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8月が終わる。
夏の終わりである。
9月になっても、夏のように暑い日があるかもしれないが、
それはそれとして、私の中では8月で夏は終わりである。
夏が終わるのは、やけに寂しい。
何も前進できなかったと嘆く年末よりも、
別れを伴う年度末よりも寂しい。
それはおそらく、自分の人生も、
夏が終わる頃だと感じているからなのだろう。

今年の札幌の真夏日は4日しかなかった。
暑さに強い私は、今年も扇風機のいらない夏だった。
寝苦しい夜など一切なかったし、もちろん夏バテもない。
むしろ、この2週間ほどの秋真っ直中のような寒さに
身体がついていけずに、酒量が減っている状態だ。
そんな時に、心身を癒してくれるもののひとつが音楽。

ということで、本日はCDレヴューである。
この夏、よく聴いたCDは、本日紹介する4作とパフューム。
本日紹介する4作のうち3作は新譜。
全て「当たり」の素晴らしい作品である。
では、どうぞ。

■ベック/MODERN GUILT
 BECK/MODERN GUILT
アメリカのミュージシャン、ベックの10作目。
非常に良い。かなり良い。
メランコリックなトーンの曲が多く、
秋から冬にかけての季節が似合いそうな作品。
そう、どことなく枯れた感じがあるのだ。
しかし、その枯れ方は、落ちぶれていくものではなく、
アンティーク家具のような、味わい深さがある。

ベックの音楽は、部屋で聴いても、車の中でも、通勤帰りでも、
全く邪魔にならない。
BGMとしてうってつけで、
気づいたら、そこに流れていることが不自然ではない、
まさに空気的パワーを持った作品である。

また、これまでの作品の中でも、かなりメロディアスで、
ベック・ビキナーにお薦めできる。
ただ、これだけ絶賛していながら、
このCDは、スミス西野氏から借りて聴いた。
ベックの新譜を買うか、パフュームのCDを買うかで迷って、
パフュームを購入した私が、
ロック・ミュージックを語るのは非常に気がひける。

■ポール・ウェラー/22DREAMS
 ポール・ウェラー/22DREAMS
古今東西、ポールと名のつく人は多かれど、
最も「ぶいしー(渋い)」なポールは誰かと聞かれれば、
「ポールウェラー氏・50歳」しか思い浮かばない。
他の選択肢を考えることを拒絶させるほど、
ポールウェラーのぶいしー度は高い。

3年ぶりの本作は、全体的にロック色が濃かった前作に比べ、
バラエティに富んだものになっている。
ソウルっぽい曲とジャジーな曲が、ロックの合間にある印象である。

ただ、これまでのポール・ウェラーのキャリアからすると、
簡単に言えば「いつものポールウェラー」という感じ。
よって、聴いていて、驚きや衝撃はない。
しかし、相変わらずイカしている。

前出のベックが、部屋に置きたい、ちょっとおしゃれな家具だとすれば、
ポール・ウェラーの音楽は、洋服のような存在かもしれない。
正直、ポール・ウェラーを聴いていることだけで、
「ちょっと人とは違うイカしたポロシャツ持ってるぞ」的な、
マスターベーショナルな優越感を抱いてしまう。

それにしても、「いつものポールウェラー」たる作品であること自体、
素晴らしい。
新しいことをやっているわけではなく、
むしろ、作品を出すたびに、
自分のコアな部分への追求が深まっている気がする。
つまり、イカしたオヤジになろうとジタバタせず、
自分に相応しい音楽を、最高のパフォーマンスで届けようとする、
至極真っ当な姿勢が垣間見えるのだ。

「ポール・ウェラーはやっぱりいいよなぁ」と、
しみじみ感じられる、老舗の味といった良質な作品である。

■プライマル・スクリーム/BEAUTIFUL FUTURE
 プライマル・スクリーム/BEAUTIFUL FUTURE
キャリア20年を超えるジャンキーなロックンロール・バンドでありながら、
新作タイトルは、「ビューティフル・フューチャー」。
ちょっとひいた。
収録曲を見ても、「グローリー・オブ・ラブ」、「ビューティフル・サマー」など、
ひくどころか、不安になるようなタイトルが並んだ。

ところが、メチャクチャ良い作品だった。
私にとっては、これまでの彼らの作品の中で一番良い。
プライマル・スクリームを聴いたことがない方に、
プライマル・スクリームを初めて聴かせるなら、
ベスト盤ではなく、迷わずこのアルバムにするだろう。

彼らのガレージ感とエレクトロ的アプローチが、
非常にバランス良く凝縮された傑作である。
前出のベックがインテリア的に「聴く音楽」、
ポール・ウェラーはファッション的に「着る音楽」だと仮定すれば、
プライマルは、「見たい音楽」であり、「触れたい音楽」である。

アルバムの2曲目に収録された「CAN'T GO BACK」は、
ライブハウスでの大合唱シーンが目に浮かぶし、
3曲目の「UPTOWN」のアーバン・ナイト的怪しさは圧巻。
その他の曲も、耳に残るフレーズを確実に残してくれる。
そう、このアルバムは、基本的にキャッチーな曲が多いのだ。
年末にやる予定のアルバム・オブ・ザ・イアの上位は確実の1枚。

■ボブ・マーリー/ONE LOVE
 ボブ・マーリー/ONE LOVE
先の北京オリンピックで、陸上男子100m、200mを
世界新記録で優勝したボルト選手は、
母国ジャマイカの国民的英雄になった。

それまでのジャマイカの国民的英雄といえば、
ボブ・マーリーをおいて他にはいなかった。
1981年に36歳の若さで他界。
しかし、彼の残した音楽は、今も多くの人にこよなく愛されている。
私もそんな人達の1人である。

この世の中にベスト盤は数あれど、
これほど名曲揃いで、何度も何度も、10年前も、今も、
そしておそらく10年後も聴けるであろうベスト盤は、
ザ・ポリスのベストか、これくらいだろう。

なぜ今年、ボブ・マーリーを聴きまくったのかは、
自分でもわからない。
たまたま久しぶりにCDを引っ張り出して聴いたら、
非常に心地良く、やめられなくなったのだ。
特に、夜の運転中に聴くと、
そのままどこか海のある遠くの街に行きたくなる。
そして、車中泊をして朝日を見ようかなと思ったことが
何度かあったほどだ。

なお、私は「レゲエに季節は関係ない派」であり、
ボブ・マーリーにしてもレゲエとして好きというより、
音楽として、そして、ボーカリストとして好きなのだ。
とにかく圧倒的に曲が良い。
「Roots、Rock、Raggae」、「Jamming」、「Is This Love」、
「Could You Be Loved」、「I Shot The Sheriff」など
名曲オンパレードで、アルバムのどこから聴いても満足できる。

8月31日、夏が終わる。
今年の夏の私にとってのエンディング・ソングは、
ボブ・マーリーの大傑作、「No Woman No Cry」である。
さよなら、2008年夏。
普通な終わり方で恐縮です。


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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽


今日は私のライブのお知らせである。
今回も個人名義で、
アコースティック・ギターを持ってやらせていただく。
日時等は次のとおり。

■月日 2008年9月25日(木)
■開場 18:00 開演 18:30
■場所 スピリチュアル・ラウンジ(札幌市中央区南2西4)
■出演 the 武田組、アンブラッザグェノン、不満分子、
      THE TRAMPERS、THEDAYTRIPPERS、
      THE VELVETONE DANCE KLAXON、
      クグエ@スカイウォーカー
■料金 前売1,000円 当日1,500円

今回のラインナップも新しい曲が中心になるだろうが、
15年くらい前の古い曲も1曲入れようかと考えている。

なお、7月5日のライブに続いて、
ベースはミチ氏、ドラムは小田氏にサポートしてもらい、
3人体制で臨む予定である。

この2人のサポートは2回目であり、
今後も継続する可能性があるので、
ユニット名をつけようかと考えてみた。

「クグエ and the CITY」、
「クグエ and the サポートメンバー」
「クグエ and the なんも言えねえ!」
ふざけテリアなユニット名しか思いつかない。

「SEX and the CITY」という映画タイトルに翻弄され、
「クグエ and the サポートメンバー」という、
そのまま過ぎるにも程があるユニット名をボツにし、
挙げ句の果て、「なんも言えねえ!」と北島チックに投げ出した。
結果、個人名義でいくことにし、
特に理由はないが、空にピースをした↓。


0808スタジオ横 

新曲中心の本格活動は、今年の5月からだが、
ここまでの活動を「昆布」に例えれば、
5月のライブは、海からとった昆布を、そのまま見せた段階。
7月のライブは、昆布を干して、製品化したのを見せた段階。
そして今回は、その昆布でとったダシを感じていただくライブにしたいと
思っている。

昆布ではなくカツオを引き合いに出してもよかったが、
「カツオ節よりクグエ節」をモットーとしているので、
カツオには遠慮していただいた。
今回は、昆布ダシとクグエ節からとったスープを味わっていただきたい。
ライブスタイルは、これまでと変わるものではないが、
スープのコクは、これまで以上に感じていただけると思う。

なお、今回は平日のライブである。
見に来られる方も限られてくるだろう。
反面、平日の方が都合がいい方もいるかもしれない。
是非、この機会に足を運んでいただきたい。

いずれにしても、パワーでもテクでもなく、
クグエ・ロックにしかない世界観を重視してやりたい。
私にとってライブは、精神的な部分における「お祭り」である。
祭りの準備も楽しいものである。
いわば今回のライブは、「秋祭り in my heart」 といったところだ。
お祭りだけに、昆布の話と同様、
良い「だし」を披露したいと思う次第です。
よろしくお願いします。


テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽


この1か月近く、ブログに書こうかどうか迷っていたことがある。
それは、ちっぽな疑問である。
ただ、その疑問は、とらえ方によっては、
私の品格を損ないかねない内容である。
特に、数少ない女性読者が、さらに少なくなるのではないかという、
器の小さな不安を抱かざるを得ない内容である。

なぜなら、シモネタライズされそうな疑問だからである。
ここまで築き上げてきたものが、
今日の記事によって、崩れ落ちてしまうかもしれない。
しかし、ここまで築き上げてきたものって何だろう。
何かを築き上げるほど、私は何かを成し遂げてきただろうか。
そういうわけで、小さな世界の、小さな戯言だと思って、
以下の文章にお付き合いいただければフィール・ソー・グッドです。

先週末からされた公開された映画に、
「SEX AND THE CITY」というのがある。
女性の過激な本音を描いたドラマで、アメリカで大ヒット。
それを受けて映画化された。
ドラマ版のDVDが、レンタルビデオ店に置いてあるのを
目にしたこともある。

映画の動員は好調で、特に女性客が多いとか。
ここで、私の疑問である。
この映画を見た女性が、知り合いにいるとする。
私は彼女に尋ねる。
「先週末は、何やってたの?」
「先週末?あっ!映画見に行ってきたわ」
「映画ねえ。なんていう映画見たの?」

この質問に対して、女性は映画タイトルをきちんと言うだろうか。
「SEX AND THE CITYだけど」と答えるだろうか。
これが書きたかった疑問である。

もし言われたら、ドキッとするだろう。
なにせ、普段は到底、口にしないようなシゲキックス・ワードが
いきなり登場するのだ。
これを貴女は、言葉にするだろうか。

ただし、あけすけに言わないでほしい。
また、会話の流れの中でナチュラルに言わないでほしい。
それだと、シゲキックスに欠け、
ひいては、なんとなく楽しみが薄れてしまう。
戸惑いを見せつつ、言いにくそうに言ってほしい。
あるいは、やや声を潜めて言ってほしい、って、俺はバカか!
興奮ポイントが高校生並みである。
いや、それ未満かもしれない。

なお、この映画化を知って、最初に思った疑問は、
女性が映画館でチケットを買う際、映画タイトルを言うかどうかだった。
それを想像したら、映画チケット販売窓口への転職を検討したほどだ。
「SEX AND THE CITY 大人1枚」。
女性が、このセリフを言うところを見てみたくはないか。
また、最初のワードのみならず、
「CITY」を「シティ」ではなく、「スィティ」と発音されたら、
さらに興奮は高まるだろう、って、俺はバカか!

やはり、今日の記事は書かない方が良かっただろうか。
映画の話だけに、「カット」すべきだったかもしれない。
クグ丸です。

テーマ:気になる映画 - ジャンル:映画


本日は、「スープカレー・アワード 2007-2008」の3回目。
1回目は7月11日にAランクの店を、
2回目は8月1日に特Bランクの店を紹介した。
そして本日は、「Bランクの店・その1」である。

ここで、「スープカレー・アワード 2007-2008」の
評価基準を、改めて説明しておきたい。
評価は、特A、A、特B、B、C、Dの6段階である。

A :何度でも食べに行きたい店。
   この中でも特に素晴らしい場合は「特A」とする。     

特B:味は確かで、一般的に考えて、誰にでも薦められる店。
   A評価との違いは、中毒性とハートの部分。
   B評価との違いは、安定性と確実性。

B :この店に行かないかと誘われたら、断る理由はなく、
   私自身も、「また行ってもいいな」と思える店。
   要は、普通に美味しく、とりあえず失敗はない店。

C :味に大きな問題ないが、なんとなく印象になかったり、
   味以外の点で殊更にがっかりした店。
   あるいは、味だけが少し残念な店。

D :間違いなく、もう行かない店。

さて、本日紹介するのは、Bランクの店。
たまに食べる分には、なんら問題のない店である。
なお、私の食べ物解説は、既に感じておられるだろうが、
味以外の部分が多い。
ゆえに、店紹介とは言いつつも、
その店にまつわるストーリーと思って読んでいただけると幸いである。
では、よろしくお願いします。

■スリランカ狂我国(札幌市中央区大通り西15丁目
 スリランカ狂我国/カレー

 「スリランカ・きょうわこく」と読む。
 「きょう」に、「狂」という漢字をあてたのは、
 この店と氷室狂介(元BOØWY。現在は「氷室京介」)だけだろう。

 オープンは1984年と、スープカレーの老舗中の老舗。
 ちなみに、札幌のスープカレーは、
 「スリランカ狂我国」、「木多郎」、「アジャンタ」、「マジックスパイス」
 の4店のいずれかの味がベースになって、
 アレンジしたり、オリジナリティを加えたりして、
 店が増えたと感じている。
 その意味から、スリランカ狂我国は殿堂入りしてもいい店ではある。

 2001年前後であれば、この店はAランクだった。
 現在はなぜBランクなのか。
 年々スープが薄くなっているように感じるからだ。
 私は「チキン・ベジタブル、辛さ80番」が定番だったのだが、
 7月に食べに行った時は、90番で余裕だった。
 明らかに辛さレベルが落ち、 
 結果、パンチ力は衰え、キレがなくなったような気がしている。
 
 私は、スープカレーに関して、
 辛さの限界ギリギリラインで食べるのが美味しいと思っており、
 この店は、辛くなるほどコクと旨みが増す象徴店な味だと
 思っているため、味のソフト化は残念である。 

 初めて食べた10年ほど前は、経験したことのない味と刺激に、
 店名のとおり、自我が狂うかのようだった。
 また、スパイスの香りが衣服について消えないほど強烈だった。
 それぐらい気迫を感じるカレーだったが、今はそれが希薄になった。

 酷評し過ぎた。実は、今だって美味しいことは美味しい。
 Bランクではなく、特Bランクでも良かったとも思う。
 パンチ力復活の期待を込めて、この評価にさせていただいた。
 なお、二日酔いや体調不良の時の「回復力」部門に関しては、
 アジャンタかスリランカ狂我国であることは揺るぎない。
 スリランカ狂我国/店

 
■ベンベラ・ネットワーク・カンパニー(札幌市中央区南2条西7丁目)
 ベンベラ/カレー  
 私の印象では、女性に非常に人気がある店である。

 スープカレーに狂っている知り合い女性は2人しかおらず、
 月日とともに疎遠になっているのが寂しく感じるが、

 2人とも、この店をトップ3に入れるほど、ベンベラ支持率は高い。
 事実、これまで5回くらい訪問しているが、
 いずれも女性客の方が多かった。
 しかも、27歳~34歳、いわゆる「アラスリー」世代に
 圧倒的な指示を得ているように思う。

 味は、「あっさり旨み系」といった感じで食べやすい。
 ただ、私にとっては、和風味がやや強い感じがして、
 コクとキレを欲してしまう。
 正直、自宅で作れそうな味。
 しかし、自宅で10人に食べさせたら、
 うち8人は「店を出しても成功するよ」と本気で言い、
 そのうちの1人は出資するくらいのテクニックを兼ね備えた
 カレーといえる。

 店内は狭く(10席ちょっと)、他の客との距離が近い。
 また、店内は黄色を中心に、見える色の種類が多すぎる。
 そのため、何か落ち着かない印象がある。
 アラスリー女達は、そんなところもお気に入りなのだろうか。

 なお、店は男性一人で切り盛りしているため、
 カレーができるまでが遅い。
 結果、客の回転が遅い。
 それもあってか、通りかかると行列ができていることが多い。
 土・日は時間に関係なく行列がある。
 また、平日は午後7時が「スープ切れ閉店」の微妙なライン。
 いずれにしても、札幌スープカレー屈指の人気店であることは
 間違いない。
 ベンベラ/店 

 
■ヴェロニカ(札幌市中央区宮の森1条18丁目)
 ヴェロニカ/カレー
 職場の同僚、山下MSTから教えてもらった店である。
 3か月ほど前、飲みに行く途中に、彼はこんなことを話した。
 「去年の12月に子供が生まれる前は、
   たまに嫁とスープカレー食べに行ってたんですよ。
  宮の森のジャンプ台の近くにあった店は美味しかったなあ」

 私は当然のように興味をそそられ、
 何という店なのかを聞いたが、彼は店名を思い出せない。
 ただ、奥さん(アラスリー)は覚えているという。
 そこで彼は、その場で奥さんに電話して聞いてくれた。
 しかし、酒を飲んでいるうちに、私は店名を忘れてしまい、
 翌日、再度、山下MST妻に店名を聞いてもらったきいさつがある。

 店は
宮の森のジャンプ台の近くなので、かなり山の上の方にあった。
 外観は、少し大きめの民家。
 店内は、非常にこざっぱりとしている。
 座席以外の空間が広く、バランス的に少し戸惑うほど。

 カウンター席に座ると、微妙に札幌の街を見下ろせる。
 「微妙に」としたのは、近所の建物が微妙に景色を
 さえぎっているからである。
 つまり、一望できるわけではないので過度の期待は禁物である。
 私が案内されたのはテーブル席だった。
 テーブル席から見えるのは近所の家と山である。

 眺望を楽しむには、カウンター席確保が必須である。
 よって、行くタイミングと人数が重要になってくる。


 味はやさしくマイルド。
 「オーガニック・スープカレー」と謳っているだけあって、
 ヘルシー路線のカレーなのだろう。
 ただ、「やさしくマイルド」の裏返しとして、刺激は皆無である。
 全てに何かが足りない印象を持った。
 スープカレーではなく、カレー味にしてみたスープのようである。
 
 見た目、特にスープが安っぽい感じがする。
 野菜にしても、素材を重視しているのかもしれないが、
 もう一工夫ほしいところ。
 なかでも、ジャガイモは油で揚げない方が、良さが出ると思う。
 ただ、ライス(雑穀米)は、スープに合っている。
 
 コク、深み、キレ、刺激、覚醒、潜在意識の顕在化などを
 求める方には物足りなく感じるだろうが、
 ライト感覚で、ロケーションを楽しみながら食べるのには、
 使える店だろう。
 なお、この店がBランクになった最大の功績は
 山下MST妻であることを申し添えたい。
 ヴェロニカ/店

 
■ヒロチャン(札幌市北区北13条西3丁目)
 ヒロチャン/カレー
 正式な店名は「ガンソ・トンコツ・スープカレー ヒロチャン」。

 その名のとおり、豚骨ベースのスープカレーである。
 スパイシーではないし、ラーメン・スープのように感じる部分も
 あるが、しっかりとライスとマッチするから不思議である。

 この重たさのない、まろやかなコクは、
 行き場を失ったすさんだハートを温かく迎え入れてくれるかのよう。
 そう、このカレーは「挑戦」や「パワー」などという
 アグレッシブなものではなく、「癒し」に近いかもしれない。

 つまり、エナジー注入度やトリップ度は低い反面、
 通りかかった時に、ふらっと入りたくなるような魅力がある店である。
 実際、これまで行った時は全て、
 行こうと決めて行ったわけではなく、衝動入店ばかりである。

 これまで、店内でBECK(ベック、アメリカのミュージシャン)の曲が
 流れていたことが2度あった。
 この時、BECKは飲食の時に適する音楽であることに気づき、
 私のライフシーンにおいて、BECKを聴く頻度が増えた。
 食のみならず、ライフ・プランナー的貢献までもしてもらった気がする。

 店内は狭く、他の客との感覚も狭いこと、
 また、外から店内が丸見えなのがちょっと気になるが、
 オレンジ系照明のシンプル・モダンなつくりは好感を持っている。
 店をやっているヒロチャンは、ちょっと無愛想に感じるかもしれない。
 しかし私は、なんとなく相性が合う部分がありそうな気がしている。

 最近は、豚骨ベースのスープカレーもメニューに置く店が増えた。
 しかし、この店のまろやか具合は、唯一ムーニーである。
 ヒロチャン/店

■COODOO
札幌市中央区大通東4丁目
 coodoo/カレー
 店名は「クードゥー」と読む。

 札幌ファクトリーの南側の通りに面している。
 ピカンティか、イエローか、どこかの店のテイストを感じるが、
 見た目はまるで違うし、結果的に思い浮かばず、
 クードゥーの独自性を認識する。
 スープは煮込んでいる感じがして深みがある。
 と同時にキレもあり、食後の満足度は高い。

 また、ライスはやや堅めでありなが、もっちりしており、
 トップクラスの味わいである。
 具におけるキャベツ率がちょっと高いのが気になるが、
 総合的に見て、味だけなら十分に特Bランク。

 Bランクに甘んじたのは、店員の無愛想さである。
 特にレジのところにいるメガネの女性はすごい。
 6、7年前のオープン時から同じ人だと思う。
 見た目は、いかにもスープカレー屋女性店員の
 スタンダードともいえる格好。
 Tシャツにジーンズ。
 ジーンズはストレートかスキニー。ブーツカットは絶対にはかない。
 スニーカーは、「コンバース・オールスター」、
 「バンズ・オールドスクール」、「アディダス・カントリー」の
 いずれかである確率が非常に高い。
 この3つの靴は、このタイプの女性が世界で一番似合う。
 
そして私は、この恰好に非常に弱い。
 憎たらしいことがあっても許してしまうタイプである。

 このレジ女性は、席案内、オーダー取りなど客への反応は早い。
 減った水の継ぎ足しもマメである。
 ただ、オールウェイズ無愛想である。
 店員同士ではスマイルを見せるが、
 客にはスマイルしない
(店員全員がそんな感じ)。

 そして、トップ・オブ・ザ・無愛想な場面が、
 食べ終わった後に、「お下げしていいですか」と来る時である。
 食べ終わって1分以内に下げに来る。
 尋常じゃない早さである。
 まさに、「北の国から 84夏」における、
 「まだ子供が食ってるでしょうが!」の場面を想起せずにはいられない。
 私は、このレジ女性を、スープカレー界の伊佐山ひろ子と呼んでいる。

 そんな伊佐山ぶりのせいか、
 スープカレーを食べる特別感やワクワク感が薄い。
 まるで、コンビニに入るかのように、気楽に入店してしまう。
 私は、伊佐山ぶりを、多少むかつきながらも楽しめるが、
 単にむかつくだけの方もいると思う。
 そこが特Bランクにできなかった最大のポイントである。

 ただ、繰り返しになるが、味は良い。
 また、この店の椅子やテーブル類は、
 きっと、イームズなどのデザイナーズものだと思う。
 カウンターとテーブル席の配置の仕方も、すごくバランスがいい。
 そして伊佐山。
 ぜひ機会があれば、食べ終わった後の「下げスピード」を
 体感していただきたい。
 coodoo/店

テーマ:美味しかった♪ - ジャンル:グルメ


19日火曜日、仕事をしていたら、職場に放送が流れた。
「健康診断は今週なので、忘れずに受診するように」
との内容だった。

私の職場では、年に1度、所定の日に、
医師や看護師が職場に来てくれて、
一斉に健康診断を行うことになっている。

先週から、その放送は流れていたらしいが、
私は全く気づかずにいた。

慌てて、職場の健康診断担当者に受診指定日を聞いてみると、
20日水曜日であることがわかった。
つまり翌日だった。
ギリギリのところで確認できて良かった。

健康診断が近づくと、やけに興奮する人がいるが、
私の職場には、そういう人はおらず、
周りで全く話題に出てこなかったため、気づかなかった。
健康診断だからといって何か特別な対策をとるわけではない。
ただ、唯一厄介なのが、診断前日の午後9時以降は、
食事はおろか、水分をとることさえ禁止されることである。

健康診断では、バリウム・ドリンキングによる胃の検査や
採血などがあるため、この世の中に存在する全てのものについて、
体内にインすることが制限される。
夜も更けた時間から毎晩のように、
ウイスキーをちびちび飲んでは、
何かをつまむ生活をしている私にとっては、
これが一番厄介である。
しかし、一年に一度の検査であり、きちんと診てもらいたいので、
19日の夜9時以降は、水しか飲まなかった。

20日水曜日、朝食を抜き、必要最小限の水分だけを採って職場へ。
午後からの会議の準備により、朝は多少バタバタしたため、
午前10時過ぎに、健康診断会場へ向かった。
ところが、事務室から廊下に出た時点で、
どこに行こうとしているのか、一瞬忘れてしまったのだろう。
廊下に出て、そのままトイレに向かってしまった。

ここからは、食事中にこの記事を読まれている方は、
しばし要注意である。

トイレ・エリアに足を踏み入れた時、
いつも使っているトイレなのに、何か違和感があった。
「トイレにいていいんだろうか?
 私のいるべき場所は、ここではないどこかではないか」という、

ぼんやりとした疑問が頭をよぎった。
トイレにて、一瞬、人生の岐路に立たされたかのようだった。
しかし、気にせず、尿をボディからアウトし始めた時、
ぼんやりとした疑問が、はっきりとした。

健康診断で最初にすることは採尿である。
健康診断直前の「尿アウト・フロム・ボディ」は、
絶対にしてはならないことである。
車の運転直前に飲酒するようなものである。
ここで全てをアウトするわけにはいかない。
ピンチだった。
野球に例えれば、尿アウト満塁のピンチだった。

しかし、まだアウトし始めたばかり。
NOT TOO LATE
、遅すぎることはない。
私は、脳からボディに、「尿ストップ!」の指令を出した。
持ち尿の20%程度のアウトに食い止めた。
ギリギリのところで、事無きを得た。

健康診断は、採尿に始まり、
身長・体重、血圧、視力、聴力の検査、採血と続き、
その次が医師による診察であった。
診察ブースは、白い布で仕切られている。
白い布をくぐると、そこにいたのは、30歳前後の女性だった。
そう、女性の医師だったのだ。
しかも、髪の毛は強めの茶色で、化粧は鋭角的。
フェイスは一般的に見て、中の上だろう。

私の問診票を見て、まず一言。
「昨日の夜、水を飲んだんですね」。
受付の時、「午後9時以降、食事も水分も採ってませんね」と聞かれ、
「水は飲みました」と答えたのを、受付の人がメモしていたのだ。

女性医師は、水を飲んだことについて、予想外にこだわった。
「水を飲むと、バリウムを飲んでも胃の中が写りにくくなるんですよ」
「ああ、そうですよね」
「どのらい飲んだんですか?」
500mlくらいですかね」(本当はもっと飲んでいるし、朝も飲んでいる)
「明日かあさってに、胃の検査だけをやることもできますけどね…」
「いや、今日、検査させてください」
「写りにくくなることによって、
 写るべきものが写らない場合もありますけど」
「まあ、そうですよね。でも、今日お願いしたいんですよね」
「ほんとにいいんですね。自己責任ということで」
「いいです」
「ほんとに?」
「はい、ほんとに」

これだけプレッシャーをかけられるとは思わなかった。
そこまで言うなら、医師側からストップをかけてほしかった。
というか、「自己責任」という言葉が使われるほど
決心を要することだったのだろうか。

その後、聴診器をあてられたり、首の根もとを押されたりした。
首の根もとを触られた時、医師の手が少し荒れていることに気づいた。
その後、医師の手を見ると、やはり少し荒れ気味だった。
女性医師とはいえ、職業的なものなのか、家事なのか、
色々と大変だなと感じた。

診察の後は、心電図を診たり、レントゲン、胃の検査と続いた。
この日は受診者が多く、かなりの時間を待たされた。
最後にやる胃の検査の時点で、午後1時近かった。
午後1時30分には会議に出席しなければならない。
自分が説明する会議なので欠席はできない。
この時点で、昼食をとる時間がないことは確実だった。
しかも、昨日の夜8時から食事はとっていないため、
空腹グラフは、かなり上昇していた。

胃の検査の際、造影のためバリウムをドリンクする。
その前に、胃袋を膨らませるために、
炭酸の顆粒(発泡剤)を飲まされる。
空腹であり、昼食もとれない状況だったせいか、これが美味しく感じた。
それによって、私は不用意になったのかもしれない。
飲み終わる時、検査員から、
「飲んだら、ゲップが出そうになりますが、我慢してください」
と言われ、「はい」と答えるはずが、
ゲップで返事をしてしまった。
その後バリウムを飲み始める約20秒の間に、
3回くらい、ゲップを我慢した。
しかし、「じゃあ、バリウム飲んでください」と言われた時、
我慢から解放されることで気が緩んでしまい、
またしてもゲップで返事をしてしまった。


バリウムは、味のしない重たい牛乳のようで、
ドリンクするのは不快である。
しかし、この日のバリウムは、いちごミルク味で美味しかった。
空腹だったこともあり、「もう一杯ください」と
言いそうになったほどだ。

全ての検査は1時10分に終了。
受付に問診票を返しに行くと、先ほどの女性の医師がいた。
私は、彼女の手荒れの理由が気になっていた。
そこで、思い切って聞いてみた。
「職業柄、手が荒れたりするんですね」
「医師は結構、手を洗いますしね。
 あと、家で洗い物とかあるので、やっぱり」
「洗い物ですか。ところで、台所洗剤は何を使ってるんですか」
すると彼女はこう答えた。
「ジョイです」
クグ丸です。

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このブログを始めて、8月20日で1年になる。
特に理由もなく、また、こういうことを書きたいということもなく始めた。
ところが、続けているうちに、書きたいことがわき上がってきたり、
ありきたりな日常も、少し角度を変えて見てみると色々と書けるもので、
結果、今日に至っている。

それよりも何よりも、このブログを見てくださる方がいるから
続いているのだ。
結局は、それに尽きる。
「継続は力なり」ではない。
皆様が見てくださること、コメントや拍手をくださることが
力になったからこそ継続できているのだ。
皆様には、今日まで14,500近くのアクセスをいただき、
改めて感謝する次第であります。

まだ1年しか経っていないからかもしれないが、
ブログをやらなきゃよかったなと思ったことは一度もない。
逆に、ブログを始めたことによって、
何年も連絡をとっていなかった人と話す機会があったり、
全く知らなかった人とつながりができたり、
離れてもなお、つながっていることができたり、
また、日頃会うことがある人とも、話題を共有できたりと、
とてもありがたい存在である。

さて、この先、このブログはどうなっていくのか。
1年の間に、書くネタも、表現の仕方も微妙に変化してきている。
ただ、ずっと基本として考えていることは、
何を書くかより、どういう切り口で書くかということ。

例えば、私がスーパーで焼肉を売る立場なら、
お客さんに肉を見せて、
その肉の良さを説明したりはしないだろう。
肉なんか見せなくていい。
それよりも、焼いている匂いをさせた方がいい。
あるいは、焼いている音を聞かせるだけでいい。
その方が、肉を食べたい気持ちになるのではないか。

そういうマインドで、今後とも続けて参りたいと思います。
皆様、改めて、ありがとうございます。
今後とも、よろしくお願いいたします。


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8月16日、痛恨のチケット売り切れにより、
札幌市の北隣にある石狩市で開催されている
ライジング・サン・ロックフェスティバルに行けなかった。

その悔しさと空白を埋めるため、
私は、札幌市の南隣にある北広島市へ向かった。
目指したのは、「バーベキュー島松」という店。
そう、食べることで、悔しさと空白を埋めることにしたのだ。

「バーベキュー島松」の存在は、
当別町在住の「チグリス瀬戸氏」から、もたらされた。
3月16日の記事で、
「東千歳バーベキュー」で食べた鳥半身の炭焼きを絶賛。
それを受けてチグリスは、東千歳BBQの詳細を調べるべく
インターネットを検索していたとき、BBQ島松を発見したという。

BBQ島松も、鳥半身の炭焼きをメインにしている。
そして、国道からはずれた山道の中にひっそりとある。
私の好奇心をかきたて、行動に移すのには、
それだけの情報で十分だった。

確かに、この道を行って建物はあるのか?というような
森の中の険しい道の途中に店はあった。
札幌から国道36号線で北広島へ。
輪厚(わっつ)で右に曲がる。
そこから4、5km、登ったり下ったり曲がったりしていると、
突如、店は現れた。

バーベキュー島松/入口 

ところが、バーベキューをやっているような佇まいではない。
大きな庭がある大きな民家のようだった。
午後2時頃、店に入ると、客は一人もいなかった。
店の人とおぼしき男性(70代半ば?以下「爺さん」と呼ぶ)と
女性が2人(50代と60代か)が、驚いたようにこちらを見た。
「いらっしゃいませ」ということもなく、皆、ぽかーんとしていた。
そして、爺さんから出た言葉が、「どうしたの?」。

「どうしたの?と言われても…」と思いつつ、
「鳥の半身を焼いたの、食べに来ました」と、まともに答えた。
すると、「ああ、ほんと。どうすっかな…」と言って、
しばし困ったように黙られてしまった。

「どうすっかな、と言われても」と思いつつ、
「今日はもう、店じまいですか?」と聴いた。
「いや、そうでねえんだけども…、ちょっと時間かかるど」
と、北海道弁丸出し言葉で返ってきた。

その後、話をしてみると、この店は予約制だという。
しかも、5人以上が基本だという。
そんなシステムも知らず、予約なしに、いきなり来た客。
また、前の団体客(10人くらい)が、30分ほど前に帰り、
炭があまり燃えていないことから、戸惑ったらしい。

バーベキュー島松/店内 

それにしても、ひどい対応じゃないかと、普通なら感じるだろう。
しかし、この爺さんは、食い下がりたくなる魅力があった。
北広島の人里離れたバーベキュー店でありながら、
妙にハイカラな恰好をしていたからだ。
紫のペイズリー柄のシャツに白い綿パン。
そして、頭にはちょっと上品な白いハット。
何か不思議な雰囲気があった。

爺さんは、前の団体客の炭を集め始めるとともに、
「この炭は、堅い炭だから、バーベキューには一番いいんだ」、
「こうやって炭ば置いたら、早く燃えるんだ」、
「うち、なんでもセルフサービスだから、あそこまで取りに行ってくれ」
など、立て続けに一方的に話しかけてきた。
しかし、何かかみ合えるタイプだと感じた。
そこで、こちらからも色々と質問し、話を聞いた。

この店は、ゴルフ客が帰りがけに利用するのがメインらしい。
確かに、すぐそばにクラーク・カントリークラブなど、
4か所もゴルフ場がある。
そして、ゴルフの際にこの店を利用した客が、
家族や知り合いを連れてくるというパターンらしい。
つまり、「常連&ザ・口コミ」でもってる店らしい。
なので、私のような客は、非常に珍しかったようだ。
ただ、どんな店であれ、結局生き残るのはリピーターが多い店である。
ゆえに、「常連&ザ・口コミ」パワーがある店は期待がもてる。

その後、「鳥、どうぞ~」と、厨房の方から聞こえた。
セルフサービスなので、取りに行こうとすると、
「いい、いい。俺、持ってきてやる」と爺さん。
そして、「自分で焼いてな。これ、塩コショウだから、大目に振ってな」
と言って、店内の片づけを始めた。

ところが、「そろそろひっくり返せ」、
「肉汁を閉じこめるようにしねえばな」、
「塩コショウ、もっと大目にかけねえば」など、
頻繁にアドバイスをしに来る。
そのうち、私の向かい側に座り込んだ。
そしてまた、色々と話をした。

爺さんは札幌で商売をしていたが、
60を過ぎてから、ここに移り住んで、店を始め、
今年で12年になること。
札幌で商売をしていた頃、北広島町(平成8年から「市」になった)の
当時の議会議長と親しかったこともあり、ここに移り住んだこと。
鳥肉は青森県から仕入れていること、など、
なかなか面白い話を聞けた。

バーベキュー島松/鳥半身 

そして、肝心の鳥肉の味である。
まず、肉が軟らかい。けっこう焼いたのに、全然硬くない。
また、鳥臭さがなく、あっさり目の上品な味である。
そのせいか、上の写真は一人前で、見た感じ多く思えるが、
意外と食べきれてしまう。
そんな、肉の良さを非常に感じる美味しさがある。
それが、爺さんの出で立ちにも表れていると思う。

鳥の半身には、野菜炒め(キャベツ&玉ネギ)がセットになっている。
爺さんは、北広島は野菜が色々と採れて、しかも美味しいという話を
していたため、その言葉をかみしめながら、野菜を食べた。
肉を食べ終わる頃、爺さんはエリンギを持ってきた。
「これ焼いたら美味いんだぁ。今、そこから採ってきたんだ。
 これサービスだから」と言って、網の上にのせた。

私は、ありがとうございます、と言い、続けて聞いた。
「エリンギ採ってきたって、おじさんのとこで栽培してるんですか」
「いやいや、冷蔵庫から取ってきたんだ。
 スーパーで買ってきたやつだ」
私は右肩をガクッとおとした。
「でも、野菜炒めのキャベツと玉ネギは
 北広島で採れたものなんですよね」
「あれもスーパーだ」
私は右肘が網につきそうなほど、こけて見せた。
さっきの北広島の野菜の話は何だったのかと思った。

北広島市・輪厚の農地 

それにしても、ユニークな店に出会えた。
肉の味の強烈度と食べた興奮は、東千歳BBQの方が上。
しかし、こちらは、とにかく長閑で、
いつまでもいていいよ的な雰囲気がある。
しかも、近くに民家などない山道みたいなところに、ぽつんとある。
食べないまでも、こんな奥地に、こういう店があることを
見に行くだけでも不思議な気分になれると思う。

入店した時は、どうなることかと思ったが、
店を出る時は、爺さんも女性2人も、
「ありがとうございました」と繰り返し言ってくれた。
爺さんは100円未満の端数をまけてくれた。
さらに、店の入口までついてきて、
「また、来なさいや」と言ってくれた。
ライジング・サンに行けなかったことは失敗ばかりではなかった。



8月16日、そして今日8月17日から18日の朝にかけて、
石狩市で「ライジング・サン・ロックフェスティバル」が開催されている。
5月くらいから、今年は見に行こうと思っていた。
しかし、当日券でもオッケイだろうと思い、
なんとなくチケットを買わずにいた。

8月14日、そろそろチケットを買おうと思い、知り合いに聴くと、
売り切れたという話を聴いた。
売り切れ?
過去4度、見に行ったことが私は、
「ライジング・サン・ロックフェスティバル」に売り切れというものが
あることを全く想定していなかった。
あんなに広いスペースでやっていて、いくつもステージがあって、
時間帯とアーチストによっては、ガラガラのステージすらある。
なのに売り切れ?

不思議なもので、行けないとなると、非常に行きたくなった。
買う前は、「9,000円はきついなぁ」と思っていたのに、
買えないとなると、「9,000円で、こんなにたくさん見られたのに…」と、
考え方は180度変わる。
さらに、出演アーチストと出演順を見て、気づいてみると、
「これを見た後に、これを見て、ここで休んで…」というふうに、
スケジュールまで組んでいた。
もう少しで着ていく服まで考え始めるところだった。

今日は、午後7時頃まで外出していたが、
ロックを聴きそうな人には全く出会わなかった。
そういう人は皆、フェスティバルに行ったのだ。
今日、札幌市内にいる自分は、なんてロックじゃない奴なんだと、
恥ずかしい気持ちになった。

また、このイベントは、札幌以外から来る方々が非常に多い。
むしろ、そういう方々のほうが多いかもしれない。
私は、そのような方々に比べ、
パッションが明らかに劣っていた。
本気度も真剣度も劣っていた。
ブログを書いている今も、会場までは車で30分で行けるし、
入れないけど行ってみようかという気持ちがあるほどだ。

ただ、昨日(16日)は、一日中、雨。
オーディエンスは大変だっただろう。
夜中から朝にかけては、結構強い雨が降った。
テントに泊まった方々は、安眠できたのか。
そして今日(17日)は、夕方から急激に寒くなった。
午後6時の時点で、半袖で外にいるのはきついほど寒かった。

日付が変わる頃は、相当寒いだろう。
会場の石狩は、札幌市内よりもさらに寒い。
これまで見に行って学んだことのひとつは、
冬装備の準備もしていかなければ、夜を越すには厳しいことだ。
結局は、疲れよりも、寒さにやられて、
最後まで観られなかった印象の方が強い。
今日の夜は、野外でのライブ鑑賞には厳しい環境だが、
観に行った方々にとって、ハッピーな一夜になることを願っている。

さて、ライブに行けなかった私は、北広島市へ出かけた。
その話を次回に。


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13日から1泊2日で実家へ墓参りに行った。
そう、世の中は盆である。
札幌に戻った14日夜、ドラムスの「ダーオ小田氏」と二人で
スタジオに入った。
盆のせいか、スタジオは空いていた。

次のライブに向けてのリハだったが、私はひとつの提案をした。
「今日は盆だし、BORN
TO BE WILDでもやるか」
「おっ、ステッペン・ウルフの?」
「そうそう、じゃあ、やろう。オッケイ、BORN TO BE WILD
 ワン、ツー、スリー、フォー、
 ちょっ待って、始まり方わかんねえ」

「ジャー、ジャジャー、ジャジャジャジャジャー、だよ」
「ああ、そっか。では気を取り直して、
 ワン、ツー、スリー、フォー…、ああ、コードわかんねえ。
 つうか、歌詞も全然わかんねえ」
「なら、やろうって言うな!」

確かに私は、サビの「ボーン・トゥ・ビー・ワ~」の部分しか歌えない。
それ以外の部分の歌メロは口ずさめるが、
歌詞もコードもまるでわからない。
そこで、別の提案をした。
「BORN TO LOVE YOUやるか、クイーンの」
「あれ、どんな始まり方だっけ?」
「まあ、なんとなくやってみれば出来るんじゃない?
 オッケイ、ワン、ツー、スリー、フォー、
 ああ、全然イメージできない」
「なら、ワン、ツー、スリー、フォーって言うな!」

その後、何事もなかったかのように、自分達の曲を繰り返し演奏した。
思い返してみれば、私が最初に、
「盆 TO BE WILDでもやるか」と言った時点で、
小田氏は「何をくだらないこと言ってんだ」ということもなく、
演奏しようとしたことが不思議である。
それどころか、クイーンの「盆 TO LOVE YOU」で、
私の中では一段落したにもかかわらず彼は、
「ブルース・スプリングスティーンの『盆 TO RUN』もあるな」と、
予想外にかぶせてきた。
しかも、「盆 TO RUNの方が簡単じゃね?」と、ゆさぶりをかけてきた。

小田氏の方が一枚上手だった。
私は完全に踊らされた。
しかし、これでいい。
なぜなら、盆に踊りはつきものですから。
クグ丸です。


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7月の半ばだっただろうか、
100円ショップのダイソーへ行った時のこと。
商品を手に、レジへ向かっていると、
店内に、エレクトリックなダンスロックが流れ始めた。
コンピュータを駆使した機械的なタテノリのリズム。
ぞくぞくと迫ってくるようなビート感。
なんという洋楽アーチストなのだろうと気を奪われた。

ボーカルが入って驚いた。
日本人女性の、幼い感じのする声だったからだ。
「なんだよ、アイドルの企画モノか」と、
期待はずれの気持ちでレジに並んだ。

ところが気づいたら、自分の脳がリズムを刻んでいた。
そう、流れる音楽が妙に心地良く、脳が反応したのだ。
規則正しいコンピュータ的リズムに、妙にロック的なメロディ。
ボーカルもコンピュータで作ったかのようで無機質。
なのに不思議な躍動感があった。

私はレジの列から離れ、その曲を最後まで聴いた。
妙に耳に残り、もう一度聴いてみたい気持ちになった。
何というアーチストなのか、何という曲なのか、全くわからなかった。
どう調べればいいのかもわからない。
CD店なら、「今、流れている曲は、
なんていうアーチストの曲ですか?」と尋ねることができるが、
ダイソーの店員に尋ねるわけにもいかない。
リズムとメロディは、それなりに頭に焼きつけたが、
それ以外の手がかりはなかった。

それから何日か後のこと。
たまたまテレビをつけると、
「ミュージック・ステーション」が放送されていた。
タモさんと20歳くらいの女性3人組がトークをしていた。
「どうでもいいわ」と思いつつ、
とりあえずテレビはそのままに、新聞を広げた。

しばらくすると、女性3人組が歌い始めた。
そのサウンド、その声に、私はただならぬ衝撃を受けた。
ダイソーで耳にした曲と、同じ音、同じ声だったからだ。
私はテレビに釘付けになった。
流れている曲は、ダイソーで聴いた曲とは違ったが、
やはり機械的な音と声が妙に心地良かった。
というか、すごくいいポップ・ソングだと思った。
「LOVE THE WORLD」という曲だと知った。

そして、歌っていたのは「パフューム」というグループだと知った。
love the world 

それ以来、今日に至るまでの4週間近くの間、
私が最も聴いた音楽は、ボブ・マーリーか、パフュームである。
パフュームのサウンドは、こんな中年のハートエッジをくすぐる。

パフュームは、「テクノ・ポップ・アイドルユニット」などとも
言われており、学生の頃YMOを聴いた世代が懐かしさを覚え、
はまっている人がいる、
などという評論もされているようだ。
しかし、私は懐かしさなど全く感じないし、
そもそもテクノ・ポップには思えない。
YMOと重なる部分はないし、
ヒカシューやプラスチックスとは、まるで違う。
単に電子音を多用しているだけであって、
良く出来た現代のポップ・ミュージックだと思う。

まず、曲そのものが良い。
ベースにあるのは、80年代の洋楽ロック&ポップスだろうか。
というか、奥田民生氏や「くるり」の岸田氏の作品じゃないかと
思えるような、素敵なメロディの曲が多い。
最新シングルの「LOVE THE WORLD」は、
アレンジを変えて、パフィが歌っても全く不思議はない。
そう、パフュームは、大衆へのアプローチの仕方というか、
切り口みたいなものが、パフィの出始めの雰囲気に似ている気がする。

私がダイソーで聴いた曲は、
「LOVE THE WORLD」と
カップリングで収録されている「EDGE」という曲だった。
この曲のサビのメロディは、もろ「くるり」である。
くるりのアルバムに収録されていても全く違和感はないだろう。
パフューム/GAME 

「GAME」という最新アルバムも、非常にいい。

一貫性があるし、しかも捨て曲がない。
特に、「BABY CRUSING LOVE」という曲は、
奥田民生作品と思えるような、ちょっと切ない人間’Sポップで、
歌詞にしても、
「恋の運命は 愛の証明は 二人の航海と何かが似ているかもね
 会いに行きたいよ 遠い空間を BABY CRUSING LOVE」など、

「奥田民生の歌詞でしょ?」と思わずにはいられない佳作である。

歌い方も、サウンドに非常に合っている。
抑揚や感情を出さず、淡々と歌っている。
相当、ボーカルに機械的な処理をかけているだろう。
しかし、そんな無機質さが逆に、押しつけがなく、
すんなりと受け入れられたし、
ちょっとトリップさせられるような不思議な感覚をおぼえる。

また、シンセサイザーを多用していながら、
ゴージャスさは全くなく、チープな感じに仕上げているのがいい。
女性J-POPによくありがちな、愛の緊張感や切迫感、
都会の夜の誘惑と駆け引き、みたいなのが全くないのがいい。
要は、ぎすぎすしておらずソフトで、
がんばり過ぎてない見せ方をしているのがいい。
そうした点において、チャットモンチーの雰囲気にどこか似ている。

ただ、パフュームの3人は歌唱力に乏しい。
問題は、過信して、あるいは勘違いして、
掃いて捨てるほどあるJ-POP路線や、
歌唱力路線に進もうとすることだ。
当面は、ブロデューサーの意向にのっかっていくのがいい。
彼女たちは、順応力も好奇心も向上心もあるだろう。
与えられたものをきっかけに、自分には何が似合うのか、
どうあるべきなのかを探っていけばいい。
その意味においても、パフィはいいお手本である。

パフュームを聴く中年の人 

気づいたら、語りすぎていた。
中年男が、20歳のアイドルユニットのことを、熱心に語っている。
将来の道筋についてまで言及している。
少し虚しくなる。
しかし、パフュームの無機質電子ロックを聴いていると、
そんな虚しさが紛れてしまう。

20代の頃は、コンピュータ・ミュージックが苦手だった。
しかし、この10年で、だいぶ受け入れられるようになった。
というか、今は全く抵抗はないかもしれない。
ただ、コンピュータ・ミュージックという言葉には、
まだ少し壁がある。
やはり、歌メロが、きちんとしているのを好むからかもしれない。
そのため、歌がしっかりしているコンピュータ・ミュージックは、
「コンピュ歌」と呼ぶことにしたい。


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