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まずは「激しい雨」のライブのお知らせを。

日時 2017年6月3日()20時30分~
場所 エルナイン
      (札幌市白石区本郷通8丁目北1-22石田ビルB1)
料金 1,500円(ワンドリンク付き)
出演 20時30分 ジョニー輪島
        21時10分 激しい雨
        21時50分 佐藤かおるブルースバンド

初めてのスペースでのライブです。
ちょっと時刻が遅いので来られる方が限られるか。
いい刺激を受けられればと。
よろしくお願いします。

                   ◆

さて、一週間前のことだが、クロスバイクで滝川まで行ってきた。
岩見沢からはストレートに行けば片道約45mだが、
寄り道をしながらのスロー・ライドをしたため、
往復でほぼ100km、7時間30分を要した。

昨年までの3年間の十勝ロードでは、
どこまでも広がる畑地景観ばかりを見てきたせいか、
空知ロードにおける水田景観はなんとも新鮮だ。
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先々週仕事で、深川、秩父別など北空知に行った際は、
こんなに水田があったのか、と圧倒された。
空知は米どころなのだと改めて感じた。

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というわけで滝川まで行ってきたのだが、
今回のメインスポットは砂川だった。

空知に住み、空知の人と空知フードについての話になった際、
砂川はご当地グルメとして「ポークチャップ」のPRに力を入れており、
なかでも、「笑飛須(エビス)」という店のポークチャップは、
厚さ7cm、重さ600gのビッグサイズで有名かつ人気だと知った。

「大盛り」にするとデカ盛りになるのには興味がわかず、
ノーマルメニューがデカ盛りだと気になってしまう性分の私は
すぐに行動に移した。
音楽も食事もソロ活動だとすぐにライブが実現する。

砂川市街の手前、国道12号線から1kmほど山側に入った
長閑な住宅地の中にお店はあった。
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駐車場はいっぱい。
駐車場ではないところにも駐車されている。

入店すると、眉毛がシャープな女性店員から、
前払い制だと説明を受けた。
話し方もシャープで、いきなりせかされ感を味わった。
ポークチャップを食べると決めて入店したので、
すぐにオーダーしたが、なんとも味気なかった。

リーズナブルな洋食メニューが意外とあり、
どれにしようかと検討する楽しみを提供してくれない。
ポークチャップをオーダーするという結論はあるのだが、
メニューを眺めるゆとりがあったらいいのにと。

調理に20分程度かかるがよろしいかとシャープに問われ、
「いいですよ」とスローに返答。
「いいですよ」の「す」に入るあたりで、
シャープ女子は私に背を向け、店仲間に何かを告げた。
私もシャープな眉に整形してから訪れればよかった。

なお、シャープ女子ではない店員は、
カインドネスであり、テンダネスだった。

こうしたシャープ闘争はありつつも、ポークチャップ定食登場。
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ポークチャップに、ライス、サラダ、ブース―がセット。
ライスは茶碗1杯くらいの量。
柔らかめで、ややおはぎよりのタイプ
このフォトではポークが奥にあるので小さく見えてしまう。
なのでアップに。
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でかい、というか、分厚い。
クセがなく、非常にあっさりとした味わいの肉で食べやすい。
ケチャップソースがあってこその作りかなと。
ただ、私の嗜好ではライスが進みにくいタイプだった。
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それでもこの豪快さは名物になるにふさわしい。
いい体験ができた。
きちんと美味しいし、あっさりテイストだからこそ
完食できたとも思う。
一方、私自身の経年変化を思い知った。

量的には、若干の余裕をもってクリアした。
ところが後半は、同じものをひたすら食べる辛さを感じた。
つまり、豚肉オンリーに飽きてしまったのだ。
別の何かが食べたいと思ってしまったのだ。

確かに、数年前までは、おかずの種類よりも、
メインの肉をもっとくれよと思ったものだ。
ところが近年は、少しの量でいいから色々なものを、の方向に
明らかにシフトした。
大盛りカツ丼よりも幕の内弁当をチョイスするようになった。

今回のポークチャップで、デカ盛り巡りも引退かもしれない。
量的にはいけるのだが、途中から美味しさが減少し、
まだ食欲があるのなら、別のもので満たしたいと思うのだ。

1987年、広島東洋カープの小早川選手にホームランを
打たれた江川卓。
1991年、前頭1枚目の貴花田に寄り切られた横綱千代の富士。
2017年、巨大ポークチャップに質的に屈した私。
引退すべきタイミングなのかもしれない。

なお、江川投手は引退の年に13勝もあげている。
この成績で引退するなんて今の時代なら考えられない。
王貞治氏も引退の年に30本もホームランを打っている。
時代は変わった。
私の嗜好も変わった。
しかしそれは新たなものに出会えるチャンスでもある。

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十勝管内にあるインデアンカレーの全店を、
JR帯広駅から徒歩で巡る後編。
ちなみに前編を実行したのは2月9日。
後編は2月12日。
残っているのは、音更店、札内店、みなみ野店の3店舗。
北へ、東へ、南へと、20kmオーバーとなるルートだ。

改めて今回の遠足の条件を。
1 JR帯広駅出発、到着にする。
2 インデアンカレーが営業している時間に行く。
3 昼食はインデアンカレーを食べる。

というわけで、
9時30分、JR帯広駅出発
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天候は曇りながら、風は弱く、気温はプラス3度。
冬の遠足としては非常に恵まれた環境の中スタート。

頭の中で新しい曲のメロディとギターフレーズを セットにして
考えながら歩いていく。
私の曲作りはこのやり方が一番多い。
つまり楽器なしでメロディもギターフレーズも作る。
頭の中でほぼ出来上がってから、ギターで合わせてみる。

浮かんだメロディや歌詞は一切録音をしない。
忘れてしまった場合は記憶に残らない程度のものだということ。
しっくりくるまで頭の中で何度も繰り返す。
というより、歩きながら小さな声で口ずさんでいる。

歩いている時と長距離で車の運転をしている時、 最も曲作りが進む。
自力であれ、エンジンの力であれ、
体力消耗度が少ない状態で前へと移動していると
脳の働きが良くなるのかもしれない。

10時35分、音更店到着
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音更店は、スーパー・フクハラ音更店の中にある。
インデアン巡りをしていた気づいたのが、
インデアン10店のうち3店がフクハラ店内又は隣接しており、
それ以外にも、経路の中でフクハラ4店舗の前を通った。
ただ、ダイイチの前も結構通った。
まやすパンの配置とも近い。
つまり、帯広市とその周辺で複数の店舗を構える場合、
大体同じような地区に配置されるということだ。

12時15分、札内店到着
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ここからは国道38号線を西へ。
札内橋を渡ったら左折して弥生通を道なりに南方面へ。

14時25分、みなみ野店到着
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ここからは緑が丘公園を通ってJR帯広駅へ。
雪が降る前は、何度も朝散歩をしたルートだ。

15時28分、JR帯広駅到着
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6時間近くの遠足だったが、天候に恵まれ、
また、歩き慣れた経路だったこともあり、距離感を把握できた。
そのせいか、そんなに疲れを感じなかった。
仕事の方がよっぽど疲れる。
極端に言えば、仕事の疲れをとるため遠足しているのかもしれない。

これでインデアン徒歩巡りを完了した。
ただ、疲れがあまりなかったせいか、 いまひとつ達成感がなかった。

しかし、帰宅して撮影した写真をパソコンに取り込んだとき、
達成感不足の理由が判明した。
カレーの写真がないのだ。
撮り忘れたのではない。
食べ忘れたのだ。

店舗に行くことばかりに気をとられ、
カレーを食べるという重要なミッションがとんでしまった。
カレー・ファーストであるべきところ、
店舗ファーストになってしまった。

12時15分という「ザ・昼食」たる時刻に札内店にいながら、
その直後、ダイイチ札内店で、大福2個とコロッケを食べたのだ。
その時もカレーを食べなかったミスに気づかなかった。
実は、1店舗目の音更店に着く前から、 大福を食べたいと思っていた。
その時点で無意識のうちに大福・ファーストになっていたのだ。

なんという失態だ。
バレンタインデーにチョコレートを渡すと同時に告白するはずが、
チョコレートを渡しただけだったようなものだ。

しかし、今時バレンタインデーに告白するヤングはいるのだろうか。
それより、インデアンカレー全店を歩いてまわるミドルは
おそらくいないだろうし、
カレーを食べ忘れたことを悔いて、
それをブログに書いているミドルは世界で私だけだろう。
全く誇らしくないオンリー・ワンだ。


久しぶりとなる大人の遠足シリーズ。
これまで、いちまる全店制覇、ますやパン全店を一日で制覇、
クランベリー全店を一日で制覇、などを成立させてきた。

直近では、昨年7月、帯広市内及び札内にある地元資本の
たい焼き店を巡ったが、途中から雨が強くなり、
JR札内駅から電車で帰ってきた。
いわば雨天コールドゲームとなった。
結局、2016年はこれといった遠足実績をつくれなかった。
これではいけない。
私の遠足経歴は停滞し、生気にかけた過去になってしまう。

そこで2017年、真冬にもかかわらず、
大人の遠足リターンズの運びとなった。
大人の遠足の基本は、ベーシック十勝なところに行くこと。
そこで今回チョイスしたのが、
十勝管内にあるインデアンカレーの全店制覇だ。

インデアンカレーは管内に10店ある。
帯広市街地を中心に東西南北に配置されている。
当初は一日で制覇できないかと考え、
下調べのため夏場に自転車で走ってみたが、
50kmを完全に超える距離だったことからあっさり断念。
強気に攻めないのが私のポリシーだ。
意地はあるが、意地の無駄使いはしない。

というわけで2回に分けて歩くことにした。
条件は次のとおり。
1 JR帯広駅出発、到着にする。
2 インデアンカレーが営業している時間に行く。
3 昼食はインデアンカレーを食べる。

インデアン前編は、JR帯広駅より西側の店舗に行くとともに、
余裕があれば音更店にも行く、という目標を立てた。

9時08分、JR帯広駅出発
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快晴だ。
冬の帯広は週に5日くらい晴れている。
最も早く開店するインデアン店舗が10時であるため(ほとんどは11時)、
この時間の出発となった。



1店目 10時15分 MEGAドン・キホーテ西帯広店到着
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春駒通沿いにあるように記憶していたが、新緑通沿いだった。
それによって10分くらいロスした。
しかし効率性に縛られてはエンジョイが不足する。
これもありだ。

2店目 11時35分 芽室店到着
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過去に一度だけ入店したことがある。

帯広に住み始めた頃、帯広に住んでいるうちに インデアン全店で
食べようと思った。
もうすぐ帯広歴3年になるが、入店していない店は、
ドン・キホーテ店、西18条フクハラ店、札内店、みなみ野店の4店。
まだ結構残っている。

この日の昼食は、未入店のひとつ、西18条フクハラ店にしようと
決めていた。

3店目 12時35分 西21条店到着
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白樺通沿いにある。
インデアンの全店舗の中で、ここが一番しっくりくる。
訪問回数はここが最も多いだろう。

脚が既に重だるくなっていた。
この時点で3時間以上歩いたことだけではなく、 空腹も大きな原因だ。
昼食をとる予定の西18条フクハラ店はこの次だ。
しかし、40分くらいかかるだろう。
それはちょっと辛いっすね。
意地の無駄使いをするな。

というわけで、西21条店で昼食。
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エビカレー 604円。

インデアン未体験店は4店あるが、
7種類あるメニューはすべて食べている。
最も食べているのはインデアン、次にカツ、その次がエビ。
他は一度しか食べたことがない。
この日は、冷凍むきえびがふんだんに入ったエビカレー。
安心できる美味しさです。

4店目 13時35分 西18条店到着
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国道38号線沿いにあるスーパー・フクハラ内にあるが、
外からも入店できる。
こちらのお店が一番美味しいという話を複数聞いたことがある。

昼食をとってエナジーが身体に行きわたり、
脚も重だるさも少し解消された。
しかし、予定より時間がかかっていたことから、 音更店に行くのを断念し、
帯広市中心部の店舗を回りきることに変更した。

5店目 14時35分 まちなか店到着
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何年も前、初めてインデアンカレーを食べたのがこちら。
「まちなか店」という名称は素敵だ。

6店目 15時00分 東5条店到着
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こちらのお店は、気のせいかもしれないが、
インデアン店舗の中でも特に美味しく感じる。

7店目 15時20分 長崎屋店到着
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3年前、帯広に引越したその日の夜食べたのが、 こちらのカツカレー。

15時31分、JR帯広駅到着
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無事戻ってきた。
途中、昼食や休憩をはさみつつも、 6時間30分近く歩けて安心した。
途中、道を間違えて遠回りをしたり、
フクハラいっきゅう店やダイイチ東店などを
ぶらぶらしたりしたので、25km近くは歩いただろう。
久しぶりにしては結構歩けたじゃないか。

ところで、インデアンの店舗に鍋を持参して、
ルーだけを買っていく人が多い、という話はかねて聞いているが、
二つ疑問がある。

ひとつは、ルーのみとライス付きとの価格差は100円以内。
にもかかわらず、ルーのみを買って帰る理由が判然としない。
100円の違いは大きいのか、家ライスの方が好きなのか、
北海道表現でいえば、家であずましく食べたいのか。
なにゆえルーのみなのか気になる。

もうひとつは、カレーの持ち帰りは鮮度ダウン率が高いように思うこと。
完全に気のせいだが、カレーの場合、持ち帰って食べると、
レトルト寄りの味にシフトするような感覚がある。
それでも持ち帰るということは、 やはり家であずましく食べたいのか。

まあどうでもいい。解決しなくてもいい疑問だ。
疑問といえば、帯広厚生病院のすぐ西側付近を通ると、
インデアンカレーの香りがする。
間違いなくインデアンカレーの香りだ。
工場でもあるのか、それともインデアンカレー作りに
熱狂した一般人が住んでいるのか。

これもまた解決しなくてもいい疑問だ。
どうであれインデアンカレーは美味しい。
帯広に住む前は、外食でルーカレーを食べることなど 滅多になかった。
帯広に住んでから、インデアンをきっかけにして、
外でルーカレーを食べることが増えた。
私の食生活にしっかりと影響を与えた。
インデアンカレーのパワーはすごい。
十勝の力であり、十勝の宝である。



十勝で最もフェイマス、かつシンボリックなパン屋が「ますや」だ。
ますやパンは十勝管内に6店舗ある。
帯広市内に4店舗、音更町と芽室町にそれぞれ1店舗だ。

既に全6店舗でパンを購入したことはあるが、
この6店舗を一日で訪問してみるのもいいんじゃないか。
手段は徒歩。
そう、大人の遠足だ。

この「ますやパン・ラリー」構想は昨年の夏に浮かんだ。
自転車で二回試走もした。
一回目と二回目とでルートを少し変えてみたところ、
いずれも距離は37km~38kmだった。
この距離なら8時間コースだ。

「ますやパン・ラリー」の基本ルールは、
①すべての店舗でパンを買う。
②遠足中に食べるものはますやパンのみ。水分に関してはフリー。
③信号は必ず守る。
この3つだ。

結構長い時間を歩くため完走できるのか不安はあったが、
疲れたり、痛くなったりで、不快になる我慢を強いられるレベルに達したら、
あっさりやめて戻ってこようと、極めて軽い気持ちで臨んだ。

また、ますや6店舗は、
JR帯広駅を基点に北・西・南に円を描くような配置であるため、
すごく遠くへ行くというよりは、
帯広界隈をぐるっとまわってくるようなコースだったため、
仮にリタイヤしてもフォローに手間がかからないので気が楽だった。

ちなみに、ラリーした順は、
本店(帯広市中心部の繁華街)
満寿屋オトフケ(音更町)
めむろ窯(めむろがま・芽室町)、
④ボヌール・マスヤ(帯広市柏林台)
麦音(むぎおと・帯広市稲田)
⑥トラントラン(JR帯広駅)

そういうわけで、10時14分、JR帯広駅
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「気楽にいこうぜ」的なゆるさ全開で温めの時間帯にスタート。

10時19分、1店舗目「ますや本店」
JR帯広駅から5分だ。
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とりあえず王道の「あんぱん」を買う。
ますやパンはこれまで30種類くらい食べたと思うが、
最も食べているのはあんぱんだ。
結局はベーシックなものをリピートしてしまうのだ。

実はあんぱんなるもの、「パン」という西洋フードに、
「あん」という和テイストがトゥゲザーした、
まさしく和洋折衷の代表的な食べ物だ。

序盤にとばすと中盤以降に一気にリバウンドがあるため、
ややスローペースで音更町へと歩みを進める。

11時30分、2店舗目「満寿屋オトフケ」到着。
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昼食パンであるため、
白あんぱん、ミルクフランス、くるみパンの3点を購入。
白あんぱんは十勝に住んで初めて知った。
柔らか、しっとりなパン生地と白あんが合う。
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ミルクフランスは、様々なパン屋で食べているが、
ますやのミルクフランスが一番美味しい。
気のせいかもしれないが、ミルクフランスは、
ますやの店舗によって価格は同じなのに長さが異なるような。
「満寿屋オトフケ」のが最も長いかも。

さて、次に向かうのは芽室町にある「めむろ窯」。
この区間が長い。「満寿屋オトフケ」から15kmくらいある。
ここをうまくのりきれば完走できるとふんでいた。

「満寿屋オトフケ」で買った3種類のパンを、
30分ごとにパンを1個ずつ食べ、短い休憩を繰り返し、
体力的なダメージをセーブしながら進む。

14時55分、3店舗目、芽室町「めむろ窯」到着。
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音更から3時間10分かかった。
「スイートポテト」と「めむろあんぱん」を買う。
午後のおやつだ。

ますやのあんぱんは、店舗によって味も形も価格も異なる。
めむろあんぱんは少し小さめで価格も安い。

この日は最初にあんパン、オトフケでも白あんパンを
食べているにもかかわらず、芽室でもあんぱんをチョイス。
どれだけ「あん」が好きなのか。

めむろ窯に到着する直前、ローリングストーンズをシャッフルで聴いていて、
アンジー」と「アンダー・マイ・サム」が連続してセレクトされたことも
多分に影響している。

しかし正直に言おう。
めむろあんぱんを食べている途中で、
あんはもう十分だ、もういっぱいいっぱいだと
身体がメッセージを発してきた。

「スイートポテト」を食べ終わる頃には、
私の一日あたりのパン・キャパシティの限界が近づいたことを痛感した。
ここまで20km以上歩いた。
時刻は15時過ぎ。
にもかかわらず、そこそこ満腹。
5時間で20km以上歩いても、
パン6個分のカロリーほどは消費していないということだ。

16時10分、4店舗目、柏林台にある「ボヌール・マスヤ」到着。
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6時間を経過したわりには意外に元気だ。
先ほどパン・キャパシティの限界がちらついたが、
きちんとエネルギーとして機能してくれた。
とはいえ、もうパンを食べる気はしなかった。
ピーナッツと野菜が食べたかった。

それでも自らに課したルールと、ますやパンへの感謝の気持ちから、
とりあえず目についたのでメロンパンを購入。
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残念ながら、胃の中へは向かわず、リュックの中へ。
持ち帰りとなった。

残りは、稲田地区の「麦音」と、JR帯広駅の「トラントラン」のみ。
この2店舗と「ボヌール・マスヤ」を結ぶトライアングルエリアは、
日頃、頻繁に自転車に乗ったり散歩をしているので
距離感も土地勘もある。
そのせいかすっかり安心してしまった。
その安心は油断でもあった。

ボヌール・マスヤを出発して5分ほど歩くと、
それまでの6時間に及ぶ徒歩ダメージが加速度的に増してきた。
脚を前に進めるのが重たい、足の裏が痛い、
ふくらはぎが軽くしびれる、しゃがめない。
おそらくまだ10kmくらい残っている。
不安感は危機感に変わりつつあった。

こんなときこそ楽しいイメージを描くことだ。
ゴールしたらビールだな。
セブンイレブンに売っている一番高い缶ビールを買おう。
それとピーナッツに野菜だ。
残りの2店舗でもパンは買う。
しかし今日はもうパンは食べる気がしない。
身体が内部からそう言っている。
それはそれでいい。
まずは訪問、そして購入。そこまででいい。
食べきるところまで固執するな。
誰に対しても責任は負っていない。
帰宅後のシャワーは格別だろう。
その後のビールもまた極上だろう。
そんなちっぽけで最高の帰宅後の場面を想像しながら帯広市を南へ。

17時15分、5店舗目、「麦音(むぎおと)」到着。
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夕方の時間帯になり、パンの種類は減り、お客さんも少なめ。
それでもお客さんは代わる代わるやって来る。
今食べたいパンはないが、どれかは買わねばならない。
というわけで、ベーシックにベビーパン2山を購入し持ち帰り。

ここからはJR帯広駅のESTA内にある「トラントラン」に向けて北上。
緑ヶ丘公園の中を歩き、駅へと続く一直線道路へ。
普段頻繁に使っている道が、今日は「ますやラリー完走」の
ビクトリーロードだ。

18時05分、6店舗目、「トラントラン」到着。
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あと1時間ほどで閉店する時刻だったのでパンの数は少なめ。
よほどサラダ的なものを欲していたのか、
迷わず「マヨタマサンド」をチョイス。

そしてスタート地点に戻る、そこがゴールだ。
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18時10分、ゴール
直ちに近くのベンチでサッポロ・クラシックを飲む。
つまみは、5分前に買った「マヨタマサンド」。
最高に美味しい。
一缶では足りず、駅構内のセブンイレブンへ。
サッポロ・クラシックをアゲインした。
二缶目で落ち着いた。
これがあるから、また遠足をしたくなってしまう。

1店舗目で、あんぱんを買ったときは、
1個だったし、すぐに食べようと思ったので、
茶色をした頑丈な素材の「ますや袋」はもらわなかった。
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2店舗目では3個購入したので、ますや袋に入れてもらった。
3店舗目以降もパンを買う。
しかしその都度、ますや袋をもらうのは何か違う気がした。

そこで、3店舗目以降は、
レジで「袋はいらない」ことを伝えた上で、
料金を支払い、商品を受け取ったら、店員さんの目の前で、
2店舗目でもらった「ますや袋」に商品を入れるという、
ファニーかつファンキーな行為をした。
「袋はいらない」と言っておいて、その場で「ますや袋」に入れる。
ワイルドだろ。
私は心の中でそうつぶやいていた。
ちなみに、どの店舗でも店員さんはノー・リアクション。

こうして「ますやパン・ラリー」は無事終了した。
よくやるよね、と多少あきれ気味に
ちょっと笑ってもらえたら嬉しいっす。


小樽市の飲食店街「花園」にある中華料理店「五香」(ウーシャン)
25年以上もの間、私にとっての中華料理店第一位に
君臨し続けている名店だ。
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初訪問は平成2年頃だろうか。
当時のバンド仲間であったヤマナカ氏が、
「メチャクチャうまい餃子があるから」と
連れて行ってくれたのが最初だった。

いや美味いっす、マジ美味いっす。
フリースタイル具合にマジ美味いっす。
一口で圧倒され、イーターズ・ハイ状態になった。

すっかり虜になってしまい、以来、毎年通い続けた。
平成16年からの3年間、留萌に住んでいた頃でさえ、
年に一度は訪問した。
そのことはブログの過去の記事(200810月)にも記してある。

ところが帯広に住んでから連続訪問記録が途切れてしまった。
このままでいいわけがない。
情熱と食欲があれば、どこに住んでいようが、
調整と工夫によって訪問できるのだ。

というわけで3月中旬、2年ぶりに訪問した。
薄暗い階段をのぼり店の入口へ。
そこで衝撃的なニュースを目にした。
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「平成28年6月、小樽運河ロードレース開催日をもって
 現店舗での営業を終了させて頂くこととなりました」

まじか!まじなのか!
というか、ついにその日がくるのか。
いや、わかる。わかるぜ。
店はご夫婦二人で切り盛り。
現在は70代になっているだろう。
いつかはその日がくることは覚悟していた。
とはいえ、性格の不一致や音楽性の違いがあるわけでもないのに
別れるのは辛い。


ショックを受けつつも、餃子を食べようと店内へ。
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満席じゃないか!
相席の隙間もないぜ。
残念だが、繁盛していることが嬉しいぜ。

五香は、席に座ってから店を出るまでに1時間を要するのが
スタンダード。
なので、餃子はテイクアウトをすることにした。
店のおばさんから「1時間ちょっとかかるねえ」と言われる。
そのくらいの時間、何の問題もないぜ。

そして1時間15分後に再訪。
1時間15分前に訪問したときにいたお客さんが
まだちらほら見受けられた。

持ち帰り餃子、8個入り580円を2セット。
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しっかりと密封されている。
にもかかわらず、匂いは強烈だ。
小樽から帯広に帰る道中、コンビニに立ち寄る。
車に戻ると、餃子の香りの芳香スプレーをふりかけたかと
錯覚するほど、ニラ・ガーリック・ワールドになっている。

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写真だとわかりにくいが、一個一個が大きい。
一口では食べられないボリュームだ。

そして見てくれ、この皮の厚さ。
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最高のモチモチ感だ。
具は野菜が少なめ、肉比率高し。これがまたいい。
餃子にヘルシーさなど全く求めていない。
タレも素晴らしい。
醤油+からし+酢に、わけのわからないサムシングが
含まれている独特の味。
いやあ、うまい。
餃子のカテゴリーにおさまらない凄さだ。

この餃子が6月19日を最後に食べられなくなるのか。
「五香ロス」が起こるのは間違いない。
味はコレクションできない。
音楽のように繰り返して聴くことができない。
記憶するしかないのだ。

ただ、店の入口に貼られたお知らせを再度見てみると、
「現店舗での営業を終了させて頂くこととなりました」とある。
閉店、とは書いていない。
現店舗での営業を終了、と書かれている。
ということは場所を変えて営業を続けるということなのか。
これはきちんと確認しなければならない。

いずれにしても、この味を別の人が引き継ぐことは考えられない。
唯一無二の孤高の味だし、
まして、「○代目・五香」などと看板を出されて
別の人がやっても胡散臭いだけだ。

この店舗はすごく味わいがあった。
初めて訪問した時から古びていて、床がきしんでいた。
きしむ床の上で餃子を持ち寄り、きつく身体抱きしめ合った。
抱きしめ合うか!

今度はいつ行けるだろう。
もう食べられない、と思ったら、
小樽に宿泊して「五香2DAYS+持ち帰り」もありか。
ありだな。


まずは、THE HEART OF STONEのライブのお知らせを。

■日時 2016326日(土)1830
場所 スピリチュアル・ラウンジ
        (札幌市中央区南2西4ラージカントリービルB1)

料金 2,000円+ドリンク代500
出演 18:30 THE HEART OF STONE
            19:05 THE HUNGRY RUGRAT
            19:40 Orionids
            20:15 46
°halo
            20:50
メランコリック
       21:25 橋本孝志with Dots Dash & Rico

THE HEART OF STONEの出番は1830です。
オンタイムでステージに上がります。
来られる方はぜひご連絡を。
優待します。よろしくお願いします。

                   ◆

3月12日土曜日、俱知安町へ行ってきた。
お酒を飲み、語らい、アコースティックギターでライブもした。
いつ以来か思い出せないくらい久し振りに、
アルコールの入った状態でギターを弾いて唄った。

やはりアルコールを体内に入れてのライブは
私には向かないようだ。
声に粘りがなく、ギタープレイはいつも以上に精度に欠け、
座りの悪さの悪いパフォーマンスになってしまった。

とはいえ実に楽しい夜だった。
極めてプライベートなイベントだったため詳細には触れないが、
酒と笑いと男と女、そして音楽があるサタデーナイトはいいものだ。

倶知安町には平成4年から6年間住んでいた。
20代から30代になる時期で、今にして思えば、
わけわからず突っ走っていた感がある。

地元が近いこともあり、今でも帰省の際はよく通っている。
しかし、お酒を飲んで宿泊して、というのは15年くらいなかった。
今回の俱知安訪問は、前述のプライベート・イベントの参加が
主要な目的だったのだが、せっかくの機会である。
かつてよく通った飲み屋に顔を出そうと思っていた。

                   ◆

倶知安はこの時期もまだ雪が降り続いている。
ちょっと裏道に入ると、両脇にはフレッシュな雪が。
2016031201.jpg
この写真からもわかるとおり、
俱知安町に到着したのは日が暮れる時間帯だった。

かつて住んでいた街の夕暮れは切ない。
帰る場所がないからだろう。
もうすぐ夜がやって来て、この街を後にしなければならないことが
センチなメンタルにさせるのだろう。

しかし今回は違う。
懐かしい顔に合い、お酒を飲み、歌を唄い、宿泊できる。
わだかまりのない清々しい気持ちでサンセットな羊蹄山を拝めた。
2016031202.jpg
何度も何度も見ているのに、素晴らしい山だ。

今回の俱知安訪問は、コープさっぽろ俱知安店に行くことも
重要な用事だった。
昨年末に俱知安に立ち寄った際、
同店で「あげ天せんべい」なる地元の銘菓を発見。
これがすこぶる美味しく、そのことをブログで記事にしたところ、
同店の高口店長からコメントをいただいた。
そこで感謝の意を込めて、買い物をしようと思っていた。

で、到着。
2016031203.jpg
コープさっぽろは、入口近くに店長の顔写真が掲げられているので、
早速探してみる。
メインではない別の入口で高口店長の笑顔フォトを発見。
感激した。
その気持ちを表すには、買い物をすることが最も真っ当な行動だ。

同店の特徴のひとつが、衣料品売り場の詰め込みぶり。
2016031204.jpg
通路を狭く設定し、衣料品の迷路のような状態になっている。
私はこれが嫌いではない。
地方のスーパーらしい良さがあるし、なぜか懐かしさも感じる。

2016031205.jpg 2016031206.jpg
協和製菓の菓子類、地元産の野菜、倉島牛乳などを購入。
今後も俱知安に立ち寄った際は、訪問したいと思う。

                      ◆

さて、飲み屋訪問だ。
俱知安に行く前に訪問候補として5店をピックアップしていた。
ホテルにチェックインする前に、
その5店が営業しているか、車でチェックにまわった。
1店は別の店になっており、
別の1店は看板こそあるものの営業をしていない体だった。
念のため電話帳で調べると、これらの2店は掲載されていなかった。
時の流れは時に切ない。

残りの3店の中からセレクトしたのは、焼き鳥の「うしお」
2016031207.jpg
当時と変わらぬ外観だ。
実際は変化があるだろう。
壁のモルタルは色あせただろうし、
窓枠は老朽化しただろうとサッシがつく。
などと、わかりにくいダジャレをぶち込んでみる。

お通しはイカを酢で味付けしたもの。
2016031208.jpg 2016031209.jpg
お通しはイカを酢で味付けしたもの。
美味しい。
てらいがなく、実にしっくりくる。

そして焼き鳥。
左が鳥精肉、右が豚精肉。
2016031212.jpg
十数年ぶりの再会。
そう、この味だ。
炭火のいい香りが肉を包む。
変わらずに美味しいことに敬意のため息が出る。
肉は大ぶり。これで3本280円はかなり安い。

「うしお」には、年に3回くらいのペースで6年間通った。
なので20回近く訪問したことになる。
にもかかわらず、店を切り盛りしているご夫婦とは、
入店時と退店時の挨拶とオーダー以外、言葉を交わしたことがなかった。
20回近くも訪問したのに、私のプロフィールを何ひとつ知らない。

ビジネスライクというか、ドライというか。
もしかしたらご夫婦の笑顔は一度も見たことがないかもしれない
しかしそうした素っ気なさが居心地を良くさせていた。
十数年ぶりの訪問でもそれは変わらなかった。
ちなみにご夫婦は現在70歳近いのではないかと思われる。

2016031213.jpg
今回はこのまま黙って店を後にするのは何か違う気がした。
今度はいつ来られるのかわからない。
当時は私も若くて、私自身も素っ気なかったと思う。
今はその頃より少しは心が広くなり、情け深くもなった。

会計の際、ご夫婦に、十数年ぶりに訪問したこと、
店の外観も内装も以前と同じでなぜかほっとしたこと、
そして焼き鳥は変わらずにすごく美味しかったことなどを話した。

すると、いつもは離れたポジションでそれぞれの役割に
撤しているご夫婦が寄り添って、
笑顔で「ありがとうございます」と言いながら、
二度、三度お辞儀をしてくれた。

感動した。
じわっと身体が熱くなった。
当時は会話などしたことがなかったのに何度も通ったのは、
味もさることながら、こうした優しい笑顔と真摯な気持ちを、
言葉ではない何かで感じていたからなのだと、今になって納得した。

話ができてほんとうに良かった。
私もやっと少し大人になれた気がした。


北海道を代表する十勝の菓子メーカー「柳月(りゅうげつ)」。
その看板商品が「三方六(さんぽうろく)」。
バームクーヘンをミルクチョコレートとホワイトチョコレートで
コーティングした、洗練された甘みと親しみを感じさせる銘菓だ。

三方六は大きな筒状で製造され、切り分けて商品とされる。
その際、筒の切れ端部分はカットされ商品とはならない。
しかし、切り落とし部分のみを集めて販売されている。
柳月サイドは三方六の「お買い得品」と名付けているが、
一般的には「切れ端」の俗称で通っている。

ただ、これを手に入れるのは容易ではない。
売られているのは、
音更町にある「柳月スイートピア・ガーデン」の一店舗のみ。
201603柳月01
周辺に民家はない。
完全にイン・ザ・十勝平野なロケーション。
帯広市街地からは車で20分程度を要する場所だ。

「切れ端」は開店と同時に売り出されるのだが、
これを求めて開店前から店の外に結構な行列ができる。
開店30分前に「整理券」と呼ばれる番号札が配布され、
これを手にした人だけが購入できるというシステムだ。

売り出される「切れ端」の数は日によって異なる。
なので整理券の数も日によって異なる。
開店前に並んだものの、整理券をゲットできない人も少なくないらしい。
そこに情けはない。
どんなに遠くから来たとしても、
家族の反対を振り切って行ったとしても、
ステイタスや政治力がある人であっても、
並んだ順番が全てだ。
それが平等というものだ。
平等に情けは不要だ。

このように不確定要素の多い買い物はそれなりのリスクを伴う。
無駄になる時間と浪費することになるガソリン。
整理券をもらえない虚しさ。
切れ端に翻弄された悔しさ。
敗北感、屈辱感、自己否定。
こうした様々なマイナス現象が我が身にふりかかるかもしれない、
いわばギャンブルだ。
それなら定価で三方六を買った方がいい。

ドラマ性やスリルが乏しくなるだけで美味しさは確約されており、
十分にサティスファクションを得られるのだから。

ただ、私は帯広に住んでいる。
切れ端にトライするのに大きなアドバンテージと優位性がある。
アタックするチャンスだ。
谷原章介氏にそう言われ、背中を押されたい。

そういうわけで、三方六の切れ端ゲットは、
私の「帯広に住んでいる間にやるべきことリスト」において、
2014年はトップ10圏外だったが、
2015年にトップ10入りし、
2016年になってからはトップ3入りを果たしていた。

冬場の平日が狙い目だ。
ハードルはあるものの、帯広にいることで低く抑えられる。
悔しい思いはしたくない。
ならば相応の努力をし、犠牲を払うことだ。
というわけで3月上旬の某日、
一切の予定やしがらみのない日をセレクトして冬休みを取得。
「柳月スイートピア・ガーデン」を目指して日産車を走らせた。

冬場の開店時刻は9時30分。
9時から整理券が配られるらしい。
確実に整理券をゲットできる時刻に関して知識、経験とも不足している私は
9時の時点で行列の一部に組み込まれていなければならないと思った。

ところが店に到着したのは9時05分。
通勤の時間帯であることを甘く見てしまい、
移動所要時間の読みを誤った。

くじけている暇はない。
行列に加わる。
201603柳月02
何番目なのか数えてみた。
38番だった。
白糠町にあるラーメン店と同じだ。
行列を成しているのは60歳超の方が7割くらいだったように思う。

9時08分頃、整理券の配布が始まった。
店員の女性が行列の中をこちらに向かって歩いてくる。
私のところまで番号札は残されているか。
不安だ。

残っていた。
ゲッツできた。
この瞬間、「柳月」は「柳ゲッツ」に変わった。

切れ端は、正式商品と同様に、「プレーン」、「抹茶」、「メイプル」の
三種類がある。
整理券(プラスチック製)は種類によって色が異なる。
購入できるのは一人一個と決められている。

メイプルの整理券は私の前の人が最後だった。
私の時点では、プレーン10枚弱、抹茶10枚強が残っていた。
ビギナーの私は、抹茶という冒険はせず「プレーン」を選択。
渡されたプレーンの整理券のナンバーは「18」。
201603柳月03 201603柳月04
私は全体で38番、残りの整理券は約20枚ということは、
この日用意されたのは三種類合わせて60個弱だったということだ。
私の後ろにできた行列の中でゲットできなかった人もいた。
9時20分頃がゲットできる、できないの分かれ目になったと思われる。

整理券を確保できただけで高揚した。
早い時間に来たら手に入れられるという公正で平等で
シンプルなシステムなのにもかかわらず、
わけもなく勝ったような気持ちになった。
当たりくじを引いたような感覚にもなった。
そうこれは一種のゲームなのだ。

9時30分の販売開始を前に、
店員の方が、行列客を前に、おすすめ商品のピーアールをする。
はきはきと誠実な姿勢でプレゼンをする。
この雰囲気もなかなか良い。
こうなるともうイベントだ。

9時30分ちょうどに、バックヤードから、
多数の切れ端をのせた台車(ワゴン)が登場。
201603柳月05
拍手したい気分になった。
2014年4月にゼップサッポロのステージ袖から
ボブ・ディランが現れたときと遜色のない感動があった。

整理券と引換に商品が渡される。
支払いは別のレジでするので回転が早い。
そして無事ゲット。
201603柳月06
結構重たい。
4つも入っているではないか。
このボリュームで500円とは。
まさにお買い得品だ。
というか、お買い得という言葉以上にお買い得感がある。
「切れ端」と呼ぶのはおこがましい。

お買い得品だけを買ってそのまま帰るのは申し訳ないような
気持ちになったし、

店内で待っている間に、あの商品を食べて見たい、
これはどんな味なのだろうなど、興味が高まっていた。
実際、お買い得品を手にした方のほとんどは、
一般の商品もそれなりに購入しており、店内は大賑わい。
音更の閑散とした場所にある平日午前9時台の菓子店とは
信じられないほどの盛況ぶりだ。

店を出て、自宅へ戻る車中は、お祭り帰りのような感覚だった。
ホスピタリティの充実ぶりも素晴らしかった。
「ありがとう、柳月さん」と敬称つきで独り言を言いそうになった。
まさに柳月ワンダーランドと言える世界だった。
世界は広く、そして身近だ。

帰宅し、お買い得品のひとつを取り出してオン・ザ・ディッシュ。
201603柳月07
よぉーこそ、我が家へ。
直径は15.5cm。
結構大きいし、重たい。
ひっくり返してみよう。
201603柳月08
端を切り落としたことがよくわかる。
まさにバームクーヘンたる見事な層だ。

そして食べる。
三方六はやはり美味しい。
雑味なし。
この安定感と安心感。

優しくすっきりとした甘さ。
なのにしっかり余韻を楽しめる。
これで500円は安すぎる。
これまでの人生で一番のコストパフォーマンスの高さだ。
201603柳月09
ただチョコレートがコーティングされていない面積が広いので、
三方六よりもあっさりしており、
北海道的表現で言うと、三方六より食べらさる。

つまりこれは三方六でありながら三方六ではない。
三方六から派生した別の商品だ。
いわば三方六のスピンオフ作品。
それでいて本物に勝るとも劣らない美味しさ。
これを「切れ端」だとか「お買い得品」だとか言うのは失礼だ。

アウトレットではない。
そもそもが失敗作ではないのだ。
成功した作品の一部である。
アウトレットというよりは、むしろアウトサイダーであり、
三方六のソウルを持った別物なのだ。
ならば独立した商品名を付与したくなる。
例えば「四方六」だとか「三方ROCK」だとか、
三方六のアイデンティティを感じさせる商品名がいい。

美味しさと楽しさに酔い、その酔いの気持ち良さが忘れられず、
別の日にまた買いに行ってしまった。
この時も平日。8時55分に店に到着し、行列は30番目。
配布されたプレーンの整理券はまたしても18番。
ただメイプルの整理券も3、4枚あった。

この日ゲットしたお買い得品は、
コーティングされたチョコ面積が広かった。
しかしミルクチョコレートがないタイプだった。
201603柳月10 201603柳月11
また買いに行きたい。
これはお土産にもいい。
賞味期限は5日間。
冷凍保存をしても変わらぬ美味しさ。
ほんとに素晴らしい作品だ。
次はメイプルだな。

連日お買い得品を食べていたら、本来の三方六も食べたくなった。
三方六の魔力というか奥深さというか、不思議なものだ。
完全に三方六の虜になってしまった。

インデアンカレー西21条店に行き、
カツカレーにトッピングでカツをオーダーするようなものだ。

お買い得品によって、三方六の価値が高まった。
柳月メソッドに感服だ。
柳月さん、ありがとう。



おやきが好きだ。
初めてのおやき体験は、
小学生の頃、岩内町の「甘太郎」だ。
ニセコストアのすぐ近くにあった。
家庭では決して作れないものだったので、
ちょっと特別なお菓子のようで当時から大好きだった。

高校を卒業して札幌へ出ると、めっきり食べなくなった。
行動範囲の中におやきを売っているところがなかったからなのか、
クレープやティラミスなどの新興勢力に目移りしたからなのか
覚えてはいないが、気づくとおやきから遠ざかっていた。

しかし、20代半ば頃から時々食べるようになった。
スーパーマーケットでサザエ食品のおやきが売っているのを
発見してからだ。
久しぶりのおやきはやはり美味しかった。
以来、時々おやきが目に入ると、特に閉店時刻が近づき、
プライスがオフされていると、何となく買っていた。

まるでビートルズのようだ。
高校生の頃はしょっちゅう聴いていたのに、
その後様々な音楽に出会い、ビートルズは古いものに感じ、
大学から社会人になる時期はあまり聴かなかった。
闇雲に何か新しいものを探そうとしていたのかもしれない。

ところが大人になって聴くビートルズは凄かった。
というか、年齢を重ねるにつれ、その偉大さを知るようになった。
いつ聴いてもすっと心に入ってきて、
時に空気のように存在し、時に音楽性の深さに感服する。

そして今私は帯広に住んでいる。
帯広には、おやきをメインにした店が複数ある。
この2016年という時代に、
スイーツの中でもメインストリームではなく、
利幅も小さいにもかかわらず、
おやきをメインにした店が複数ある。
それに触れないわけにはいかない。

■おいしん坊(帯広市自由が丘3丁目)
帯広市街地から西南方向へ5kmくらいだろうか。
片側3車線の中島通沿いにある甘味処。
おいしん01
あん、カスタード、チーズ、いずれも90円。
カスタードとチーズは商品名が型焼きされており、あんは非表示。
おいしん02
生地にコシがあり、もちもちしている。
「もちもち」という言葉のとおり少し餅っぽい。
噛んでいるとやや吸いつくような食感があり面白い。

あんは柔らかく甘さは控えめ。色まで薄め。
カスタードクリームも甘さを抑え気味。
おいしん03 おいしん04
ほんわかした家庭的なおやつという感じで、
ここを通ったら気軽についつい買っちゃうような親しみのある味だ。

チーズも慎ましげ。チーズの強さを出していないので、
お菓子というより、肉や野菜のお供になりそうな感じ。
おいしん05 おいしん06
メニューが大判焼き、クレープ、アイスクリームと
押し出し、寄り切り、寄り倒しのようなラインナップだ。
投げたり、引いたり、かわしたりがない甘いものオンリーのメニュー。
実直だ。

■福豆(帯広市西15条南14丁目)
帯広市街地から西南方向へ2kmくらいだろうか。
長閑な川沿いにある、慎ましくも凛とした佇まいのお店。
福豆01
これは懐かしいとか、素朴とか、おやき表現の常套句では語れない
高級感と洗練さがあるおやき。
型崩れをしないしっかりとした生地で、雑味がなく食べやすい。
小倉あん、クリーム、チーズとも110円。
福豆02 福豆03
クリームは、最初はあっさり、口の中から去って行く頃に
甘みが追いかけてくる。
和というより洋的なエレガントテイスト。

小倉あんは余計な甘みを加えず、
豆の味を生かした丁寧な仕事ぶりがうかがえる一品。
110円でいいんすか、と思えるほど質感が良い。
福豆04 福豆05
チーズはしっかり固めのタイプでとろけない。
生地のクセの無さとうまく融合し、
ちょっと高級なおつまみのようでもある。

営業時間は17時30分まで。そして日曜日が休み。
平日ワーカーにとって行けるチャンスは土曜日しかない。

上等な和菓子のようなおやきだ。
首都圏で出店したら行列のできる店になるのでは。
なお、こちらのお店は甘納豆がメイン。
甘納豆の美味しさにも驚きます。

■TOTTE(本別町北3-4)
店名は「トッテ」と読む。
本別町の道の駅から西に延びる駅前メインストリートにある。
昨年この店の方が本別町で行われる何かのイベントの宣伝のために

STVラジオに出演していて、
商売はおやき屋だと言っていたことから、即座にi-phoneにメモし、
行く機会をうかがっていた。
トッテ02 トッテ03
店のつくりは喫茶店のよう。
営業時間は23時まで。
食事メニューもアルコールもある。
おやきメインなのかどうかは判然としなかったが、
ラジオでは「おやき屋」と言っていた。
トッテ01
どの商品も、本別町の豆をモチーフにしたキャラクター「元気くん」が
プリントされている。

トッテ04 トッテ05
右の写真はキーマカレー(150円)。
マイルドカレー味の挽肉がインしている。
カレーパンにインしているカレーとはかなり異なる。
もう少しカレーの体積割合がほしいかなと。

クリーム(100円)は、キーマに比べると具の量が多い。
やや粘り気の強いタイプながら味はベーシック。
トッテ07 トッテ06
あん(100円)はクリームよりもさらに具が多め。
手作り感のある昔風のあん。普通に美味しい。

本別町にもおやきメインのお店があるのは素晴らしい。

■高橋まんじゅう屋(帯広市東1条南5丁目)
最後に登場するのは「高橋まんじゅう屋」。
帯広を代表するというか、帯広の象徴のような店のひとつだ。
高まん01
土日祝となれば、午後から夜のはじめ頃までは行列となっている
ことが多く、平日もお客さんがいない状態を見かけることは少ない。

こちらは「おやき」とは言わず、「大判焼き」である。
帯広に住んでもうすぐ2年になるが、
「大判焼き」は、あんとチーズと合わせて100個は食べた。
高まん06 高まん07
大判焼きとむしパンと肉まんを合わせて一気に10個食べたこともある。
素朴な味なのに、これに似たおやきに出会っていない気がする。

高まん04
あんの甘味がしっかりしているのがいい。
それでいて飽きない。
帯広歴2年なのだか、幼少の頃から食べていたような感覚になる、
いわばルーツフードのような味なのだ。
しばらく食べないと強烈に欲する中毒性もある。
この美味しさには困ったものだ。

高まん05  
チーズは当初あまり特別な感じがしなかったが、実はそこがいいのだ。
雑味のないナチュラルさにやられる。
あんとセットで食べると、より良さが際立つし、
私にとってはウイスキーやワインの最高のつまみになる。

 高まん03
この文章を書いている途中で、冷凍庫から取り出して解凍し、
あんとチーズをひとつずつ食べた。
味を思い出していたら、食欲を抑えられなくなった。
困ったものだ。

朝食のみならず、夕食でもおやきオンリーの日がある。
おやつではなく食事である。
それでハートは満足するのだが、バランス上身体に良くはない。
ほどほどにしなければ。
でも美味しんだよなあ。
なんだか「おやき」ではなく「ぼやき」になってきたので今日はここまで。


国道5号線を小樽から余市に向かう。
オタモイ、塩谷、そして桃内まで行くと、
そこからは海辺のワインディングロードとトンネルが交互に現れる。

それが終わると、蘭島(らんしま)、余市となるのだが、
ひとつ忘れてるぜ。
蘭島の手前に、国道からはずれた小さな集落があるじゃないか。
そう、忍路(おしょろ)だ。
2016020701
国道から海側に岬のように突きだしたところにある、
ひなびた寂しげな漁村テイストのエリアだ。
こういう集落、嫌いじゃない。

そこに大人気のパン屋がある。
店名は「エグ・ヴィヴ」
2016020702
丘の上というよりは、安全な崖の上にある感じ。
塩気を多く含んだ強い海風をまともに受けるものと思われ、
自動車の消耗が早まるだろうと推測される場所だ。

なにゆえ商店さえない狭間の小さな集落にパン屋があるのか。
しかも大衆的なパンではなく、
ヨーロピアン系のハードなパンばかりの品揃え。

確かにこうしたスペシャル系なパンは、
市街地や住宅地から離れた、
いわば不便な場所に店を出している例が少なくない。
羊蹄山エリアにはそういうパン屋が複数あり、
特に真狩村の「ブランジェリージン」やニセコ町の「奧土農場」などの
秘境感には驚く。
十勝でも例えば芽室町の「カントリーブラン」や新得町の「ビオラ」など、
なぜこんな奥地に?お客さん来るの?という場所にあったりする。
普段使いというより特別感あふれるパンだからこそ成立するのかもしれない。
2016020703
それにしても、店はまともに昭和50年代的な民家。
たまたまここを通っても、パン屋だとは思わないだろう。
というか、地元の人でなければ、たまたまここを通ることなどない。
忍路のメインストリートからさらに枝分かれした道なのだから。
2016020704
衰退していく北の漁村。
そのはずれにひっそりとある昭和民家のパン屋。
なのに店内はアンティークでモダン。
2016020705
オープン展示だが、オーダーは口頭制。
お客さんにパンは触れさせないスタイルだ。

写真には収められていないが店はお客さんであふれていた。
訪問したのは11月の土曜日の午前10時頃だったが、
店の外店の入口パンのディスプレイ箇所レジまで
行列になっていた。

女性客が圧倒的に多いが、年齢層は幅広く、
おそらく職業や出身地や体質も様々だろう。
マルサの女、極道の妻たち、時をかける少女、科捜研の女。
色々な女性たちが、土曜日の午前中に忍路まで足を運んでいるのだ。

前置きが長くなった。
パンを見てみよう。

〇ボストック(250円+税)
2016020706 
 ボストックはフランスの菓子パンらしい。
 大きめのパンにアーモンドや砂糖がふんだんにのっている。
 甘みのチューニング感が良い。
 高級感と親しみのバランスが最もとれるポイントの甘さだ。
 ふちは固いが生地はしっとり。
 本物だなあと思わせる食感。
 飽きのこない美味しさ。
 この価格でも十分に納得。

 これはいい。

〇クロワッサン(210円+税)
2016020707
 しっかりとした作りで、まわりのサクサク感と
 中のしっとり感のバランスが素晴らしい。
 コース料理においてこのパンが使われていたら
 メインディッシュよりも存在感があるかもしれない。
 ただ価格の割にボリューム不足。
 やむを得ないことだが、これをどう捉えるかだ。

〇パン・オ・ショコラ(250円+税)
2016020708 2016020709
 基本的にはクロワッサンに近い。
 チョコレートが少量入っている。
 もちろん美味しい。
 ただ、もうひと押し何かが欲しい気が。

                      ◆

お客さんは総じて購入量が多い。
滅多に来られないからなのだろう。
普通に2千円台、3千円台レベルで買っていく人ばかりだ。
タクシーで乗りつけた人もいたし、
店を出て国道にあるバス停まで歩いている人も複数いた。

まちがいなく質の高いパンだ。
遠くから訪れたり、大量に買っていく気持ちもよくわかる。
ただ、庶民派ジャパニーズパンに慣れ親しんだ人にとっては
何かが違うと感じるかも。
それは良いとか悪いとかではなく、趣味や価値観の問題としてだ。

私はパンやお菓子類を買ったときは、
レシートをもらうようにしている。
何を買い、いくらしたのかを後で確認したいからだ。
こちらの店ではレシートを発行していないと言われた。
「そうですか、レシートはないんですか…」と残念がったら、
「商品と金額なら書きますけど」と言われ、渡されたのがコレ。
2016020712
どう反応していいかわからなかった。
とりあえず「ありがとうございます」とは言ったが、
そう言いながら、「読めないんですけど」と心が発信していた。
どうなんすかねえ。
私は面倒くさい客だったんでしょうね。
文字は読み取れないが、姿勢やポリシーは読み取れるような気がした。

2016020710
忍路はいわば古びた漁村だが、このお店があることで、
ほんの一瞬だが、地中海にある閑静な港町に思える。
浜辺に行ったら、ジュディ・オングが魅せられているのではないかと。
しかし忍路の現実は、「あれからニシンはどこへいったやら」と
北原ミレイが番屋から海を見ている雰囲気だ。
エレジーだよなぁ。


小樽に「亀十」(かめじゅう)というパン屋がある。
1949年創業。65年を超える歴史がある。
昨年の春、入船十字街から運河方向に向かって
緩い坂道を下っている途中、亀十の店舗が目に入った。
2016012701 
「亀十かあ、もう15年くらい食べてないなあ」。
そう思ったら、無性に食べたくなり、
一度通り過ぎたのに引き返して入店。

今時のパン屋のスタンダードであるオープン形式ではなく、
クラシックなショーケースに商品が陳列されている。
オーダーは口頭で行うシステムだ。
2016012702
過去の訪問歴は5回くらいだと思う。
当時は、あんぱん、豆パン、クリームパンなどの
ベーシック菓子パンと、
たまごサラダ、焼きそばパンなどのベーシック調理パンを
好んで食べていた。

昨年の春に訪問した際も、ベーシックものを食べようと思った。
ところが、他のお客さんを見ていたら、
「厚切りクリーム」(160円+税)を買っていく人が多い。
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陳列していた分がなくなり、
ほどなくして店の奥から持ってきて再度陳列。
店の方は、「今日はこれで最後だから」と、
誰かに伝えているのか、そうでないのか判然としない
ボリュームとトーンでつぶやいた。

このチャンスを逃してはならぬ。
焦るあまり、すべての陳列が終わる前に、
食い気味状態でオーダーした。

これが驚くほどに美味しかった。
分厚い食パンに大量のバタークリームがビトウィーン。
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パンの厚さは約7cm。
もちもち度は中の上くらい。程よい旨みのある素朴な味。
クリームなしで食べても十分にいける。

そこにバタークリームがプラスされるのだ。
これがまた凄まじく美味しい。
1970年代後半から1980年代にかけての時代、
そう、背中を丸めながら指のリングを抜き取る女性や、
人もうらやむような仲がいつも自慢の二人が街にいた時代の
ケーキに塗られていたバタークリームのようだ。

というか、その時代にすこぶる美味しく感じたバタークリームを、
素朴さは失わせずに洗練させたような完成度の高さだ。
思えば食パンの生地も若干ケーキっぽい。
この組み合わせ、この出会い、このハイブリッド感。
奇跡的な美味しさだ。

ちなみに「薄切りクリーム」(140円+税)もある。
パンの厚さとクリームの量が異なるものの、
厚さは約4.5cm、クリームの量も十分だ。

もうひとつ、ちなみに情報だが、
亀十では徴収される消費税がなぜか3%である。
理由はあるだろうが、あえて聞かない。

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厚切りクリームにすっかり魅了されてしまい、
以降小樽を通るたびに亀十に立ち寄るようになった。
この9か月の間に5、6回訪問していると思う。
ただ、いつも厚切りクリームがあるわけではない。
これまでの傾向からして、
13時が売り切れのボーダーラインではないか。

昨年の秋、枯れ葉散る夕暮れに訪問した際は売り切れており、
来る日の寒さを物語る結果となった。
しかし、ストレートに残念な表情をした私に、
店の女性は美味しい情報をくれた。
「“ふらんすクリーム”も同じクリームを使っていて、
これも人気がありますよ」。
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ふらんすクリームもすこぶる美味しかった。
パン生地の密度が高く、つまってる!と
思わず言葉にしてしまいそうになるし、実際重みがある。
いやいやこれまた絶品だ。
こういうパンは亀十にしかない。

それ以来、厚切りクリームもふらんすクリームも買うようになった。
その日に食べる分と冷凍庫に保存する分とで、
それぞれ3、4個ずつ買っている。
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                       ◆

亀十は日曜日と祝日が休み。
また、基本的に午前中に行かなければ、
厚切りクリームもふらんすクリームもゲットできない。
帯広に住む私には厳しい条件だが、
地元が近いので色々とやりくりをして訪問している。

昼時に訪問したのに、
厚切りクリームもふらんすクリームもなかったこともある。
「勝手にしやがれ」な気分になったが、
これらのパン以外も、きちんとした素朴なつくりをしており、
投げやりにならずに済む。
なかでも「あましょく」と「ナポリタン」はお気に入りだ。

「勝手にしやがれ」といえば、小学生の時、
沢田研二氏の大ヒット曲によってその言葉に初めて出会い、
その3年後くらい、中学時代に、
セックス・ピストルズのアルバムによって再度その言葉に出会った。
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セックス・ピストルズのアルバム、
Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols」が
なぜ「勝手にしやがれ」という邦題になったのか、
全く理解できないまま35年以上過ぎた。

今更ながら気になって調べてみたら、
沢田研二氏の「勝手にしやがれ」は1977年5月リリース。
ピストルズの「勝手にしやがれ」は1977年10月リリース。
そうか、同じ年にリリースされていたのか。
ピストルズの放題は、沢田氏の曲と無関係とも言えないのではないか。

サウンドや歌詞の内容からすると、
ピストルズの方が勝手にしやがれ感が強い。
沢田氏のは、「勝手にしやがれ」と看板を出しているわりには、
寝たふりをしている間に出て行ってくれと、
出て行くタイミングをかなり限定している。
勝手に出て行くことなどできない。

また、「戻る気になったらいつでもおいで」とか、
「少しはカッコつけさせてくれ」など、
勝手にしやがれという高圧さや横暴さはなく、
むしろお願いしているではないか。

いい時代だった。
でも今も決して悪い時代じゃないと思っている。




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