう。
私は、それよりも雰囲気がネックである。
居心地のいい雰囲気で食べるならば、
特B(★★★★・是非また食べたい)だが、
現状では、Bプラスワン(★★★+・また行ってもいいかな)に
とどまるか。
■山岡家新道店(札幌市東区北34条東21丁目)
私の職場の同僚である中村NBRは、
山岡家のラーメンの大ファンである。
札幌駅界隈で飲んだ後でも、
山岡家のラーメンを食べるためにススキノまで行ったり、
実家のある埼玉に里帰りをし、
千歳に戻ってきたら、千歳の山岡家へ行き、
札幌ドームにプロ野球を見に行く時は、
ドーム手前の山岡家で試合前に食べ、試合後も行きたがる。
仕事で、江別に行こうが、恵庭に行こうが、
山岡家で昼食をとりたがる。
とにかく、彼の外食は、まず山岡家ありきである。
そんな彼と知り合って1年半になるが、
いつも山岡家のラーメンを絶賛するため、
それまで1年に1度行くかどうかだった私なのに、
この1年半で4回くらい行ったのではないだろうか。
中村NBRに洗脳されたような気がしてならない。
そして、私は今、つけ麺ブームである。
中村NBRは、山岡家のつけ麺を食べたことがないという。
そこで、中村NBRのプライドをくすぐる意味も含め、
山岡家のつけ麺にトライしてみた。
これが意外に美味しかった。
正油味のつけ麺を食べたが、
普通の山岡家の正油ラーメンとは麺もスープも別物だった。
あの独特の豚骨臭さはほとんどなく、柑橘系風味が前面に出ている。
それでいて、肉系のコクが程よく、すっきりとした旨みを感じられる。
山岡家のスタンダード麺は極太ストレートだが、
つけ麺は、やや縮れが施されており、食べやすかった。
食べていくと次第に、柑橘系風味をもう少し抑えてほしい、
肉系ダシがもう少しほしい、と思えてくるが、
期待の大きさに比べたら、それなりに満足のいく味だった。
さすが、ジャスダック上場を果たし、
東北、関東、中部地方まで拡大しているラーメン屋である。
評価はBプラスワン(★★★+)。
東区内で比較すると、
侘助(わびすけ・北21東16・麺がおとなしくて微妙)、
じょうきげん(北14東5・黄色系の麺独特の匂いが強すぎ)、
虎鉄(北12東13・タレが甘すぎ、ダシ味が弱い)などの
つけ麺よりは、ずっと美味しい。
なお、山岡家は、どの店の店員も、
同じような顔つきで、同じような雰囲気の人なのが、いつも気になる。
■eiji(札幌市豊平区平岸3条9丁目)
すごく美味しかった。文句なしにA評価(★★★★★)。
この店は、私の選ぶ「2007 ラーメン・オブ・ザ・イア」において、
塩ラーメンが準グランプリを獲得しているため、
つけ麺も結構美味しいだろうと期待をして食べたが、
その期待を上回る美味しさだった。
タレは、魚系が強めの肉系ダシなのだが、魚ダシの風味が上品で、
和風エレガンスな装いである。
そして、非常にバランスがとれて、まとまっているため、
逆に、細かい味についてよくわからなくなってしまった。
スープ割は、単にスープを入れるのではなく、
店の方が何か味付けをプラスして渡してくれる。
これもまた美味しい。
旨み出まくり、コク出まくり、BoAはメリクリで、
またしても、細かい味がよくわからなくなる。
土・日だと午後2時過ぎまでは行列必至のため、
午後7時に行ったところ、4人待ちだった。
カウンター席しかない店で、席の後ろのスペースが狭いため、
行列落ち着かなさ度は高い。
しかし、待ち客さばきは良い方だろう。
店入口の暖簾が、カラフル迷彩柄に変わっていたが、
この店の味、店内の配色や雰囲気とは正反対のような気がして、
少し気になった。
以上、オススメしてもいい5店を紹介した。
なお、eijiは麺の量を選べるが、そのほかの店は、
麺の量が総じて多めであるので、特に女性は注意である。
また、あまりに短期間に、つけ麺を食べ過ぎると飽きてしまい、
せっかくの美味しいものが、美味しく感じられなくなる場合があるため、
その点も注意である。
正直、つけ麺をこの1か月半で食べ過ぎて、結構飽きている。
よって、今日の記事のタイトルは「マイブームはつけ麺」であるが、
厳密に言うと、「マイブームはつけ麺だった」かもしれない。
とはいえ、つけ麺レベルの高さを認識した。
私も皆さんに飽きられないよう、安定感を常に意識しつつも、
適度な距離感と意外性を持った人でありたいと
思ったり、思わなかったり、よくわからなくなったりで、
今日の記事を終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
私の職場の30人程度が、
とあるイベントの手伝いのために、江別市へ行くことになった。
江別市での集合時刻は午後2時。
皆、職場で昼食をとり、昼休みを終えてから、
出発することになっていた。
江別市へ行く30人は、乗る車を振り分けられた。
私と同乗するのは、中村NBR、新開(しんかい)氏、
すーさん鈴木氏と私の4人だった。
このメンバーを見て、私はチャンスだと思った。
融通の利く顔ぶれだったからだ。
昼時をはさむ数少ない外勤チャンスを逃すわけにはいかない。
私は3人に対して、昼休み中に職場を出発し、
途中でラーメンを食べて、江別市に行こうと提案。
3人はあっさり了承した。
おそらく他の27人のうち20人は、
堅苦しい理屈をこねて渋られただろう。
そして向かった店が、「おうぎ屋」であった。
■おうぎ屋(札幌市厚別区厚別西2条2丁目)
この店は、一度紹介している(2008年2月26日の記事)。
その時は、醤油ラーメンを絶賛した。
この店は「つけ麺」が美味しいという情報を、
雑誌やインターネットで、よく目にしており、かねて気になっていた。
しかし、2月当時は近所(北21東16)にあったので、
いつでも行けるだろうと暢気にしていたら、
4月頃、どういうわけか厚別に移転した。
それ以来、おうぎ屋へ行きたい度が下降していた。
それは、遠くへ行ったからだけではなく、
「つけ麺」というものが、ほんとに絶賛するほどのものなのか、
信じがたかったからだ。
事実、それまでに私が食べたことがある「つけ麺」は、
スーパーマーケットで売っている「ざるラーメン」を、
それなりにしっかりさせたようなものばかりだった。
しかし、江別へ行く道すがらで行きたい店は?と考えたら、
最初に「おうぎ屋」が思い浮かんだ。
遠く離れても、私の心の中に、おうぎ屋のラーメンの美味しさが、
忘れられないものとして生き続けていたのだ。
つけ麺を食べた。
かなり美味しかった。
一口目で、あまりの美味しさに驚き、
二口目で、感動のようなものが心にじわっとひろがり、
三口目で、うなってしまった。
以降は、ただ夢中で食べた。
魚系と肉系のダシの、どちらも強めに出た超和風テイストだが、
バランスが非常に良く、見事に融合している。
特に魚系の味の出方が素晴らしい。
麺は小麦さ満載で、くせがなく、とても食べやすい。
これが私の中のつけ麺ブームのきっかけとなった。
その反動から、この日から今日まで、ラーメンは一度も食していない。
というか、この1か月半における外食のほとんどが、
つけ麺だったように思う。
つけ麺のタレは濃い。
そのままで飲むには無理がある。
しかし、そばにそば湯があるように、
つけ麺は、スープ割というのがある。
これがまた美味しかった。
しみるような和風テイストで、
小さい頃、食べたことがない味なのに、懐かしい味に思えた。
文句なしにA評価(★★★★★)でカモンベイビー。
ちなみに、同行した3人は皆、醤油ラーメンを食べた。
すーさん鈴木氏は、私が「どうでしたか?」と聞くと、
言葉は発せず、右手でOKサインを出した。
新開氏と中村NBRは、注文をした後、食事を直前にして
店の入口の喫煙スペースへ煙草を吸いに行ったことから、
彼らの評価は微妙だろうと思っていたら、
案の定、美味しかったとは言ったものの、絶賛ではなかった。
特に、中村NBRは、味はどうだった?と聞いているのに、
「大盛りを頼んだのに、普通の量だったような気がする」と
繰り返すばかりだった。
醤油ラーメンもかなり美味しいです。
■真[SHIN](札幌市東区東苗穂3条2丁目)
私のつけ麺ブームのきっかけになったのが「おうぎ屋」であるならば、
ブームを確かなものにしたのが、この店である。
麺は極太で、讃岐うどんくらいの太さはあるだろう。
そしてやや堅めである。
一口食べて圧倒された。すげえ度は相当高い。
さらに、麺の量に驚く。300gもあるらしい。
普通のラーメンのほぼ2倍である。
つけ麺は、普通のラーメンよりも麺の量を食べられるが、
この量だと、後半かなりきつい。
一般女性は完全に無理な量と言ってもいいだろう。
スープは、少しとろみがあって濃厚である。
でありながら、かつおダシが利いた和風テイストである。
そして、甘みもあり、非常にまろやかな味がする。
私の想像だが、おそらく少しだけ砂糖が入っていると思う。
スープ割にすると、まろやかさとかつおダシがさらに増し、
コクが出まくりになる。
ここのスープ割は、残ったタレに、ただスープを入れるのではなく、
何かを加えて、より濃コクな味にしている。
これは美味しい、というより旨い。
なお、カツオだしが利いているせいか、たこ焼き味もする。
「たこ焼きスープ」というものがあるとすれば、
おそらくこういう味だろう。
それにしても、この濃厚まろやかスープと極太麺の組み合わせは、
かなり強烈であり、かつ中毒性のある味だった。
ここのつけ麺を食べた3日後くらいにリピート欲求が発生し、
5日後には我慢できなくなり、
結局、1週間に2度も食べに行ってしまったほどである。
ただ、濃コクすぎて、短期間に複数回食べると、
飽きやすいかもしれないので注意。
しかし、いずれにしても、素晴らしい作品である。
ここまでくると、ラーメンのカテゴリーを超えている。
ラーメンではない別の食べ物といってもいいくらいである。
評価は、Aまであと少しの特B評価(★★★★+)でよろしく。
■あらとん(札幌市中央区北12条西20丁目)
現在、札幌にあるラーメン店における行列人数では屈指の店だろう。
営業時間が9時から18時と、
「サラリーマンか!」的な設定をしている。
札幌場外市場内にあるためだろう。
行列待ち必至のため、先日は土曜日の午前10時30分に行った。
にもかかわらず、ほとんどの席は埋まっており、
午前11時には10人くらいの行列ができていた。
人気店たるパワーのあるつけ麺である。
スープは、煮詰めたような醤油味がベースになっており、
少~し苦みさえ感じる渋めの味。
ただ、表面的に感じるのは、ニンニク味とすり下ろし玉ネギ味。
肉系、魚系のダシ味が奥に潜んでいるのだが、あくまで奥であり、
まずはニンニク&玉ねぎ味が、ぶつかってくる感じである。
玉ねぎが苦手な方には厳しいかもしれない。
麺は、極太で、少しだけ縮れが施されている。
前出の真(shin)は、うどん的な麺で、
ラーメンの域を超えた別物ぶりが顕著だったが、
あらとんの麺は、普通のラーメンをかなり太くした感じ。
太いが食べやすく、スープとの絡みも良い。
その点において、大衆的な強烈度は非常に高い。
ここは、店の空気感が何か微妙である。
私のセンスとは、どこか馴染めないところがある。
店内には、以前はビートルズが、
先日はボブ・マーリーが流れていたが、
基本的には静粛とした感じで、
空気の中にピンと張った糸が見えるようである。
その結果、笑顔や和み、落ち着く雰囲気といったものが非常に薄い。
それは、元ヤン的風貌&目つきの店員達のせいでもあり、
市場のような薄暗い店内のせいでもあり、
店員・客ともお互いに見え過ぎる配置に
なっているからでもあるだろう。
行列に並んでいるお客さんに対する仕切りも、
放任度が高く、ちょっと微妙。
なんとなく、ビートルズやボブ・マーリーに
申し訳ない気持ちになる。
ここは、人によって評価が分かれるだろう。
荒削りで、即効力のあるつけ麺だが、
逆にそういう感じが苦手な人もいるだろう。
私は、それよりも雰囲気がネックである。
居心地のいい雰囲気で食べるならば、
特B(★★★★・是非また食べたい)だが、
現状では、Bプラスワン(★★★+・また行ってもいいかな)に
とどまるか。
■山岡家新道店(札幌市東区北34条東21丁目)
私の職場の同僚である中村NBRは、
山岡家のラーメンの大ファンである。
札幌駅界隈で飲んだ後でも、
山岡家のラーメンを食べるためにススキノまで行ったり、
実家のある埼玉に里帰りをし、
千歳に戻ってきたら、千歳の山岡家へ行き、
札幌ドームにプロ野球を見に行く時は、
ドーム手前の山岡家で試合前に食べ、試合後も行きたがる。
仕事で、江別に行こうが、恵庭に行こうが、
山岡家で昼食をとりたがる。
とにかく、彼の外食は、まず山岡家ありきである。
そんな彼と知り合って1年半になるが、
いつも山岡家のラーメンを絶賛するため、
それまで1年に1度行くかどうかだった私なのに、
この1年半で4回くらい行ったのではないだろうか。
中村NBRに洗脳されたような気がしてならない。
そして、私は今、つけ麺ブームである。
中村NBRは、山岡家のつけ麺を食べたことがないという。
そこで、中村NBRのプライドをくすぐる意味も含め、
山岡家のつけ麺にトライしてみた。
これが意外に美味しかった。
正油味のつけ麺を食べたが、
普通の山岡家の正油ラーメンとは麺もスープも別物だった。
あの独特の豚骨臭さはほとんどなく、柑橘系風味が前面に出ている。
それでいて、肉系のコクが程よく、すっきりとした旨みを感じられる。
山岡家のスタンダード麺は極太ストレートだが、
つけ麺は、やや縮れが施されており、食べやすかった。
食べていくと次第に、柑橘系風味をもう少し抑えてほしい、
肉系ダシがもう少しほしい、と思えてくるが、
期待の大きさに比べたら、それなりに満足のいく味だった。
さすが、ジャスダック上場を果たし、
東北、関東、中部地方まで拡大しているラーメン屋である。
評価はBプラスワン(★★★+)。
東区内で比較すると、
侘助(わびすけ・北21東16・麺がおとなしくて微妙)、
じょうきげん(北14東5・黄色系の麺独特の匂いが強すぎ)、
虎鉄(北12東13・タレが甘すぎ、ダシ味が弱い)などの
つけ麺よりは、ずっと美味しい。
なお、山岡家は、どの店の店員も、
同じような顔つきで、同じような雰囲気の人なのが、いつも気になる。
■eiji(札幌市豊平区平岸3条9丁目)
すごく美味しかった。文句なしにA評価(★★★★★)。
この店は、私の選ぶ「2007 ラーメン・オブ・ザ・イア」において、
塩ラーメンが準グランプリを獲得しているため、
つけ麺も結構美味しいだろうと期待をして食べたが、
その期待を上回る美味しさだった。
タレは、魚系が強めの肉系ダシなのだが、魚ダシの風味が上品で、
和風エレガンスな装いである。
そして、非常にバランスがとれて、まとまっているため、
逆に、細かい味についてよくわからなくなってしまった。
スープ割は、単にスープを入れるのではなく、
店の方が何か味付けをプラスして渡してくれる。
これもまた美味しい。
旨み出まくり、コク出まくり、BoAはメリクリで、
またしても、細かい味がよくわからなくなる。
土・日だと午後2時過ぎまでは行列必至のため、
午後7時に行ったところ、4人待ちだった。
カウンター席しかない店で、席の後ろのスペースが狭いため、
行列落ち着かなさ度は高い。
しかし、待ち客さばきは良い方だろう。
店入口の暖簾が、カラフル迷彩柄に変わっていたが、
この店の味、店内の配色や雰囲気とは正反対のような気がして、
少し気になった。
以上、オススメしてもいい5店を紹介した。
なお、eijiは麺の量を選べるが、そのほかの店は、
麺の量が総じて多めであるので、特に女性は注意である。
また、あまりに短期間に、つけ麺を食べ過ぎると飽きてしまい、
せっかくの美味しいものが、美味しく感じられなくなる場合があるため、
その点も注意である。
正直、つけ麺をこの1か月半で食べ過ぎて、結構飽きている。
よって、今日の記事のタイトルは「マイブームはつけ麺」であるが、
厳密に言うと、「マイブームはつけ麺だった」かもしれない。
とはいえ、つけ麺レベルの高さを認識した。
私も皆さんに飽きられないよう、安定感を常に意識しつつも、
適度な距離感と意外性を持った人でありたいと
思ったり、思わなかったり、よくわからなくなったりで、
今日の記事を終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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